映画『父は憶えている』予告編
父は帰ってきた。記憶と言葉を失ってーー
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第96回アカデミー賞 国際長編映画賞キルギス代表
名匠アクタン・アリム・クバト監督最新作
キルギスの村にひとりの男が帰ってきた。23年前にロシアに出稼ぎに行ったきり行方がわからなかったザールクだ。記憶と言葉を失ったその姿に家族や村人たちは動揺するも、そこに妻ウムスナイの姿はなかった――。心配をよそに、ザールクは溢れる村のゴミを黙々と片付けるのであった。息子クバトは、父の記憶を呼び覚ますために家族のアルバムを見せる。その片隅にはザールクとウムスナイが映る古い写真があった・・・。
『父は憶えている』
監督・主演:アクタン・アリム・クバト
12/1(金)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー!
公式HP https://www.bitters.co.jp/oboeteiru/
This Is What I Remember(英題) – 予告編 – Trailer|第35回東京国際映画祭 35th Tokyo International Film Festival
第35回東京国際映画祭 コンペティション
『This Is What I Remember(英題)』
『馬を放つ』(17)で知られるキルギスを代表する映画作家アクタン・アリム・クバトの最新作。ロシアに出稼ぎに行っている間に記憶を失い、20年ぶりにキルギスに戻ってきた男とその家族を描くドラマ。
監督:アクタン・アリム・クバト
出演:アクタン・アリム・クバト ミルラン・アブディカリコフ タアライカン・アバゾバ
チケット、上映スケジュールなど詳しい情報は→ https://2022.tiff-jp.net/ja/lineup/fi…
【第35回東京国際映画祭】
2022年10月24日(月)~11月2日(水)
誰もが観たくなる映画や誰も観たことがない映画
メジャー大作からアート作品まで
いま東京でしか見られない映画の最前線
きっとあなたのイイネが見つかる10日間。
映画祭公式サイト http://2022.tiff-jp.net
映画祭Youtubeチャンネルへの登録お願いします。
35th Tokyo International Film Festival Competition
“This Is What I Remember”
The latest film from leading Kyrgyz filmmaker A. Arym Kubat, known for
“Centaur”, depicts a man who has lost his memory while working in Russia and returns to Kyrgyzstan for the first time in 20 years.
Director: Aktan Arym Kubat
Cast: Aktan Arym Kubat, Mirlan Abdykalykov, Taalaikan Abazova
Details →https://2022.tiff-jp.net/en/lineup/fi…
https://eiga.com/movie/97970/
「あの娘と自転車に乗って」「馬を放つ」などで知られる中央アジアの名匠アクタン・アリム・クバトが、母国キルギスのインターネットニュースで見つけた実話に着想を得て、出稼ぎ先のロシアで記憶と言葉を失い故郷へ帰ってきた父とその家族を描いたヒューマンドラマ。
23年前にロシアへ出稼ぎに行ったまま行方がわからなくなっていたザールクが、キルギスの村に帰ってきた。家族や村人たちは記憶と言葉を失った彼の姿に動揺するが、そこにザールクの妻であるウムスナイの姿はなかった。周囲の心配をよそに、ザールクは村にあふれるゴミを黙々と片付ける。そんなザールクに、村の権力者による圧力や、近代化の波にのまれていく故郷の姿が否応なく迫る。
クバト監督が主人公ザールクを自ら演じた。2022年・第35回東京国際映画祭コンペティション部門出品。
2022年製作/105分/G/キルギス・日本・オランダ・フランス合作
原題:Esimde
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2023年12月1日
公式サイト:https://www.bitters.co.jp/oboeteiru/
イントロダクション
第96回アカデミー賞®国際長編映画賞キルギス代表に選出!
フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」受章!名匠アクタン・アリム・クバト監督最新作
監督は、中央アジア・キルギスを代表する名匠アクタン・アリム・クバト。その評価は、中央アジアのみならず、ヨーロッパでも非常に高く、2023年7月、フランス文化省より、芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章する快挙を成し遂げた。さらに本作は第96回アカデミー賞®国際長編映画賞キルギス代表に選出された。
かつて日本にもあった原風景のような人々の営みを、あたたかく時には苦く、見つめるアクタン・アリム・クバト。監督だけでなく、言葉を無くした主人公を、サイレント映画を彷彿とさせるおかしみとペーソスを交え演じている。母国のインターネットニュースで見つけた実話を基に紡いだ、伝統と文化を守ろうとする家族の姿はささやかな希望を灯す。
ストーリー
一枚の古いモノクロ写真、懐かしい歌声― 思い出は再び甦るのか?
