8月4日(金)公開『ジェーンとシャルロット』本予告
シャルロット「どうしてか、ママと向き合うといつも恥じらいを感じてしまうの」
ジェーン「私はあなたに気後れしていた ─ 他の姉妹とは違って特別な存在だったから」
二つの時代をセンセーショナルに彩ったフレンチアイコンの母と娘。
決して語られることのなかった彼女たちの《心の奥に隠された深い感情》が、今静かに明かされる。
母と娘の言葉にならない問題を、優しさ溢れる感動的な記録。 ELLE
盗まれた一瞬の記録。優しくメランコリック。Marie Claire
娘が母に向ける不謹慎で優しいまなざし。Le Monde
この映画には他者への感謝が常に支配している。だから感動的なのだ。Le Parisien
ジェーンが娘のカメラに不安や優しさを包み隠さず語る姿は、前代未聞であり、圧倒されるほど感動的である。Positif
シャルロットの親密さへの欲求は私たちの目の前で満たされ、彼女たちの豊かな交流によって、慎み深さが覆い隠してしまったもの、その真実に触れる瞬間を目撃する。Cahiers du Cinéma
Introduction
スノッブでアヴァンギャルド、フレンチポップのレジェンド、セルジュ・ゲンズブールのパートナー、娘という特異な環境下で家族の形を築いてきたふたりの女性。
彼女たちはセレブリティの母と娘ということ以上に、1960-70年代と1980-90年代、ふたつの時代をセンセーショナルに彩ったシネマ&ファッションアイコンでもあった。
シャルロットが監督デビューを果たした『ジェーンとシャルロット』は、母ジェーンがこれまで誰にも語ることのなかった娘たちへの想い、パブリックイメージとの狭間で感じた苦悩や後悔、最愛の娘ケイトを自死で失って以降の深い哀しみを、ふたりの間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出した貴重なドキュメンタリー。誰にも踏み込めなかった母と娘の真実の姿が、感動的に綴られている。
Histoire
2018年、東京。シャルロット・ゲンズブールは、母であるジェーン・バーキンを見つめる撮影を開始した。これまで他者を前にしたときに付き纏う遠慮の様な感情が、母と娘の関係を歪なものにしてきた。自分たちの意思とは関係ないところで、距離を感じていた母娘。ジェーンがセルジュの元を離れ家を出て行った後、父の元で成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあったのだ。3人の異父姉妹のこと、次女である自分より長女ケイトを愛していたのではという疑念、公人であり母であり女である彼女の半生とは一体どんなものだったのか。シャルロットはカメラのレンズを通して、初めて母親の真実と向き合うことになる。
ジェーンとシャルロット
Jane par Charlotte
第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション《カンヌプルミエール》/ 第48回セザール賞最優秀ドキュメンタリー賞ノミネート / 第25回ソフィア国際映画祭ドキュメンタリー部門オフィシャルセレクション / 第32回ストックホルム映画祭ドキュメンタリー部門オフィシャルセレクション *流してください
ジェーン・バーキン シャルロット・ゲンズブール イヴアン・アタル
監督・脚本: シャルロット・ゲンズブール 撮影: アドリアン・ベルトール 編集: ティアネス・モンタッシー / アンヌ・ベルソン 美術: ナタリー・カンギレム エンディングロール曲: 《私はあなたのために完璧でありたかった!Je voulais être une telle perfection pour toi!》ジェーン・バーキン
[ 制作:2021年フランス映画 | 上映時間:92分 | アスペクト比:1.85 | サウンド:5.1ch | 映倫番号49690 | 映倫区分G | 上映素材:DCP・Blu-ray | 日本語字幕翻訳:横井和子 | 宣伝デザイン:内田美由紀 (NORA DESIGN) | 予告編監督:遠山慎二(RESTA FILMS) | 宣伝:Prima Stella ]
配給 : リアリーライクフィルムズ
www.reallylikfilms.com/janeandcharlotte
twitter @janeandcharlotte_movie
YouTube @reallylikefilms6087
Instagram. reallylikefilms
TikTok. @reallylikefilms
8月4日(金)よりロードショー
ヒューマントラストシネマ有楽町 シネクイント
8月4日公開『ジェーンとシャルロット』特報
シャルロット「どうしてか、ママと向き合うといつも恥じらいを感じてしまうの」
ジェーン「私はあなたに気後れしていた ─ 他の姉妹とは違って特別な存在だったから」
二つの時代をセンセーショナルに彩ったフレンチアイコンの母と娘。
決して語られることのなかった彼女たちの《心の奥に隠された深い感情》が、今静かに明かされる。
