予告編】映画『熊は、いない』2023.9.15(金)より全国順次公開
自国イランでは上映禁止! 政府に映画制作を禁じられた、《闘う映画監督》ジャファル・パナヒの最新作
監督・脚本・製作:ジャファル・パナヒ
撮影:アミン・ジャファリ「白い牛のバラッド」
編集:アミル・エトミナーン「ザ・ホーム 父が死んだ」
出演:ジャファル・パナヒ、ナセル・ハシェミ、ヴァヒド・モバセリ、バクティアール・パンジェイ、ミナ・カヴァニ・ナルジェス・デララム、レザ・ヘイダリ
2022 年/イラン/ペルシア語・アゼリー語・トルコ語/107 分/カラー/ビスタ/5.1ch/英題:NO BEARS/日本語字幕:大西公子/字幕監修:ショーレ・ゴルパリアン
配給:アンプラグド
©2022_JP Production_all rights reserved
【本編】『熊は、いない』村のしきたり
『熊は、いない』ジャファル・パナヒ監督よりメッセージ
https://eiga.com/movie/97622/
政府から映画制作を禁じられながらも不屈の精神で映画を撮り続けるイランの名匠ジャファル・パナヒが監督・脚本・製作・主演を務め、自らを題材にして撮りあげた社会派サスペンス。
パナヒ監督はトルコで偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている若い男女を主人公にしたドキュメンタリードラマ映画を撮影するため、イランの国境近くの小さな村からリモートで助監督レザに指示を出す。そんな中、滞在先の村では古い掟のせいで愛し合うことが許されない恋人たちをめぐるトラブルが大事件へと発展し、パナヒ監督も巻き込まれていく。
2組のカップルが迎える想像を絶する運命を通し、イランに残る抑圧的な社会問題の現状を浮き彫りにする。2022年・第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で審査委員特別賞を受賞。
2022年製作/107分/イラン
原題:Khers nist
配給:アンプラグド
劇場公開日:2023年9月15日
公式サイト:https://unpfilm.com/nobears/
INTRODUCTION
第79回ヴェネチア国際映画祭 審査員特別賞受賞
“熊”とは何か? その答えは映画の中にある
長編デビュー作『白い風船』(95)で第48回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞して以来、世界三大映画祭ほか主要映画祭にて高く評価され続けるイランの名匠ジャファル・パナヒ監督の最新作。
市井の人々の日常を通してイラン社会の置かれたリアルな現実を描き続けるも、政府から2010年に“イラン国家の安全を脅かした罪”として20年間の映画制作禁止と出国禁止を言い渡されたパナヒ監督。それでも抑圧に屈せず様々な方法で映画を撮り続け、2010年以降に本作を含めた5本の長編は全て極秘に撮影。あらゆる制約を回避し自身を映画の題材にすることで、ミニマムながら工夫と発想に富んだ豊かな映画を作り続ける、世界で最も勇敢な映画監督として知られている。
最新作『熊は、いない』でパナヒ監督は、イランの村からリモートで映画を撮影する監督役として主演を務める。撮影で滞在していたイランの小さな村で起きたあるトラブルに、監督自身が巻き込まれていくという物語だ。自国イランでは上映禁止だが、本作は見事、第79回ヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞を獲得。日本でも第23回東京フィルメックスのオープニング作品として上映されると「圧巻の一本!」「脳裏に焼き付いて離れない」と目の肥えた映画ファンたちがこぞって絶賛。世界から称賛される注目作。
STORY
国境付近にある小さな村からリモートで助監督レザに指示を出すパナヒ監督。
偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている男女の姿を
ドキュメンタリードラマ映画として撮影していたのだ。
さらに滞在先の村では、
古いしきたりにより愛し合うことが許されない恋人たちのトラブルに
監督自身が巻き込まれていく。
2組の愛し合う男女が迎える、想像を絶する運命とは……。
パナヒの目を通してイランの現状が浮き彫りになっていく。
DIRECTOR

