主人公のクリス・カイルが海軍に入り、退役し亡くなるまでを描いた作品だった。彼は何度も戦地に赴き、退役してもPTSDに悩まされ普通の生活に戻るのに時間がかかっていた。軍の命令だったとはいえ、彼のような今まで簡単に人を殺してきた人が自分の日常生活に存在しているととても怖い。(+アメリカは銃社会)このような人をたくさん輩出しているアメリカ社会はとても恐ろしいと感じた。(日本ではないですよ。)アメリカ兵は戦地にいる自分の仲間を助けるために自分も戦地に赴く決断をするようだ。(PTSD兵士の居場所なのです。)作中では、愛する家族を守るために戦地に行く、というセリフもあった。しかし、わざわざ戦場に行って他人の戦いにわざわざ介入しなくてもいいのではないだろうか。アメリカとは遠く離れたところに命の危険を冒してまで行くことは、同じ辛いブートキャンプを耐え抜いた仲間の加勢をすることにはなるが、アメリカに住む自分の家族を守ることにはならないだろう。(否、アメリカ国家の戦いであり、その戦いがアメリカ家族を守っているというイデオロギーが強いのです。)それに、兵士である自分が死んでしまったら、家族を守るどころか家族を悲しませてしまう。(家族のための国家なのです)戦死は名誉なのです。軍で生活すると、自分の行動が家族を苦しませてしまうということにも気づけなくなってしまうのかもしれない。軍隊生活は日常の価値観を変えます。
また、退役したあとの日常生活でおもちゃのように銃をいじっている姿が作中に描かれていたが、人を殺せる道具をあんなに適当に扱っていることにも驚いた。アメリカは銃社会だと知ってはいたが、あんなに日常生活に入り込んでいるものとは思っていなかった。中西部のアメリカです。主人公は適当に扱っていたが銃は簡単に人を傷つけられるし、当たり所が悪いと死んでしまう。事実、主人公はPTSDに悩まされていた退役軍人に射殺されてしまった。身近に簡単に人を殺せる道具があることは、表向きは銃が流通していないとされる日本で生活していると怖いと感じてしまう。はい。自分が持っていなかったとしても他人が持っていたら身の危険が危ぶまれる。改めてアメリカ社会は怖いと思ってしまった。そろそろ、感想文的な文章の書き方を卒業しませんか?感想(恐ろしい)を述べて終わりでなく、なぜそう思うのか、それはどのような社会背景があるからなのか(社会構造)を述べる文章(論理的文章)を書き始めてください。