母と娘の言葉にならない問題を、優しさ溢れる感動的な記録。 ELLE
盗まれた一瞬の記録。優しくメランコリック。Marie Claire
娘が母に向ける不謹慎で優しいまなざし。Le Monde
この映画には他者への感謝が常に支配している。だから感動的なのだ。Le Parisien
ジェーンが娘のカメラに不安や優しさを包み隠さず語る姿は、前代未聞であり、圧倒されるほど感動的である。Positif
シャルロットの親密さへの欲求は私たちの目の前で満たされ、彼女たちの豊かな交流によって、慎み深さが覆い隠してしまったもの、その真実に触れる瞬間を目撃する。Cahiers du Cinéma
Introduction
スノッブでアヴァンギャルド、フレンチポップのレジェンド、セルジュ・ゲンズブールのパートナー、娘という特異な環境下で家族の形を築いてきたふたりの女性。
彼女たちはセレブリティの母と娘ということ以上に、1960-70年代と1980-90年代、ふたつの時代をセンセーショナルに彩ったシネマ&ファッションアイコンでもあった。
シャルロットが監督デビューを果たした『ジェーンとシャルロット』は、母ジェーンがこれまで誰にも語ることのなかった娘たちへの想い、パブリックイメージとの狭間で感じた苦悩や後悔、最愛の娘ケイトを自死で失って以降の深い哀しみを、ふたりの間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出した貴重なドキュメンタリー。誰にも踏み込めなかった母と娘の真実の姿が、感動的に綴られている。
Histoire
2018年、東京。シャルロット・ゲンズブールは、母であるジェーン・バーキンを見つめる撮影を開始した。これまで他者を前にしたときに付き纏う遠慮の様な感情が、母と娘の関係を歪なものにしてきた。自分たちの意思とは関係ないところで、距離を感じていた母娘。ジェーンがセルジュの元を離れ家を出て行った後、父の元で成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあったのだ。3人の異父姉妹のこと、次女である自分より長女ケイトを愛していたのではという疑念、公人であり母であり女である彼女の半生とは一体どんなものだったのか。シャルロットはカメラのレンズを通して、初めて母親の真実と向き合うことになる。
ジェーンとシャルロット
Jane par Charlotte
第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション《カンヌプルミエール》/ 第48回セザール賞最優秀ドキュメンタリー賞ノミネート / 第25回ソフィア国際映画祭ドキュメンタリー部門オフィシャルセレクション / 第32回ストックホルム映画祭ドキュメンタリー部門オフィシャルセレクション *流してください
ジェーン・バーキン シャルロット・ゲンズブール イヴアン・アタル
監督・脚本: シャルロット・ゲンズブール 撮影: アドリアン・ベルトール 編集: ティアネス・モンタッシー / アンヌ・ベルソン 美術: ナタリー・カンギレム エンディングロール曲: 《私はあなたのために完璧でありたかった!Je voulais être une telle perfection pour toi!》ジェーン・バーキン
[ 制作:2021年フランス映画 | 上映時間:92分 | アスペクト比:1.85 | サウンド:5.1ch | 映倫番号49690 | 映倫区分G | 上映素材:DCP・Blu-ray | 日本語字幕翻訳:横井和子 | 宣伝デザイン:内田美由紀 (NORA DESIGN) | 予告編監督:遠山慎二(RESTA FILMS) | 宣伝:Prima Stella ]
配給 : リアリーライクフィルムズ
www.reallylikfilms.com/janeandcharlotte
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8月4日(金)よりロードショー
ヒューマントラストシネマ有楽町 渋谷シネクイント
https://eiga.com/movie/96381/
フランスの女優シャルロット・ゲンズブールが初監督を務め、母ジェーン・バーキンの真実に迫ったドキュメンタリー。
伝説的歌手セルジュ・ゲンズブールのパートナーと娘であり、それぞれの時代をセンセーショナルに彩るフレンチアイコンでもあったジェーンとシャルロット。特異な環境下で家族の形を築いてきた母娘の間には、他者を前にした時につきまとう遠慮のような感情があり、2人は自分たちの意志とは関係のないところで距離を感じてきた。両親が別れた後、父セルジュのもとで成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあった。異父姉妹のこと、次女である自分よりも亡き長女ケイトを愛していたのではないかという疑念、公人で母で女である彼女の半生とは一体どんなものだったのか。
