『瞳をとじて』本予告_2月9日(金)全国順次公開
『ミツバチのささやき』の巨匠ビクトル・エリセ監督が贈る
31年ぶりの長編新作にして、集大成。遂に日本公開!
公式HP:https://gaga.ne.jp/close-your-eyes/
1985年、伝説のミニシアター“シネ・ヴィヴァン・六本木”で記録的な動員を打ち立て社会現象を巻き起こし、今もなおタイムレスな名作として多くの映画ファンの「人生ベスト」に選ばれる『ミツバチのささやき』のビクトル・エリセ監督が、第76回カンヌ国際映画祭で31年ぶりの長編新作を発表。世界が騒然、そして歓喜する声に包まれた。長い沈黙を破り描かれるのは元映画監督と、謎の失踪を遂げたかつての人気俳優ふたりの、記憶をめぐる 【人生】と【映画】の物語。
『ミツバチのささやき』で見出された当時子役のアナ・トレントが50年ぶりに同じく“アナ”の名前を持つ女性を演じることも話題となっている。
これまでの不在を微塵も感じさせない詩情豊かに綴られるワンシーン・ワンカット、そしてラストに待ち受ける映画の始まりと未来を繋ぐ、圧倒的映画体験。ビクトル・エリセのまなざしは今、私たちに向けられる―—。
<STORY>
映画『別れのまなざし』の撮影中に主演俳優フリオ・アレナスが失踪した。 それから22年、当時の映画監督でありフリオの親友でもあったミゲルはかつての人気俳優失踪事件の謎を追うTV番組から証言者として出演依頼を受ける。取材に協力するミゲルは次第にフリオと過ごした青春時代を、そして自らの半生を追想する。そして番組終了後、一通の思わぬ情報が寄せられた。―― 「フリオによく似た男が海辺の施設にいる。」
監督・脚本:ビクトル・エリセ 『ミツバチのささやき』 『エル・スール』 『マルメロの陽光』
出演:マノロ・ソロ、ホセ・コロナド、アナ・トレント 『ミツバチのささやき』
配給:ギャガ
英題:Close your Eyes / 2023年/ スペイン アルゼンチン / カラー /ビスタ / 4K / 5.1chデジタル / 169分 / 字幕翻訳:原田りえ /<G>
© 2023 La Mirada del Adiós A.I.E, Tandem Films S.L., Nautilus Films S.L., Pecado Films S.L., Pampa Films S.A.
『瞳をとじて』ショート予告_2月9日(金)全国順次公開
『瞳をとじて』ビクトル・エリセ監督から日本の映画ファンへコメントメッセージが到着
https://eiga.com/movie/100617/#google_vignette
「ミツバチのささやき」などで知られるスペインの巨匠ビクトル・エリセが31年ぶりに長編映画のメガホンをとり、元映画監督と失踪した人気俳優の記憶をめぐって繰り広げられる物語を描いたヒューマンミステリー。
映画監督ミゲルがメガホンをとる映画「別れのまなざし」の撮影中に、主演俳優フリオ・アレナスが突然の失踪を遂げた。それから22年が過ぎたある日、ミゲルのもとに、かつての人気俳優失踪事件の謎を追うテレビ番組から出演依頼が舞い込む。取材への協力を決めたミゲルは、親友でもあったフリオと過ごした青春時代や自らの半生を追想していく。そして番組終了後、フリオに似た男が海辺の施設にいるとの情報が寄せられ……。
「コンペティション」のマノロ・ソロが映画監督ミゲル、「ロスト・ボディ」のホセ・コロナドが失踪した俳優フリオを演じ、「ミツバチのささやき」で当時5歳にして主演を務めたアナ・トレントがフリオの娘アナ役で出演。
2023年製作/169分/G/スペイン
原題:Cerrar los ojos
配給:ギャガ
劇場公開日:2024年2月9日
https://eiga.com/movie/100617/interview/
31年ぶりの長編映画公開 ビクトル・エリセ監督に聞く
https://en.wikipedia.org/wiki/Close_Your_Eyes_(2023_film)
公式サイト:https://gaga.ne.jp/close-your-eyes/
INTRODUCTION
