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映画の資料に「人生につまずいたら 隣の人を笑顔にすればいい その笑顔が最高の奇跡を巻き起こす」と書いてあるのを映画を見る前に読んだが、そこからイメージしたのは主人公がものすごくいい人なのかなと思ったのだが、友達の彼女を寝取ったり、おじさんと喧嘩したり、この文とは合わないような違和感を感じた。どうして良いことをする人は「いい人」でなければならないと考えてしまうのでしょうか。「いい人」も、悪いことをするのが現実ですね。「いい人」の現実的な行為を想像できるようになりませんか?
結果的にアリスとサンバは恋人になったが、その過程やサンバの態度で、私はサンバはアリスのことが好きなわけではなく、国内で結婚して奥さんがいれば次の申請のときに有利になるから好きなふりをしているんじゃないかと思った。「好き」と「好きなふり」を厳密に区別できると思っている「好き」観を持っている人の意見ですね。ロマンチックラブイデオロギーにどっぷりな人ほど、非現実的な「好き」観を前提にして観念的な結婚観を持っていますね。
これまで私はNPOの人は心にゆとりがあって人間的によくできた人がなるようなイメージを持っていたが、この映画を見てNPOで働く人も同じ人間で、色んな問題を抱えていたりいい加減な人もいるんだと気づいた。はい、それが人間です。そうした人間がNPO活動をしているのです。聖人が活動しているのではないのです。
国外退去を命じられた人も、警察の目を避けながらも国内で暮らしていることに驚いたし、はい、ぬるま湯の日本を自明視すると、世界の現実が見えなくなるのです。自分が世界で起こっている現状をまだまだ何も知らないんだなあと感じた。はい、まずは「無知の知」の自覚を、これからもしてゆく覚悟はありますか?世界の現実を一つ一つ理解していきましょう。