キルギスの村にひとりの男が帰ってきた。23年前にロシアに出稼ぎに行ったきり行方がわからなかったザールクだ。記憶と言葉を失ったその姿に家族や村人たちは動揺するも、そこに妻ウムスナイの姿はなかった―。心配をよそに、ザールクは溢れる村のゴミを黙々と片付けるのであった。息子クバトは、父の記憶を呼び覚ますために家族のアルバムを見せる。その片隅にはザールクとウムスナイが映る古い写真があった・・・。
無邪気に慕ってくる孫、村人とのぎこちない交流、穏やかな村の暮らし―。そんな中、村の権力者による圧力や、近代化の波にのまれ変わっていく故郷の姿が、否応なくザールクに迫ってくる。果たして、家族や故郷の思い出は甦るのだろうか?そんな時、家族を結びつける思い出の木の傍から懐かしい歌声が聴こえてくる・・・。


キルギスについて

遊牧民の国、キルギス
標高5000メートルを越える天山山脈のふもとに広がる雄大な山岳と草原の国キルギス。かつてシルクロードの一地点として栄え、遊牧民の国としても知られている。
近年、生活様式の変化や近代化に伴い経済的には豊かになってきたが、国内政治の不安定化やゴミなど、新たな問題も生まれている。また大国ロシアからの政治・経済的影響などがキルギスを大きく揺さぶっている。
国名 キルギス共和国Kyrgyz Republic
首都 ビシュケク Bishkek
人口 670万人(2023年:国連人口基金)
民族 キルギス系(73.8%)、ウズベク系(14.8%)、ロシア系(5.1%)、ドゥンガン系(1.1%)、ウイグル系(0.9%)、タジク系(0.9%)、その他タタール系、ウクライナ系など(2021年:キルギス共和国統計委員会)
言語 キルギス語が国語(ロシア語は公用語)
宗教 主としてイスラム教スンニ派
主要産業 農業・畜産業、鉱業(金採掘)
外務省発表 2023年5月現在
監督
監督・脚本・主演ザールク役
アクタン・アリム・クバト
Aktan Arym Kubat
監督のメッセージ
本作は人間の愚かさを描いています。記憶を失った主人公は、人間性の悲劇のメタファーです。彼はリトマス試験紙のような存在で、道徳の指標でもあります。若い家族の奔放な感情、プライド、女性に対する虐待、人々の間の憎しみ、イスラム教の過激化、汚職、大気汚染、大量のゴミで台無しにされた環境、このドラマチックな物語において、「愛」は理性を取り戻すための儚い希望のようなものです。
歴史的記憶や自らのルーツ、精神的価値観を失った人々が、この冷酷な世界で道徳が守られるかどうかについて語るひとつの試みなのです。
1957年3月26日、キルギス、キントゥー村生まれ。
ビシュケク美術専門学校を卒業後、 プロダクションデザイナーとしてキャリアを積み、90 年に短編ドキュメンタリー “A Dog Was Running” で監督デビューを果たす。その後、10歳の少年の大人の世界への目覚めを描いた中編 劇映画「ブランコ」 (93) が、第46回ロカルノ国際映画祭の短編映画部門で金豹賞(グランプリ)を受賞し、高い注目を集める。98年、長編 劇映画デビューとなる『あの娘と自転車に乗って』 が、 第51回ロカルノ 国際映画祭で銀豹賞 (準グランプリ)に輝き、ヴィエンナーレ 東京など数々の国際映画祭で受賞を重ねる。01年には「ブランコ」『あの娘と自転車に乗って』に続く、自身の少年時代を描いた3部作の最終章『旅立ちの汽笛』を発表する。その後、 9年の歳月をかけて完成させた、監督作にして初主演作『明りを灯す人』 (10) は、第63回カンヌ国際画祭監督週間に出品されたほか、ロカルノ、トロント、モントリオール、ヴェネチアほか数々の国際映画祭で上映され国内外から高い評価を受ける。また同作から、名前をロシア名の〈アブディカリコフ〉からキルギ ス名の〈アリム・クバト〉 に変える。『馬を放つ』(17)でも、メガホンを取る一方、熱い信念を秘めた男を熱演。第90回アカデミー賞®外国語映画賞キルギス代表に選ばれたほか、第67回ベルリン国際映画祭パノラマ部門アートシネマ連盟賞受賞 ベルギー MOOOV 映画祭2017最優秀作品賞受賞など受賞。第35回東京国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映された、5年ぶりの作品となる『父は憶えている』(22)も3度目となる監督兼主演作で、劇中一度も言葉を発しない記憶を失った主人公を、これまでにない静謐さで見事に演じている。この作品では映画監督としても活躍する息子のミルラン・アブディカリコフが主人公の息子役を実生活と同様に演じ、親子共演が実現し、本作も第96回アカデミー賞®国際長編映画賞キルギス代表に選出された。