これまで決して語られることのなかった母娘の真実と心の奥に隠された深い感情が、2人の間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出される。
2021年製作/92分/G/フランス
原題:Jane par Charlotte
配給:リアリーライクフィルムズ
シャルロット・ゲンズブールCharlotte Gainsbourg本名(シャルロット・ルーシー・ゲンズブール)
仏歌手で映画監督のセルジュ・ゲンズブールと英女優ジェーン・バーキンの間に生まれる。1984年、父とのデュエット曲「レモン・インセンス」で歌手デビュー。映画初出演作「残火」(85)ではカトリーヌ・ドヌーブの娘役を演じた。翌年の「なまいきシャルロット」で初主演を務め、フランスのアカデミー賞にあたるセザール賞の有望若手女優賞を受賞。「小さな泥棒」(88)、「メルシー・ラ・ヴィ」(91)、「ラブetc.」(96)などで活躍し、フランスを代表する女優へと成長を遂げた。「ブッシュ・ド・ノエル」(99)でセザール賞最優秀助演女優賞、ラース・フォン・トリアー監督作「アンチクライスト」(09)でカンヌ国際映画祭の女優賞を受賞。以降、トリアー監督の「メランコリア」(11)や「ニンフォマニアック」(13)にも出演する。その他の出演作に「インデペンデンス・デイ リサージェンス」(16)、「母との約束、250通の手紙」(17)など。「愛を止めないで」(91)などで共演したイバン・アタルとの間に子どもが3人いる。
https://eiga.com/movie/96381/interview/
「母が生きている間に、この作品で思いを伝えられた」母ジェーン・バーキンを被写体に シャルロット・ゲンズブールが語る初監督作
公式サイト:https://www.reallylikefilms.com/janeandcharlotte
Une soirée spéciale pour “Jane par Charlotte” – En mémoire de Mme. Jane Birkin
『ジェーンとシャルロット』の特別な夜
~ ジェーン・バーキンさんを偲んで ~
Une soirée spéciale pour “Jane par Charlotte” – En mémoire de Mme. Jane Birkin
8月16日(水) 18:00~ ヒューマントラストシネマ有楽町
7月16日に世界のファンから惜しまれつつこの世を去ったジェーン・バーキンさん。あまりにも哀しい別れからひと月が経っても、私たちは今も癒えることのない喪失感の渦中にいます。
私たちはこの度、大きな存在だったジェーン・バーキンさんを偲んで、月命日にあたる8月16日に『ジェーンとシャルロット』の特別な上映会を開催することにしました。
当日はジェーンさんファミリーと個人的な親交があった文筆家の村上香住子さん、ジェーンさんがアルバムを出す度にロングインタヴューを重ねてきた音楽評論家の松山晋也さんを迎えて、生前のジェーンさんの知られざるエピソードを中心に、その飾らない素顔を忍びたいと思います。
また劇場のロビーでは、ジェーンさんの大きなポートレイトを献花と共に展示。ファンの皆さんがこのポートレイトと共に、 “ #ジェーンとシャルロット 、#janeandcharlottefromjapanlove ” で、ジェーンさんと、大切なお母様を失ったシャルロット・ゲンズブールさんへのメッセージをSNSで拡散していただく場を提供させいていただきます。
またご来場のお客様には、この日限定のメモリアルノートをもれなくブレゼントさせていただきます。
皆様のご参加を心よりお待ちしております
https://ttcg.jp/human_yurakucho/topics/2023/08111000_22459.html
8/16(水)『ジェーンとシャルロット』ジェーン・バーキンさんを偲ぶイベント開催決定
『ジェーンとシャルロット』の特別な夜 〜 ジェーン・バーキンさんを偲んで
Une soirée spéciale pour “Jane par Charlotte” – En mémoire de Mme. Jane Birkin
7月16日に世界のファンから惜しまれつつこの世を去ったジェーン・バーキンさん。あまりにも哀しい別れからひと月が経っても、私たちは今も癒えることのない喪失感の渦中にいます。
私たちはこの度、大きな存在だったジェーン・バーキンさんを偲んで、月命日にあたる8月16日に『ジェーンとシャルロット』の特別な上映会を開催することにしました。
当日はジェーンさんファミリーと個人的な親交があった文筆家の村上香住子さん、ジェーンさんがアルバムを出す度にロングインタヴューを重ねてきた音楽評論家の松山晋也さんを迎えて、生前のジェーンさんの知られざるエピソードとその飾らない素顔を忍びたいと思います。