1985年、伝説のミニシアター“シネ・ヴィヴァン・六本木”で記録的な動員を打ち立て社会現象を巻き起こし、今もなおタイムレスな名作として多くの映画ファンの「人生ベスト」に選ばれる『ミツバチのささやき』のビクトル・エリセ監督が、第76回カンヌ国際映画祭で31年ぶりの長編新作を発表。世界が騒然、そして歓喜する声に包まれた。長い沈黙を破り描かれるのは元映画監督と、謎の失踪を遂げたかつての人気俳優ふたりの、記憶をめぐる 【人生】と【映画】の物語。
『ミツバチのささやき』で見出されたアナ・トレントが50年ぶりに同じく“アナ”の名前を持つ女性を演じることも話題となっている。
これまでの不在を微塵も感じさせない詩情豊かに綴られるワンシーン・ワンカット、そしてラストに待ち受ける映画の始まりと未来を繋ぐ、圧倒的映画体験。
ビクトル・エリセのまなざしは今、私たちに向けられる――。
STORY
かつての親友は、 なぜ姿を消したのか――。
未完のフィルムが呼び起こす、 記憶を巡るヒューマンミステリー
映画『別れのまなざし』の撮影中に主演俳優フリオ・アレナスが失踪した。当時、警察は近くの崖に靴が揃えられていたことから投身自殺だと断定するも、結局遺体は上がってこなかった。それから22年、元映画監督でありフリオの親友でもあったミゲルはかつての人気俳優失踪事件の謎を追うTV番組から証言者として出演依頼を受ける。取材協力するミゲルだったが次第にフリオと過ごした青春時代を、そして自らの半生を追想していく。そして番組終了後、一通の思わぬ情報が寄せられた。
「海辺の施設でフリオによく似た男を知っている」――



ビクトル・エリセ
Víctor Erice
1940年6月30日、バスク自治州ビスカヤ県カランサ生まれ。
マドリード大学で法学・政治学・経済学を学んだ。1960年に国立映画研究所(国立映画学校の前身)に入学、映画の演出を学び、映画批評雑誌「ヌエストロ・シネ」等に映画批評を寄稿する。1961年の『テラスにて』(未)以後、数本の習作短編映画を監督。並行して、『次の秋』(アンチョン・エセイナ、67、木)の脚本執筆参加と助監督の兼任や、『あいまいな八月の夢』(ミゲル・ピカソ、68、未)の脚本執筆に参加する。オムニバス映画『挑戦』(69、DVD発売のみ)の第三話の監督を担当し、商業映画監督としてデビューする。
その後長編第1作『ミツバチのささやき』(73)を発表、国内外で高い評価を受けた。しかし長編第2作「エル・スール」(83)を発するまで、約10年間映画作りから遠ざかっていた。同作は製作トラブルによって当初予定されていた後半部分の撮影が実現しなかったが、現行版は充分に完成された傑作との評価を確立している。『エル・スール』に次いで、またしてもおよそ10年の空白期間を経た後に、画家アントニオ・ロぺス=ガルシアの制作風景に迫った半記録映画『マルメロの陽光』(92) を発表。同作は第45回カンヌ国際映画祭審査員賞・国際映画批評家連盟賞を受賞した。長編作品は『マルメロの陽光』以来、本作『瞳をとじて』公開までに31年もの時を経て第4作目となる。
『マルメロの陽光』以後、オムニバス映画『10ミニッツ・オールダー』(02)内の一篇『ライフライン』、『ラ・モルト・ルージュ』(06)、 オムニバス映画『3.11 A SENSE OF HOME FILMS』(12) 中の『アナ三分間』、オムニバス映画『ポルトガル、ここに誕生す~ギマランイス歴史地区』(12)の一遍『割れたガラス』を発表。いずれも短編映画である。2006年にはバルセロナ現代文化センターやパリのポンピドゥー・センターで、イラン人映画作家アッバス・キアロスタミとの共同インスタレーション(ヴィデオ往復書備)を発表した。
エリセは溝口健二監督のスペインにおいて初となる長文論考を執筆・出版するほどに溝口を敬愛しており2006年には溝口没後50年のシンポジウムに参加した。また2011年には東日本大震災を受け制作された『3.11 A SENSE OF HOME FILMS』にも参加し一篇を担当する。これまでに5度の来日実績があるほどに日本とは特に深い関係性を築いている。

私はどんな映画を作りたいのか?そして、それはなぜか?
