私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰? 予告編
『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』本編映像
<作品情報>
作品名:私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?
作品情報ページ:https://www.cinemacafe.net/movies/34579/
【解説】
世界最大の仏原子力会社の労働組合代表だったモーリーン・カーニーは、中国とのハイリスクな極秘取引を知り、内部告発者となってそれを明るみに出した。その取引が5万人以上の雇用を脅かすものだったからだ。彼女は政府の閣僚や企業のトップに捨て身で立ち向かう…。
会社とその未来、そして従業員の雇用を守るため、中国とのハイリスクな技術移転契約の内部告発者となったモーリーンが、自宅で襲われるという肉体的暴力と、それを自作自演だと自白を強要する権力側からの精神的暴力に対し、屈することなく6年間闘い続け、無罪を勝ち取るまでを描いた、驚愕の実話の映画化。
モーリーン・カーニーを演じるのは、フランスを代表する女優のイザベル・ユペール。今年3月にフランス本国で公開され大ヒットした。
2023年10月20日(金)よりBunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほか全国にて順次公開
配給元:オンリーハーツ
(C)2022 le Bureau Films-Heimatfilm GmbH + CO KG-France 2 Cinema
「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」本編映像解禁
社会派サスペンス 『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』が、10月20日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開する。本日、本編映像解禁となった。
『私はモーリーン・カーニー』イザベル・ユペール演じる主人公の身に危険が迫る本編映像解禁
La Syndicaliste | Official UK Trailer
La syndicaliste is the true story of Maureen Kearney, the head union representative of a French multinational nuclear powerhouse. She became a whistleblower, denouncing top-secret deals that shook the French nuclear sector. Alone against the world, she fought government ministers and industry leaders, tooth and nail to bring the scandal to light and to defend more than 50,000 jobs.. Her life was turned upside down when she was violently assaulted in her own home… The investigation is carried out under pressure: the subject is sensitive. Suddenly, new elements create doubt in the minds of the investigators. At first a victim, Maureen becomes a suspect.
DIRECTOR Jean-Paul Salomé
CAST Isabelle Huppert, Grégory Gadebois, François-Xavier Demaison, Pierre Deladonchamps, Alexandra Maria Lara, Gilles Cohen
COUNTRIES OF PRODUCTION France, Germany
In UK and Irish Cinemas June 30
https://eiga.com/movie/99763/
イザベル・ユペールが主演を務め、フランスの原子力会社の労働組合代表が国家的スキャンダルに巻き込まれていく姿を、実話を基に描いた社会派サスペンス。
世界最大の原子力企業アレバ社のフランス民主労働組合代表を務めるモーリーン・カーニーは、中国とのハイリスクな極秘取引を知り、会社の未来と従業員の雇用を守るため内部告発をする。やがてモーリーンは自宅で襲われるが、権力側は彼女の自作自演だと自白を強要。モーリーンは屈することなく、政府の閣僚や企業のトップを相手に捨て身の覚悟で立ち向かっていく。