また劇場のロビーでは、ジェーンさんの大きなポートレイトを献花と共に展示。ファンの皆さんがこのポートレイトと共に、 “#ジェーンとシャルロット、#janeandcharlottefromjapanlove”で、ジェーンさんと、大切なお母様を失ったシャルロット・ゲンズブールさんへのメッセージをSNSで拡散していただく場を提供させいていただきます。
またご来場のお客様には、この日限定のメモリアルノートをもれなくブレゼントさせていただきます。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
【日時】
2023年8月16日(水) 18:00の回
※トークショーは映画終映後の開催となります(45分)
※時間は状況次第で多少ずれ込む場合がございます。予めご了承ください。
【登壇者(予定)】
村上香住子さん (文筆家)、松山晋也さん(音楽評論家)
※登壇者は予告なく変更となる場合がございます。
【イベント回特別料金】3,500円均一
□各種割引対象外
□各種前売券・ご招待券・株主ご招待券・無料券の使用不可
https://www.reallylikefilms.com/janeparcharlotte-pressrelease

https://www.agnesb.co.jp/news/2308_jane_par_charlotte/
agnes b.コラボレーション

映画『Jane par Charlotte』公開記念
シネマポスター展開催・コラボTシャツ発売
2023年8月4日(金) – 2023年9月上旬

【 アニエスベー渋谷店 シネマポスター展「Jane & Charlotte」開催 】
展示期間:2023年8月4日 (金) – 2023年9月上旬
展示会場:アニエスベー渋谷店(3F Café)
東京都渋谷区神宮前6-19-14 3階 | 11:00am~8:00pm
*ご入場は無料となります。お気軽にお立寄りください。
【映画『Jane par Charlotte』with agnès b. コラボTシャツ発売】
発売日:2023年8月4日(金)
販売価格:13,200円 (税込)|サイズ:S、M、L、XL
アニエスベー展開店舗:渋谷店、渋谷スクランブルスクエア店、
青山店、銀座店、祇園店、京都BAL店、心斎橋店
8月4日(金)より全国順次公開中の映画『ジェーンとシャルロット』。
シャルロット・ゲンズブールの監督デビュー作となる本作品は、シャルロットの母であるジェーン・バーキンがこれまで誰にも語ることのなかった娘たちへの想い、パブリックイメージとの狭間で感じた苦悩や後悔、最愛の娘ケイトを自死で失って以降の深い哀しみを、ふたりの間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出した貴重なドキュメンタリーとして誰にも踏み込めなかった母と娘の真実の姿が、感動的に綴られています。
アニエスベーの創設者であるアニエス・トゥルブレにとって映画は常に直感的なインスピレーションを与えてくれる大切な要素です。
彼女は映画の世界とその制作に関わる監督や俳優達へ敬愛を込めて関わりつづけてきました。
『ジェーンとシャルロット』の公開に伴いアニエスベーでは日本での公開をサポートし、渋谷店の3階カフェでジェーン・バーキンとシャルロット・ゲンズブールがかつて出演した映画作品のポスター展を開催。また、本作品の公開を記念したコラボレーションTシャツも発売。
フレンチアイコンとして圧倒的な存在感で魅了する2人の女優と、フレンチカジュアルを代表するパリのブランドが東京・渋谷でであい、タイムレスなその世界観を皆さまと共有させていただきます。
7月16日に永眠された故ジェーン・バーキンに心からの敬愛を込めて…




ジェーンとシャルロット Jane par Charlotte
第75回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション《カンヌプルミエール》/ 第48回セザール賞最優秀ドキュメンタリー賞ノミネート / 第25回ソフィア国際映画祭ドキュメンタリー部門オフィシャルセレクション / 第32回ストックホルム映画祭ドキュメンタリー部門オフィシャルセレクション
ジェーン・バーキン シャルロット・ゲンズブール ジョー・アタル
監督・脚本: シャルロット・ゲンズブール 撮影: アドリアン・ベルトール 編集: ティアネス・モンタッシー / アンヌ・ベルソン 美術: ナタリー・カンギレム エンディングロール曲: 《私はあなたのために完璧でありたかった!Je voulais être une telle perfection pour toi!》ジェーン・バーキン
[ 制作:2021年フランス映画 | 上映時間:92分 | アスペクト比:1.85 | サウンド:5.1ch | 映倫番号49690 | 映倫区分G | 上映素材:DCP・Blu-ray | 日本語字幕翻訳:横井和子 | 宣伝デザイン:内田美由紀 (NORA DESIGN) | 予告編監督:遠山慎二 (RESTA FILMS)