2023年6月に開催された第25回上海国際映画祭では、審査委員長として、石川慶監督などアジアの映画人と共に「アジア新人部門」の審査にあたった。続いて7月にはこれまでの芸術・文化領域での傑出した貢献が認められ、フランス文化省より、フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受章した。
また、俳優として参加した、日本・カザフスタン・キルギス共同製作の映画『ちっちゃいサムライ』(23・佐野伸寿監督) では主人公に大自然の中で生きて行く術を教える孤高の猟師を演じている。
フィルモグラフィー
1990 「A Dog Was Running」(短編)
1992 「Where Is Your House, Snail?」(短編)
1993 「ブランコ」 (中編)
1995 「Beket」 (短編)
1996 「Beck-Terek」 (短編)
1997 「Assan-Oussen」(短編)
1998 『あの娘と自転車に乗って」
2001 『旅立ちの汽笛』
2010 『明りを灯す人』
2011 「Ray Dlya Mamy」
2017 『馬を放つ』
2022 『父は憶えている』
キャスト
クバト役
ミルラン・アブディカリコフ
Mirlan Abdykalykov
1982年6月3日、父アクタン・アリム・クバトと同じキントゥー村に生まれる。
父親のデビュー作「A Dog Was Running」(90)に出演する。父親の子供時代を描く「ブランコ」(93)と思春期を描く『あの娘と自転車に乗って』(98)、そして青春期を描いた『旅立ちの汽笛』(01)の三部作で主役を演じた。「ブランコ」から『旅立ちの汽笛』までに8年の月日が流れ、これら3作品を通してミルランの成長が映画の中で綴られた。その後、キルギス国立大学でジャーナリズムを学ぶ。2004 年以降、キルギスの映像制作スタジオBigimでチーフ助監督および共同監督として働いていたが、ロッテルダム国際映画祭などで上映された短編「Pencil Against Ants」(10)で監督デビュー。2015年に発表したキルギスの山岳地帯に暮らす遊牧民の家族を描いた「Sutak」で長編映画に進出、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭やアジア太平洋映画賞などで多くの賞を受賞。最新監督作は「Jo Kuluk」(19)。そのほか、俳優としてもいくつかの作品に出演している。
ウムスナイ役
タアライカン・アバゾヴァ
Taalaikan Abazova
女優として多くのキルギス映画に出演。アクタン・アリム・クバト監督の作品には『明りを灯す人』『馬を放つ』に続いての出演となる。出演した映画のサウンド・トラックCDにも参加している。

kino cinema横浜みなとみらい:
https://kinocinema.jp/minatomirai/movie/movie-detail/683
ABOUT THE MOVIE
父は帰ってきた。記憶と言葉を失って── 実話に基づく真実のものがたり
23年前にロシアに出稼ぎに行ったきり行方がわからなかったザールクが帰ってきた。記憶と言葉を失ったその姿に家族や村人たちは動揺するも、そこに妻ウムスナイの姿はなかった─。ウムスナイは村の権力者と再婚していたのだ。 心配する家族や村人たちをよそに、ザールクは溢れる村のゴ ミを黙々と片付けるのであった。息子クバトは、父の記 憶を呼び覚ますために、家族のアルバムを見せ写真 の説明をする。その片隅には笑っているザールクとウムスナイが映る古い写真があった…。
https://shinjuku.musashino-k.jp/movies/35367/
2022年東京国際映画祭
https://2022.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3501CMP14