ザ・トゥルーコスト ファッション 真の代償 レポートB5W41902 瀬島菜那
先進国において提供される(最新流行のお洒落な)低価格の服の裏側を取り上げたドキュメンタリー映画だった。
ファストファッションという言葉を初めて聞いた。(はい。fast fashion ファストフードの「ファスト」と同じです。ethicalエシカル=倫理的ファッションが、反対概念です。)流行を取り入れた低価格の衣料品の大量生産、販売するブランドや業態のことだと知り、確かに最近は流行の服が安く手に入ることに気付いた(日本では約50%の衣服)。おしゃれな服が安く手に入るのはいいが、流行り廃りが激しくすぐに着なくなってしまうことに私自身嫌気がさしていた。ファストファッションの裏側にはたくさんの問題があることがこの映画を通してわかったが、ファストファッションに踊らされる消費者も、そろそろうんざりしているのではないだろうか。(嫌気が刺し、うんざりしている時だけ、うんざりしているだけで、その直後からそのうんざりを続けているのが日本人のあなたですね。)「ファッションだけでなく、長く使えるような家電や家具なども、古いものは捨てて新しいものを買い替えるべき、という考えのものに作られるようになっている。(これを「消費社会」と言います。disposable(使い捨て)商品の消費です。今は、使い捨て社員が問題となっています。)大量生産、大量消費をし続けると地球の資源が枯渇するだろう(製造過程における自然環境汚染問題、およびゴミ問題もあります。)。この構造を変えていかないといけないと思った。(はい、どのように構造を変えることができるのかを考えるのが国際学部生ではないでしょうか。循環型社会のために、reusable, recyclable, returnableな商品の開発が行われております。これだけで良いのでしょうか?)この映画では、どんなことを提案していたのでしょうか?comsumerist capitalismのシステムを変える、とか言ってましたが、その意味が分かりましたか?
衣料品を作る工場では低賃金かつ安全が確保されていない場所で働かされている従業員がいること(sweat shopスウェットショップ(搾取工場)の問題)、綿花の肥料や防虫剤などにより障害を持つ子が生まれたり病気で亡くなったりする人がいること(モンサント企業の問題)、捨てられた大量の衣服が環境を壊していること(衣料品ゴミ(廃棄物)問題、年間100万トン)など、ファストファッションを支える裏側には大きな問題を抱えていることを、映画を見ることで知ったはい。金もうけのために人の命が犠牲になるのが日常的に起こっていることにショックを受けた(現代社会の構造です)。国際労働機関(ILO)が「働き甲斐のある人間らしい仕事」decent work ディーセントワークを推進していることを知り、だれでも望むようなことが全く実現していないことにがっかりした(特に日本です)。日本もそうだが、仕事をするだけで人が死ぬような社会は変えるべきだと思うのだが、なかなか変わらない(日本社会では、そんなもんでしょう。変えようとはしまっせん。)。社会問題は問題が可視化されるのだけでも一苦労だし、その問題が多くの人に共有され問題解決に至るまでには多大な時間と努力が必要だ(多大な時間と努力、が必要なら、やらないのが正解で、変わらないのです。)。「働き甲斐のある人間らしい仕事」ができるような社会になるよう、できることはしていきたい。できることはしていきたい、という「正解」は知っているが、具体的に何ができるのかはわからないので、何もしない日本人ですね。できることは、今の学生にとっては「働き甲斐のある人間らしい仕事」に自分が就くことなのです。そのための努力をすることなのです。しかしこれは最初から努力もせずに、できないことなので、また抽象的に、できること探しを始めて、何もせずに終わりとなるでしょう。「できることはする」という正解を知りつつ。