配給・宣伝 : リアリーライクフィルムズ 関西地区営業・宣伝 : キノ・キネマ 協力 : palmyra moon 後援 :

Q:『シャルロットとジェーン』は素晴らしい作品でした。シャルロット、あなたは東京やニューヨーク、パリのヴェルヌイユ通りなどで、ジェーンを追い、そこで彼女が過ごす様子を撮影したわけですが、この作品には何か心をかき乱すものが感じられました。
シャルロット(以下CG):どうやって撮影していったらいいのか、かなり頭を悩ませました。撮影するという行為そのものが、母にとって威圧的に感じられることにもなりかねません。でも、やってみたいという気持ちはありました。最初の頃は、まだ明確なヴィジョンありませんでした。自分でも何をしたいのか定まらないところもあったのです。しかしその基本は母の人となりを描きたい、出来るだけ母を追いかけてみたいという想いだけでした。ちょうど当時私はニューヨークという、遠い場所にいた時だったので、母の側にいることができ、彼女を見つめるための口実にもなると思いました。他にも『BIRKIN GAINSBOURG LE SYMPHONIQUE』のコンサートを見たら、ものすごく感動的だったので、自分でも何か表現してみたいと思うようになったのです。母の方も私の気持ちに乗ってくれました。最初のうちは台本も何もないような企画だったのに…なんというか…最初はうまくいかなかった。母に対して不用意に微妙な問題に触れてしまうとか、とにかくぎこちなくて。でもそんな風に「不器用」なのが、私の作品とも言えるわけです。それでその後、時間をかけて、何をやりたいのか考えを整理して、お互いリラックス出来るようにしながら、いくつもの段階や機会を経て出来た作品です。
Q:ジェーン、あなたはシャルロットのカメラの前に立つ事を、すんなり引き受けたのですか?
ジェーン(以下JB):いえ、最初はすぐには引き受けませんでした。東京の小さな旅館で撮影されたファースト・シーンでは、とても戸惑ってしまって。聞かれた質問に完全に狼狽えてしまったのです。なんて答えたら良いのかわからないし、自分をどう正当化すればよいのかもわからなくて、「もしこんな感じでやるなら、やめてしまいたい」と思いました。でもその後、シャルロットが暮らしていたニューヨークで、彼女をより近くに感じることができるようになると、急にすべてがずっと柔らく感じられて、それで余計な力を抜くことができたように思います。緊張が解けて、それからは、あらゆることが甘美に感じられるようになりました。映画をどう終わらせるかなど話し合うこともなく、ただただ特別な時間が流れていきました。そこにはシャルロットの様々な想いがあるだけで、とにかく私にはわかったんです、彼女の問いかけは、私のポートレートを描くためだけでなく、彼女自身、自分が何者であるかを探すためのものだということを。そしてまさにそこに、この作品の面白さがあるのです。私は同じことを、アニエス・ヴァルダの作品で感じていました。彼女が私に託した役は、実は彼女自身なわけで、本当は彼女自身が演じたかった役なのです。今回のプロジェクトが持つ密度の濃さでいえば、当初私は、イングリッド・バーグマンが主演したベルイマン監督の作品、ピアニストの女性とその娘を描いた作品ですね、あれに似ているかなと思いましたが、そういう面も少しありつつ、全く型にはまらない作品であるからこそ、皆も驚いたのだろうと思います。
Cannes 2021
Q;とても胸に迫る作品でしたが、と同時に、まさにジェーンがそこにいるように感覚を抱かせる映画でもありました。彼女は皆の憧れの的のような存在ですが、お二人を素敵だなと思ったのは、彼女の肌の肉体の質感を撮ったかと思えば、庭いじりをするジェーンを撮ったりしていますよね。
CG:それは、まさに母がとても大らかだったからで、私のためにいくらでも時間を割いてくれましたし、そのうちメイクや事前の準備なしにより自然な形で撮影に応じてくれるようになったからです。果たして自分が母に信頼を寄せていたからなのかわかりませんが…もちろん私は母を信頼していたけれど、母の方が、何もわからないまま、あんな風に参加してくれるとは思っていなかったので、今改めて母にはとても感謝しています。
というのも、終わらせ方も決まっていなかったわけです。私自身、撮っているうちに終わらせたくなくなってしまって。だから何とか色々口実をこしらえて、今度は別の場所で撮ろう、イギリスをぶらぶらしてみようとか、母の祖先の元を訪れて色々見せてもらおうとか言い出したりして。しかもその後はコロナ禍で、すべてがちょっと奇妙で特殊な感じになったのです。
Q:ヴェルヌイユ通りの家に、あなたがシャルロットと訪れるあのシーンを見て思い出すのは、確かミシェル・ランスローと一緒に、セルジュとあなたが出た番組『A bout portant』で、セルジュがピアノの傍に座っているところに、あなたがシャルロットを抱っこして登場して、セルジュが「こちらがシャルロット」とカメラに向かって紹介しますよね。そして本作で、まさにあの場所を再びお二人で訪れたわけですが、あなたにとってはどんな体験だったのでしょうか?
