椎野ゼミ課題
千と千尋の神隠し
2015年2月12日
チョウ ロセン
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まず、この作品が上映した翌年のアメリカのアカデミー賞長編アニメ賞を獲得したことから、その賞のことについて調べた。ウィキペディアの中の、アカデミー賞長編アニメ賞の項目には、2001年からの受賞作品とノミネートされた作品が載っていた(2001年からのアカデミー賞である)。ディスカションのとき、何度も宮崎監督の女性観について話されたが、この十数年の間の、ジブリの作品の中で、なぜこの作品だけが受賞したのか疑問に思った。しかし、全部の受賞作品を調べたら、ほぼピクサー(ディズニーの子会社)とディズニーが製作した作品である。2つの作品以外は製作が全てアメリカの会社であることが分かった。世界で有名な映画祭(映画祭でなく、授賞式)にしては、受賞作品がグローバルではなかった。アカデミー賞(は、アメリカ映画芸術科学アカデミーが設定した賞です)について調べたら、「アメリカの国情や世相などが色濃く反映され、必ずしも芸術性や作品の完成度の高さでは選ばれない」と書かれている。はい、アメリカ映画産業関係者のアカデミー会員(5000人ぐらい)による投票で決定されるのです。しかし、この賞はマーケットと業界への影響力が大きいため、各国のマスコミは「映画界最高の栄誉」と報道することが多いそうである。テレビ中継される授賞式は、1割以上のアメリカ人が見ています。そして、「アメリカ映画の健全な発展」がこの賞の目的である。選ばれた作品がアメリカ会社の作品だらけなのは不思議ではない。ノミネート作品は、ロスアンジェルス地区で公開された映画です。考えてみたら、宮崎監督の作品なら、日本国内で、十分な人気があり、評判があり、業績もある。アカデミー賞の影響力が必要ではないと思うが、なぜ、ノミネートされたとき、多く報道されるだろうか。世界の映画市場の大半がアメリカ映画で構成されているのです。また、必ず芸術性や作品の完成度の高さでの評価ではないため、受賞しても、ただ影響力が拡大しただけで、「芸術家」にとってはうれしいことだと思わない。アメリカにおいて映画は第一に「娯楽」なのです。そして、アメリカの国情や世相などが色濃く反映されることから、アメリカに認められた作品がイコールいい作品、あるいは、自慢できる肩書きという考えはなぜだろうか。費用の点で、監督や制作者にとって、次回作の制作が保証されるのです。ただ、この「アカデミー賞」は世界での影響力が大きいだけだろうか。「ブランド」という盲目な信仰も含めているだろうか。ショービジネスをどう捉えるかを考察する必要があるでしょう。