共演は「デリシュ!」のグレゴリー・ガドゥボワ、「ヒトラー 最期の12日間」のアレクサンドラ・マリア・ララ。「ルーヴルの怪人」のジャン=ポール・サロメがメガホンをとり、サロメ監督と「ローズメイカー 奇跡のバラ」のファデット・ドゥルアールが共同で脚本を担当。
2022年製作/121分/PG12/フランス・ドイツ合作
原題:La Syndicaliste
配給:オンリー・ハーツ
劇場公開日:2023年10月20日
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Sitting_Duck
https://fr.wikipedia.org/wiki/La_Syndicaliste
公式サイト:http://mk.onlyhearts.co.jp
– INTRODUCTION –
イザベル・ユペールが、仏総合原子力企業アレバ(現オラノ)社のCFDT(フランス民主労働組合連盟)代表モーリーン・カーニーを演じる国家的スキャンダルを背景にした社会派サスペンス。
会社とその未来、そして従業員の雇用を守るため、中国とのハイリスクな技術移転契約の内部告発者となったモーリーンが、自宅で襲われるという肉体的、精神的暴力と、それを自作自演だとする精神的暴力に対し、屈することなく6年間闘い続け、無罪を勝ち取るまでを描いた実話の映画化だ。
監督は、これまでもイザベル・ユペール主演作品『ゴッドマザー』(2021)を手掛けたジャン=ポール・サロメ。彼は、襲撃事件後のモーリーンに寄り添い、警察も見出すことのできなかった事実を探し出して無罪に導いた仏雑誌「L’Obs」の記者カロリーヌ・ミシェル=アギーレの著書“LA SYNDICALISTE(組合活動家)”に出合い、本作の企画を立ち上げた。脚本は『ローズメイカー 奇跡のバラ』(2021)のファデット・ドゥルアール、撮影は『1640日の家族』(2022)のジュリアン・ハーシュ、音楽は『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』(2016)のブリュノ・クーレが担当。制作チームは、モーリーン・カーニーに脚本を提出し、彼女の納得がいくまでやり取りし、承諾を得た後に撮影に入った。
ジャン=ポール・サロメ監督は、容赦ない暴力と権力の中枢にある闇の真相やそれがもたらす政治的、経済的危機より、一人の人間であり、女性であるモーリーンが内面に得た傷、彼女の家族が直面したこと、利権と利益に固執するマッチョな保守派にとってなぜ彼女が排除すべき存在となったか、そして最悪の状況からなぜ彼女は立ち直ることができたのかを描くことに、重きを置いた。
映画には、仏最大の電力会社EDFや総合原子力企業アレバ社のCEOから当時の経済大臣アルノー・モンテブールまで、背景にあるだろう国家的スキャンダルに関与するプレイヤーが実名で登場する。にもかかわらず、政治的な映画であることよりも、モーリーンの痛みと並走したという印象が強く残るのはそのせいだ。
たぐいまれな知性と努力でアレバ社の労働組合のトップに就いたモーリーンは、正義を信じ、大勢の前で怯まずCEOを糾弾するなど率直に活動したあげく、邪魔者扱いされて地位を追われた上、暴力的な凌辱を受けて心神喪失したところに、尊厳を奪われて事件を捏造され、犯罪者の汚名を着せられる。不条理ともいえるこの状況をサロメ監督は、「モーリーンがどのように耐えきったのか」という観点から描いた。
元アレバ社CEOでモーリーンの盟友だったアンヌ・ロベルジョンをマリナ・フォイスが、アンヌ・ロベルジョンの後任となったCEOリュック・ウルセルをイヴァン・アタルが、モーリーンの夫ジルをグレゴリー・ガドゥボアが演じている。第79回ヴェネチア国際映画祭 労働・環境人材育成財団賞受賞。
– STORY –
世界最大の仏原子力発電会社の労働組合代表モーリーン・カーニー(イザベル・ユペール)。
会社とその未来、従業員5万人の雇用を守るため、中国とのハイリスクな技術移転契約の内部告発者となったモーリーンが、自宅で何者かに襲われるというスキャンダラスな事件が起きる。
耐え難い肉体的暴力と、それを自作自演だと無理矢理供述させようとする権力側からの精神的暴力。
被害者から容疑者へという真逆の立場に追い込まれながら、屈することなく闘い続け、無罪を勝ち取るまでを描いた実話の映画化。
「エル ELLE」に続き、またも強烈な熱量をスクリーンに放つイザベル・ユペール。
2023年3月仏本国で公開され大ヒットした迫真のサスペンス。
モーリーン・カーニーと
「モーリーン・カーニー事件」