JB:シャルロットはあの場所を訪れることによって、私がどんな気持ちになるのかを知りたかったのでしょう。あの体験は、ちょっと子供時代に戻るような感覚で、すべてのものが記憶していたものより実際はずっと小さい、まさにそんな印象を受けました。と同時に、まるで他人のことのよう、まるで自分を別人のようにも感じました。それに、私の記憶を辿る中で、やはりセルジュの死があって、あの家にどうしても戻りたいとは思っていなかったのです。思い出は幸せなものだけではないですからね。彼が亡くなってからは、子供達はキッチンに隠れてしまうようになって、あれは悲しい光景でした。時々、あの家の前を通り過ぎることがあっても、家の方には目をやらず、出来るだけ早くサン=ペール通りに出たり、そもそもあの道を通らないようにしたり、あるいはタクシーで偶然通り過ぎることはありましたが、わざわざ訪ねていこうなどと思うことすらありませんでした。それはチェルシーにある母の家に戻りたいと思わないのと同じことです。私はとにかくチェルシーは避けています。まるでその場所が犯罪現場であるかのように。それは同時にとても辛い感情を呼び起こすことでもあります。だからこそシャルロットがやろうとしたことは、とても美しく、素晴らしいことです。実現までには何年もかかりましたが、彼女は最後までやり通した。本当に大きな契機になったと思います。もちろん、彼女自身がどう感じたのかはわかりません。だって、彼女にとっては「秘密の箱」のようなもの、唯一秘密のまま残されていたものだったわけですからね。
Q:そうですね。シャルロットはその箱を開ける決心をしたということですね。
CG:ええ。それに、ニューヨークに渡り、距離ができたことで、可能になった部分もあると思います。とは言え、だからそれまでの30年間には出来なかったというわけではないんです。なかなか思うように進められなくて、何とか行きそうという段になって、今度は自分が後ずさりしてしまうことがあったりと、とにかく解決すべき問題が山積みだったんです。まあ今でも手つかずの問題はあるのですが。とにかく、ニューヨークにいた時に、あの家は美術館にするなり売るなりして、一区切りつけて前に進まなくてはと思い始めて、まさにそこから全てが動き出した感じです。なので自分の頭の中で具体的な形にはなっていなくても、日程とか鍵の受け渡しとか決まり始めました。
Q:一方で、この作品からは、果敢に前に進んでいこうとするジェーンの力も感じます。驚くような生命力です。風が吹く海辺でのシーンなどもそうですが。
JB:その点では、私は自分の母のことをすごく思い出します。この作品の美しさは母娘の関係にあるわけですが、海辺にいる自分の姿を見た時、私はそこに自分ではなく母の姿を見たのです。母がこの同じ浜辺でほとんど這うように歩いていた様子を思い出したのです。あの浜辺に行くと、頭の中に残っている彼女の姿を思い出します。そして彼女の強さが、時に恋しくなります。母なら何をすべきか分かっていただろうし、信念を貫くような人でしたからね。逞しい人でした。でも本当はそうでなくて…私は母からいつも「あなたは繊細そうに見えるから得ね」と言われていました。母自身は美しいブルネット(黒褐色の髪)の女性だったので、周りからは「ジュディは逞しいから」と思われ、優しくされることもなかったわけですが、本当は彼女は繊細な人で、私の方が、一見繊細そうに見えて、実際は逞しいのかもしれない。見かけは当てにならないのに、外見が繊細そうな人には周りも親切、でも見た目がファニー・アルダンみたいだと、気遣ってもらえないわけです。『Three Tall Women(幸せの背くらべ)』という戯曲もそんな話ですけど、確かにお高い栗毛女だと周囲の扱いが違うようなことがあるわけです。でも、お高い栗毛女だろうと何だろうと、母親がいないというのは、何か不思議な感じがするものです。父親に対する思いは、分かりやすいものです。シャルロットも私もそうですが、そこにあるのは大きな愛着でしたから、父がいなくなったら生きていけないと思ったものです。私の場合は、それを乗り越えていきたいという思いもありましたが。でも母親については、ずっとそこにいてくれて、言いたかったことをいつでも言えるだろうし、そのうち母親も自分の立場を理解してくれるようになるだろうと思ってしまうものですね。私が幸運だったのは、父が亡くなった後、母にツアーに一緒に来てもらったり、少しは優しくしてあげられたことです。母が10年も長生きをしてくれて良かったとしみじみ思います。私が母に伝えたかったことを聞いてもらうことができたのですから。
Q:そうですね。そして今はここにシャルロットがいる。シャルロットは、特別ですよね。あなた自身、常々そう言っていましたし、シャルロットにはほとんど圧倒されるようなこともあったとか。
