縞模様のパジャマの少年レポート
B5W41902 瀬島菜那
ナチスの軍に所属する父のもとで生活する少年(少年自身はそのことを知りません)が、ユダヤ人の友人(彼が、ユダヤ人だとも少年は知りません)と交流する作品である。
少年の家で、家事をする人がたくさんいたのに驚いた。ナチス軍で出世した人は、人を雇うことができるほどいい生活ができていた。田舎に引っ越す前の家もとてもきれいで大きな豪邸だったし、引っ越してからも広い家で暮らせていたように思う。ファシズムはすべての人にとって悪というイメージがあったが、それによって得をする人がいるという視点が自分の中で抜け落ちていたことに気が付いた。はい。(今の日本の状況も似たようなものです。)だから(日本でも)ファシズムは、過去においても今においても、支持されているのです。)
少年の姉は、家庭教師の教えに疑問を持たず、鵜呑みにして、ユダヤ人を差別するようになっていったことが、作中に描かれていた。ひとりの家庭教師しかおらず、周りにいる大人たちもナチス軍の兵士ばかりであれば、あのような考えに至ってしまうのもわかる。(今の日本の状況も構造的には似たようなものです。それを多くの日本人が気付こうとしないだけです。)積極的に他の人の意見を聞かないと、偏った考えに固執してしまうかもしれないと思った。自分の考えも、周りの環境に左右されているはずだ。他人の意見をよく聞くことを心掛けたい。(「他の人の意見」も似た意見を聞いて、では意味がありません。今の自分の意見と異った意見を聞ける準備を自分でしていないと、偏った考えが自分の意見となるだけですね。)
ホロコースト系の映画がアカデミー賞を多く受賞するのも、審査員側に多くのユダヤ人がいたからだということが分かった。お金を持っていたり、力を持っていたりすれば、ユダヤ人がホロコーストの被害者となったことを発信することができる。反対に、何かの被害を受けていても、力もお金もなかったら、被害を訴えることができないのかもしれない。そうなると、問題化されず被害者が泣き寝入りしてしまうこともあるだろう。社会問題や被害者の存在が明らかになった時には、そのような、力やお金を持った人の存在がいるということ、また、問題として取り上げられない問題がたくさんあるということを頭の片隅に入れておきたいと思った。片隅ではなく、ど真ん中に入れてください。現在進行中の日本の中の社会問題にも、共通の構造ですね。今、明らかになっている問題について、理解をしていきましょう。