1956年、アイルランドで産まれたモーリーン・カーニーは、労働組合主義の家庭で育つ。彼女の母親は、1990年にネルソン・マンデラが解放されるまで釈放を求める運動に参加。モーリーンも幼い頃からジャケットにマンデラのバッジをつけ、高校時代にはフェミニスト活動家となった。1983年、モーリーン・カーニーは夫ジルとともに渡仏。イヴリーヌ県オーファルジス村に家を構え、娘を出産後の1987年、コゲマ(後のアレバ)社の子会社SGN(Société Générale pour les Techniques Nouvelles)の、海外勤務をする技術者に英語を教える職を得る。
ある日、技術者候補生が無報酬で解雇される事実に気づいたモーリーン・カーニーは、これに対応するためにCFDT(フランス民主労働組合連盟)に参加。2004年、アレバ社の欧州労働評議会の代表となった彼女はCFDTの依頼で、アレバの戦略をチェック。そのなかで、2011年、EDF(フランス電力)と中国国有企業CGNPC(中国総合原子力発電公司)との間で交わされようとしていた、機密性の高い技術をCGNPCへと移転させる提案書を入手する。技術と雇用機会の流出を懸念したモーリーン・カーニーは、従業員と会社の未来を守るため、これを内部告発。ロビー活動をする一方で、アレバに説明責任を果たすよう要求するが、CEOは契約書の存在を否定。逆に干渉をやめるよう勧告される。
以後、さまざまな形で脅迫が続く。2012年12月17日、ナイフで腹部に「A」と刻まれ、そのナイフの柄を膣に挿入され、椅子に縛り付けられたモーリーン・カーニーが自宅で発見される。しかし、この事件は「架空の犯罪」の疑いがあるとして捜査当局は彼女を拘留。取り調べによって精神的苦痛を受けた彼女は、促されるまま自作自演だと認めてしまう。
その直後、モーリーン・カーニーはこの自白を撤回。控訴するが、司法当局から無駄な捜査をさせた犯罪を告発した罪で、執行猶予5カ月、罰金5,000ユーロの判決を受ける。
うつ病を発症しながらも、2018年、新たな訴状を提出。CFDT労働組合員を味方につけ、世論を巻き込み、捜査上の数々の不備を指摘し、モーリーン・カーニーは“被害者であるという事実”を勝ち取る。
彼女は、「現実は映画よりもっとひどかった」と語っている。現在、女性に対する暴力と闘う団体で働く彼女から、暴力を受けた経験を持つ女性へのアドバイスは、「友情をあきらめないこと」。壊されたメンタルを癒すために、「愛情や優しさは重要で、それこそが真実にアクセスさせ、プライドを復活させることを可能にするものだ」と話している。「辛抱強く、決してあきらめなければ、最後にはそこにたどり着くことができる」という母親の教えを彼女は大切にしている。
ちなみにモーリーン・カーニーがフランスで最初に観た映画は、イザベル・ユペール主演、クロード・シャブロル監督の『ヴィオレット・ノジエール』(1978)だったとのこと。
ジャン=ポール・サロメ監督
ノート
キャロライン・ミシェル=アギーレの著書“LA SYNDICALISTE”(組合活動家)を読んですぐに映画的な可能性を感じた。原子力エネルギーと政治の世界における、この驚くべき追求。映画はまったく自然なかたちで、私がとりわけ好むところの偉大な「社会派サスペンス」の系統に連なるものとなった。
モーリーン・カーニーのぞっとする物語は、特権階級における影の部分に光を当てるだけではない。これは臨床的なアプローチで、権力の内部にいる女性がいまも直面する困難な状況を描く恐るべきドラマである。権力側の発言は絶対的に正しいという観念。彼らの狂気と、その狡猾な本性……。カーニーの事件は、告発者の物語であり、また男性社会の中の一人の女性の物語である。この社会の男たちにとって、いかなる危険を冒してでも上層部を告発しようとする女性は異物でしかなかったのだ。
モーリーン・カーニーはファム・ファタルではない。彼女は、私たちが日常見かけるような母であり妻である。また他の多くの人と同じく、会社に勤めている。しかし彼女は、私利私欲と利権にしがみつく古いフランスの企業社会が抹殺しなければならない女性になってしまう。彼女はまっとうな女性だ。だからこそ恥辱を舐めなければならない。自分が信じてもらえないこと、取るに足らない存在におとしめられること、潔癖な行為に対して中傷されること、単なる個人的な問題として片づけられてしまうこと、そして、彼女の敵が次から次へと繰り出す個人的な攻撃によって親しい人々や法律の信用を失わせようと仕向けられることに対して。
この映画のスタイルは、『大統領の陰謀』や『コールガール』、『インサイダー』といったアメリカの政治サスペンス映画の影響を受けている。けれども私たちは、まずもってこの映画を根本的に政治的なものとして表現することを望んでいる。このドラマは、権力と、権力に歯向かおうとする者に対する容赦のない暴力がいかに作用しているかについての現実、それ以上に真実である。