JB:とても強い印象を与える子でした。そう感じるのは私だけじゃなくて、今でも覚えているのですが、リベット監督の撮影現場に彼女が小さな赤い傘をさして雨の中をやって来たら、誰もが動きを止めてしまいました。出演者たちが皆、ジェラルディン・チャプリンもピコリも誰もかもが振り返った。それで理解しました。私の娘は、すべての光を一身に集めながら、とても謎めいたところもあって、だからこそもっと知りたくなるような特別な子供なんだと。そんな子が部屋に入って来たわけです。まさに異質な存在です。
それに、そんな子供に私のことをジャッジされるのは怖いものです。実際、評価というのは複雑なものです。それは多分この作品の冒頭にも言えることで、あそこで私が少し不安になったのは、自分に対する評価を聞かされても、何も取り繕うものがないということ。間違いがあるとするならもう取り返しはつかない、一体どうしたら良いの?と狼狽してしまうのです。
CG:まさに私が不器用だったのが、そこです。よくあるドキュメンタリーのようなものにはしたくないと思うあまり、パーソナルで私的な作品にしなくちゃいけない、遠慮しちゃダメだ、と考えてしまいました。
JB:でもそれは、彼女自身の指向性でもあるように思います。彼女がラース・フォン・トリアーに師事するのは、彼女自身も何らかのショックを与えるのが好きだから。それにその方が、物事を枠の中で考えるより、刺激的で危険でしょう?彼女には、そんな一面もあると思います。それまでの自分を覆されたい気持ち、他の人たちがそんな目に遭うところも見てみたい想いがあります。そしてそういうところが、この作品の魅力にもなっていて、ありきたりのところがなくて、次にどんなシーンが来るのか想像がつかない。
Q;と同時に、シャルロットがいかにあなたを必要としているか、とてもよく伝わってきますよね。
JB:もうこれ以上は勘弁して!(笑)
CG:でも確かに、さっきママが自分のお母さんについて話していたのと同じことを、私はママについて感じている。強さとか、勇気があるところとか、好奇心旺盛なところとか、ママが自分のお母さんに対して表現した言葉をそっくりそのまま、私はママに対して使うなと思ったんです。つまり、本当にすごい人だと思うのですが、でもそれだけなく、彼女のお茶目なところや、常軌を逸したところも見て欲しいし、彼女のブルターニュの家や、彼女の本当の人となりについて、まあそれは皆さんもう知っているかもしれませんが、見てもらえれば、改めてそれがわかってもらえると思います。
Q:そう、わかりますよね。人となりがよくわかるし、私たちはそんなジェーンのことが本当に大好きです。そのジェーンは「私はあなたのために完璧になりたかった!」と、最新アルバムで歌っていますね。
JB:娘がまさにあの曲を選んでくれて嬉しいかったわ。だって最も居心地悪い曲じゃないですか?だからこそ選んだのでしょう?大正解よ!(笑)
翻訳: 外山弥呂


CHARLOTTE GAINSBOURG

JANE BIRKIN
2023年7月16日に、私たちの願いも虚しく、
ジェーン・バーキンさんがご逝去されました。
ジェーンさんが私たち日本人に注いでくれた愛を、私たちは決して忘れません。
また本作のプロモーションのために、
お母様の看護の合間を縫って時間を割いてくださった
シャルロット・ゲンズブールさんにもお礼を申し上げたいと思います。
ジェーンさんのご冥福をお祈りいたします。
Le 16 juillet 2023, Mme Jane Birkin est décédée, malgré tous nos vœux.
Nous n’oublierons jamais l’amour que Jane nous a témoigné,
à nous les Japonais.
Nous tenons également à remercier Mme Charlotte Gainsbourg
d’avoir pris le temps de s’occuper de sa mère pour nous permettre de promouvoir ce film.
Nous prions pour que Jane repose en paix.
On July 16, 2023, Mme. Jane Birkin passed away, despite our best wishes.
We will never forget the love that Jane poured out to us Japanese.
We would also like to thank Mme. Charlotte Gainsbourg for taking time out from nursing her mother for us to promote this film.
We pray that Jane will rest in peace.