できるだけ短い言葉で正確に伝えるなら、答えはこうだ。
『私が書いた脚本から自然に花開いた、純粋で誠実な必然によって生まれる映画』
でも、この答えだけでは十分でないだろう。
だから、「瞳をとじて」が必然として伴う“何か”について説明したい。
そのためには概念の領域を掘り下げる必要があるが、私の意図を明確に宣言する。
もちろん、それはよき意図だ。
よき意図がよい結果を生むとは限らないと、分かっていたとしても。
プロットの細部を積み重ねた果てに、この映画が観客に向かって描こうとする物語は、
密接に関わる2つのテーマ “アイデンティティと記憶”を巡って展開する。
かつて俳優だった男と、映画監督だった男。友人である二人の記憶。
過ぎゆく時の中で、一人は完全に記憶を失い、
自分が誰なのか、誰であったのか、分からなくなる。
もう一人は、過去を忘れようと決める。
だが、どんなに逃れようとしても、過去とその痛みは追ってくることに気づく。
記憶は、テレビの映像としても保存される。
人間の経験を身近な形で記録したいという現代の衝動を、
何よりも象徴しているメディアだ。
映画を撮る者の記憶は、ブリキ缶の棺に大切に保管されたフィルムだ。
映画館のスクリーンから遠く離れて、
映像視聴メディアによって社会における居場所を奪われた、
それぞれの物語の亡霊たち。
この文章を綴る者の記憶と同じように、長く刻まれる。
これらの特性を内包した物語は、半分は経験したこと、半分は想像から生まれた。
私は映画の脚本を、自分で書いている。
だから、私が人生において最も関心を抱いていることが、
作品のテーマだと考えるのは自然なことだ。
言葉では伝えきれないが、一本の映画を観た経験が主役となる
詩的な芸術性に属するものだ。
そういう意味で、「瞳をとじて」では映画の2つのスタイルが交錯する。
1つは舞台と人物において幻想を創り出す手法による、クラシックなスタイル。
もう1つは現実によって満たされた、現代的なスタイルである。
別の言い方をするなら、2つのタイプの物語が存在する。
一方は、伝説がシェルターから現れて、
そうだった人生でなく、そうあるはずだった人生を描く物語。
そしてもう一方は、記憶も未来も不確かな世界でさまよいながら、
今まさに起こっている物語だ。
ビクトル・エリセ

マノロ・ソロ
Manolo Solo
1964年、スペイン・アルヘシラス生まれ。1989年から舞台デビューし、テレビ出演を重ねた後、2002年公開のドラマ『Cuando todo esté en orden』で長編映画デビュー。『パンズ・ラビリンス』(06)、『マーシュランド』(14)、『静かなる復讐』(16)『コンペティション』(21)ほか出演。
ホセ・コロナド
José Coronado
1957年、スペイン・マドリード生まれ。カルロス・サウラ監督作『ゴヤ』(99)でゴヤ賞助演男優賞に初ノミネートされた。 2011年には『悪人に平穏なし』の演技でゴヤ賞主演男優賞を受賞。その他出演作に『ボーイ・ミッシング』(16)、『ウェイ・ダウン』(21)など
アナ・トレント
Ana Torrent
1966年、スペイン・マドリード生まれ。ビクトル・エリセの長編デビュー作『ミツバチのささやき』に当時5歳で主演に抜擢。フランケンシュタインの存在を信じ、心を奪われた純真無垢な少女アナ役を演じ世界から絶賛を受けた。日本でも85年の初公開当時にはその可憐さと自然な演技で一世を風靡、今でも映画における少女像のアイコンとして多くの映画ファンの記憶に残り続けている。その後カルロス・サウラの『カラスの飼育』(75)ではその少女性を逆手に強烈な印象を残した。 そして今作では『ミツバチのささやき』から50年ぶりに再び“アナ”役を演じる。
kino cinema 横浜みなとみらい:17:30-20:25 (169分)
https://kinocinema.jp/minatomirai/movie/movie-detail/688
スペインの巨匠ビクトル・エリセ監督(『ミツバチのささやき』、『エル・スール』)、31年ぶりの新作 未完のフィルムが呼び起こす、記憶を巡るヒューマンミステリー
映画『別れのまなざし』の撮影中に主演俳優フリオ・アレナスが失踪した。 それから22年、当時の映画監督でありフリオの親友でもあったミゲルはかつての人気俳優失踪事件の謎を追うTV番組から証言者として出演依頼を受ける。取材協力するミゲルだったが次第にフリオと過ごした青春時代を、そして自らの半生を追想していく。そして番組終了後、一通の思わぬ情報が寄せられた。 「フリオによく似た男が海辺の施設にいる」――
https://ttcg.jp/human_shibuya/movie/1043000.html
https://joji.uplink.co.jp/movie/2024/20249
https://hlo.tohotheater.jp/net/movie/TNPI3060J01.do?sakuhin_cd=023416