この映画によって私は再度イザベル・ユペールと一緒に仕事をすることになった。けれども今度はやりかたがまったく違う。観客がすぐに人物像を把握するために、彼女がつねにリアルなアプローチで役を演じられるようにしている。
– CAST & STAFF –
主演
イザベル・ユペール
Isabelle Huppert
フランス・パリ出身。ヴェルサイユ音楽院、パリ国立高等音楽・舞踊学校などで演技を学ぶ。英語、イタリア語、ロシア語が堪能。1972年『夏の日のフォスティーヌ』で映画デビュー。『アロイーズ』(1975)でセザール賞助演女優賞にノミネートされて以降、注目度を高め、数々の作家との仕事で成功を収めてきた。『レースを編む女』(1977)で英BAFTAと伊ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の外国人女優賞を受賞。
以後、初主演映画となったクロード・シャブロル監督『ヴィオレット・ノジエール』(1978)でカンヌ国際映画祭女優賞、クロード・シャブロル監督『主婦マリーがしたこと』(1988)でヴェネチア国際映画祭女優賞、『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』(1995)でヴェネチア国際映画祭女優賞、ミヒャエル・ハネケ監督『ピアニスト』(2001)でカンヌ国際映画祭女優賞、フランソワ・オゾン監督『8人の女たち』(2002)でベルリン国際映画祭銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞。ポール・ヴァーホーヴェン監督『エル ELLE』(2016)ではアカデミー賞®主演女優賞にノミネートされた。
ジャン=リュック・ゴダール監督『勝手に逃げろ/人生』(1979)、マイケル・チミノ監督『天国の門』(1980)、ジャン=リュック・ゴダール監督『パッション』(1982)、ディアーヌ・キュリス監督『女ともだち』(1983)などに参加した後、1978年以降は仕事のペースを押さえ、1985年から88年は海外での仕事を増やした。
主な作品に、クロード・シャブロル監督『ボヴァリー夫人』(1991)、ハル・ハートリー監督『愛・アマチュア』(1994)、ミヒャエル・ハネケ監督『愛、アムール』(2012)、ホン・サンス監督『3人のアンヌ』(2012)、ミア・ハンセン=ラヴ監督『未来よ こんにちは』(2016)、ミヒャエル・ハネケ監督『ハッピーエンド』(2017)、ブノワ・ジャコー監督『エヴァ』(2018)、ニール・ジョーダン監督『グレタ GRETA』(2018)、アイラ・サックス監督『ポルトガル、夏の終わり』(2019)、イエジー・スコリモフスキ監督『EO イーオー』(2022)などがある。
2009年、レジオンドヌール勲章受章。同年、カンヌ国際映画祭コンペ部門の審査委員長、2021年には東京国際映画祭コンペ部門で審査員長を務めている。
また2022年9月には、コロナ禍で延期になっていた、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出の舞台「ガラスの動物園」で、来日公演を果たした。
フランスを代表する国際派女優。パリのフランス国立高等演劇学校で演技を学び、1971年の「夏の日のフォスティーヌ」で映画デビューを果たす。「レースを編む女」(77)で脚光を浴び、クロード・シャブロル監督「ヴァイオレット・ノジエール(原題)」でカンヌ国際映画祭の女優賞を受賞。以降、ジャン=リュック・ゴダール監督の「勝手に逃げろ 人生」(79)などに主演し、マイケル・チミノ監督の問題作「天国の門」(81)で米国進出する。「主婦マリーがしたこと」(88)と「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇」(95)でベネチア国際映画祭の最優秀女優賞を受賞。ミヒャエル・ハネケ監督「ピアニスト」(01)で2度目のカンヌ国際映画祭女優賞に輝いた。フランソワ・オゾンやジャック・ドワイヨンらフランスの名監督の作品だけでなく、ポーランドのアンジェイ・ワイダや韓国のホン・サンスらの作品でも活躍する。16年時点でセザール賞史上最多となる15ノミネートを誇り(「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇」で主演女優賞を受賞)、17年にはポール・バーホーベン監督の「エル(原題)」(16)で、アカデミー主演女優賞に初ノミネートされた
https://ja.wikipedia.org/wiki/イザベル・ユペール
監督
ジャン=ポール・サロメ
Jean-Paul Salomé