ジャファル・パナヒ Jafar Panahi
監督・脚本・製作・主演
1960年7月11日生まれ。イラン・ミアネ出身の映画監督、脚本家、映画編集者。高校卒業後2年間の兵役を経て首都テヘランにある国立メディア大学で映画の製作や演出を学ぶ。その後、TV番組などで短編映画を制作した後、1994年にかねてよりファンだったアッバス・キアロスタミに連絡を入れ、その2日後に『オリーブの林をぬけて』の助監督という地位を得る。翌年、キアロスタミが脚本を務めた『白い風船』(95)で長編映画監督デビュー。第48回カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を受賞する。同作は、カンヌで初めて受賞したイラン映画である。その後も、『鏡』(97)で第50回ロカルノ国際映画祭金豹賞、『チャドルと生きる』(00)で第57回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、『オフサイド・ガールズ』(06)で第56回ベルリン国際映画祭銀熊賞ほか、数々の賞を獲得している。
イランで過ごす人々の生活に目を向けた人道的な視点が作品の特徴で、子どもや貧困層、女性の苦難に焦点を当てた作風で知られている。
イランの女性に対する厳しい社会的抑圧をリアルに描いた『チャドルと生きる』、サッカーのイラン代表を応援したい女性たちがスタジアムへ潜り込もうと奮闘する(当時イランでは女性がスタジアムでスポーツ観戦することが禁止されていた)『オフサイド・ガールズ』の2作でイラン政府と数年間対立。2010年3月に妻、娘、15人の友人と共に逮捕され、後にイラン政府に対するプロパガンダで起訴される。このイラン国内でのパナヒに対する刑罰に、世界中の映画製作者、映画団体、人権団体が猛抗議。しかし2010年12月、6年の懲役刑と、20年間の映画制作を禁止宣告される。控訴の結果を待つ間に撮った、ビデオ日記の形で綴られるドキュメンタリー長編映画『これは映画ではない』(11)は、撮影データを入れたUSBをケーキの中に忍ばせイランから運び出し、2011年の第64回カンヌ国際映画祭でプレミア上映され絶賛された。
引き続き、政府に映画制作を禁止されているはずだが、その後も精力的に撮り続けており、2013年2月、第63回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門で盟友カンボジヤ・パルトヴィと共同監督で撮った『閉ざされたカーテン』(13)が上映され、銀熊(脚本)賞を受賞した。その他、『人生タクシー』(15)は、2015年2月に開催された第65回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、映画祭の最優秀作品に贈られる金熊賞を受賞。『ある女優の不在』(18)は、第71回カンヌ国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞。母国イランでは上映できないが、海外の映画評論家や批評家らからは熱い支持を受け続けている。
Filmography (主な監督作品)
* 『白い風船』(95)第48回カンヌ国際映画祭 カメラドール(新人監督賞)
* 『鏡』(97)第50回 ロカルノ国際映画祭 金豹賞
* 『チャドルと生きる』(00)第57回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞
* 『クリムゾン・ゴールド』(03)第56回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 審査員賞
* 『オフサイド・ガールズ』(06)第56回ベルリン国際映画祭 銀熊賞
* 『これは映画ではない』(11)第64回カンヌ国際映画祭プレミア上映
* 『閉ざされたカーテン』(13/カンボジヤ・パルトヴィと共同監督)第63回 ベルリン国際映画祭銀熊(脚本)賞
* 『人生タクシー』(15)第65回 ベルリン国際映画祭 金熊賞
* 『ある女優の不在』(18)第71回 カンヌ国際映画祭 脚本賞
* 『熊は、いない』(22)第79回 ヴェネチア国際映画祭 審査員特別賞
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャファール・パナヒ

第79回ヴェネチア国際映画祭 審査員特別賞受賞
“熊”とは何か? その答えは映画の中にある
長編デビュー作『白い風船』(95)で第48回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞して以来、世界三大映画祭ほか主要映画祭にて高く評価され続けるイランの名匠ジャファル・パナヒ監督の最新作。
市井の人々の日常を通してイラン社会の置かれたリアルな現実を描き続けるも、政府から2010年に“イラン国家の安全を脅かした罪”として20年間の映画制作禁止と出国禁止を言い渡されたパナヒ監督。それでも抑圧に屈せず様々な方法で映画を撮り続け、2010年以降に本作を含めた5本の長編は全て極秘に撮影。あらゆる制約を回避し自身を映画の題材にすることで、ミニマムながら工夫と発想に富んだ豊かな映画を作り続ける、世界で最も勇敢な映画監督として知られている。
最新作『熊は、いない』でパナヒ監督は、イランの村からリモートで映画を撮影する監督役として主演を務める。撮影で滞在していたイランの小さな村で起きたあるトラブルに、監督自身が巻き込まれていくという物語だ。自国イランでは上映禁止だが、本作は見事、第79回ヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞を獲得。日本でも第23回東京フィルメックスのオープニング作品として上映されると「圧巻の一本!」「脳裏に焼き付いて離れない」と目の肥えた映画ファンたちがこぞって絶賛。世界から称賛される注目作。

国境付近にある小さな村からリモートで助監督レザに指示を出すパナヒ監督。
偽造パスポートを使って国外逃亡しようとしている男女の姿を
ドキュメンタリードラマ映画として撮影していたのだ。
さらに滞在先の村では、
古いしきたりにより愛し合うことが許されない恋人たちのトラブルに
監督自身が巻き込まれていく。
2組の愛し合う男女が迎える、想像を絶する運命とは……。
パナヒの目を通してイランの現状が浮き彫りになっていく。
新宿武蔵野館:10:00-11:55 (107分)
https://shinjuku.musashino-k.jp/movies/33990/
https://www.newsweekjapan.jp/ooba/2023/09/post-118.php
イラン映画界の巨星、パナヒ監督の『熊は、いない』が描く社会の裏側とは?