パリ第3大学で映画を学んだジャン=ポール・サロメ監督は、2本の短篇映画を撮り、1991年に初のテレビドラマ“Crimes and Gardens(Crimes et jardins)”を演出した。そして1993年に初の長編映画を手がけることになる。アニー・ジラルドが主演した“Girls with Guns(Les braqueuses)”がそれで、その5年後に彼はまた別のギャング映画“Restons groupés”を監督した。2001年からは、ジャン=ポール・サロメ監督は野心的な大作の製作に身を捧げることになる。その皮切りが『ルーヴルの怪人』で、ルーヴル美術館の有名な幽霊の謎に挑むものだ。このミステリーに挑むのに、監督はソフィー・マルソーをキャスティングした。彼女はこの6年後、やはりサロメ監督がメガフォンをとった『レディ・エージェント 第三帝国を滅ぼした女たち』でレジスタンス隊員を演じることになる。その後、サロメ監督は『ルパン』(2004年)で怪盗紳士の活躍を新しい視点で描いた。この作品ではロマン・デュリスとクリスティン・スコット・トーマスが競演した。2010年には、ジャン=ポール・サロメ監督は初めて英語による作品をアメリカで撮影した。『カメレオン』がそれで、マルク=アンドレ・グロンダン演じる実在の詐欺師の物語である。この作品には、ほかにエレン・バーキンとファムケ・ヤンセンが出演した。2013年製作の『俳優探偵ジャン』はブレイク・エドワーズ監督の諸作にインスパイアされたドタバタ喜劇で、ジャン=ポール・サロメ監督はマグリット賞のいくつかの部門でノミネートされた。彼は文学作品を映画化することもあり、いずれもイザベル・ユペールが主役を演じた最近の2作『ゴッドマザー』(2021年)と『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』(2022年)もその例に漏れない。映画的でわかりやすい物語性が彼の持ち味で、ジャンルにかかわらず卓抜な演出を見せている。
https://en.wikipedia.org/wiki/Jean-Paul_Salomé
– REVIEW –
Le Figaro(新聞) エティエンヌ・ソリン
監督のジャン=ポール・サロメは、なにか新しいことをやっているわけではない。
しかし、一人の女性が尊厳と名誉を取り戻す闘いを非常に繊細に描いている。
原発業界の力でレイプが握り潰され噓つきにされてしまうヒロイン。
妻を信じ続ける夫に感動するも関係者の謎の死の連続にゾッとする。
原発も水道業界もヤバいぞ。
町山智浩
映画評論家
『バレリーナ』(原題:Ballerina)
Netflix配信開始日:2023年10月6日
◆親友を守ることができず深い悲しみに暮れる元警護員による美しく壮絶な復讐劇を描くアクションスリラー。
監督:イ・チュンヒョン(ザ・コール)
主演:チョン・ジョンソ、キム・ジフン
『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』(原題:La Syndicaliste)
劇場公開日:2023年10月20日
◆フランスの原子力発電会社の労働組合代表が国家的スキャンダルに巻き込まれていく姿を、実話を基に描いた社会派サスペンス。
監督:ジャン=ポール・サロメ(ルーヴルの怪人)
主演:イザベル・ユペール、グレゴリー・ガドゥボワ
https://miyearnzzlabo.com/archives/103814
原作:キャロライン・ミシェル=アギーレの著書“LA SYNDICALISTE”(組合活動家)
Caroline Michel-Aguirre
仏雑誌「L’Obs」の記者カロリーヌ・ミシェル=アギーレの著書“LA SYNDICALISTE(組合活動家)
https://www.wikidata.org/wiki/Q85518574
https://www.babelio.com/livres/Michel-Aguirre-La-Syndicaliste/1157834
https://books.google.co.jp/books/about/La_syndicaliste.html?id=Y0M8yQEACAAJ&redir_esc=y
「ゴッドマザー」
https://eiga.com/movie/93983/
「フランス映画祭2020横浜」(20年12月10~13日/横浜みなとみらいホール、イオンシネマみなとみらいほか)上映作品。
2020年製作/104分/フランス
原題:La daronne
『ゴッドマザー』 (仏: La Darrone)
2020/カラー/コメディ/104分
監督:ジャン=ポール・サロメ
出演:イザベル・ユペール、イポリット・ジラルド
イザベル・ユペール主演の社会派コメディ。警察でアラビア語の通訳として働くパシャンスは、ある事件で、警察が追うドラッグディーラーの一人が、自分の母親を世話してくれている看護師の息子だと知り、彼を助けることを決意する。
https://www.unifrance.jp/festival/202…
チケット購入ページ
https://cinema.aeoncinema.com/wm/mina…