ジェーン・バーキン
Jane Birkin
1946年12月14日、ロンドンのメリルボーン地区生まれ。
1960年代後半にフランスに定住し、その後フランスに帰化した。俳優・女優・監督・脚本家と、多彩な顔を持つ。
1965年にリチャード・レスターの『ナック』で、シャーロット・ランプリング、ジャクリーン・ビセットらともに端役で映画デビュー。この映画音楽を担当していたジョン・バリーと18歳で結婚、長女ケイトを出産したが、その結婚生活は数年で終焉を迎える。
1968年にフランスに渡り、『スローガン』で、フランスで絶大的な人気を誇っていたアーティスト、セルジュ・ゲンズブールと共演。この映画がきっかけとなり、二人は事実婚関係となった。こうして伝説的なカップルが誕生する。翌年には二人のデュエットによる、反社会的な性表現が一世を風靡した問題曲『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』(1975年には映画化も)を発表。全英ヒットチャートナンバーワンを記録するものの、全世界的に放送禁止曲になるなど、物議を醸した。併行して、セルジュの巧みなプロデュース力により、ジェーンはヌーディな装いで度々人前に出るなど、性的な関係を全面に打ち出した過激なカップルとしてのイメージを定着させていった。1971年に次女シャルロット・ゲンズブールが誕生するも、度重なるセルジュの酒乱によるDV行動から逃れるように、彼女はセルジュとシャルロットの元を離れることになる。しかしセルジュの晩年には関係を修復し、1991年に彼が病死するまで交流は続いた。
1980年代に入ると、『ラ・ピラート』や『ポネット』のジャック・ドワイヨン監督と事実婚関係となり、三女ルーが生まれる。ドワイヨンは、ジェーンとの関係をモデルにしたとされている『愛されすぎて』(1992)を、シャルロット・ゲンズブールとイヴァン・アタルを主演に迎えて発表。この映画の内容をめぐって二人の関係は悪化、ジェーンはドワイヨンの元を去っていった。一方、シャルロットとイヴァンはこの作品の前後に親交を深め、現在に至るまでパートナー関係を継続している。
この頃から彼女はセルジュとのレパートリーを中心に音楽活動にも力を入れ始め、またそのイメージも白いシャツにジーンズ、コンバースのシューズといったシンプルでナチュラルなスタイルに転じていった。このスタイルが日本のファッション誌にも頻繁に取り上げられるようになると、同時にジェーンのライフスタイルにまで関心が高まり、日本での人気も定着していった。
ジェーンは大の親日家としても知られ、コンサートや映画のプロモーションだけでなく、プライベートでも頻繁に日本を訪れ、東日本大震災の時はわずか20数日後に被災地に慰問に訪れている。2018年には春の叙勲で旭日小綬章を受賞。
1998年には白血病と診断され、2013年には再発が伝えられた。ちょうどこの頃、長女のケイトが自宅の庭で転落死しているところが発見された。2022年にはフランスのメディアに軽い脳卒中にかかっていることを告白。この前後から長い休業に入る。2023年に入ると、3月には本作がドキュメンタリー作品賞にノミネートされていたセザール賞に、シャルロット・ゲンズブール、孫娘のアリスと共に久しぶりに公の前に姿を現した。しかしその様子は決して病を克服した人物とは明らかに印象を異にするものだった。その後6月に予定されていたパリ・オリンピア劇場でのコンサートをキャンセル。他の都市で予定されていた公演も全て取りやめとなっている。世界のファンやメディアからは、ジェーンの病状を案じ、早い復帰を望む声が高まっている。
主な出演作品
1965 『ナック』
1966 『欲望』
1969 『太陽が知っている』
『スローガン』
『カトマンズの恋人』
1970 『ガラスの墓標』
1973 『ドンファン』
1975 『麗しのカトリーヌ』
『仮面/死の処方箋』
1976 『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』
1978 『ナイル殺人事件』
1981 「放蕩娘」La fille prodique
『エゴン・シーレ/愛欲と陶酔の日々』
1982 『地中海殺人事件』
1983 『愛しのエレーヌ/ルルーとペリシエの事件簿』
1984 『ラ・ピラート』
1986 『悲しみのヴァイオリン』
1987 『右側に気をつけろ』
『ふたりだけの舞台』
1988 『カンフー・マスター!』
『アニエスV.によるジェーンB.』
1990 『ダディ・ノスタルジー』
1991 『美しき諍い女』
1995 『百一夜』
1997 『恋するシャンソン』
2017 『彼女とTGV』(Amazon Prime)
2022 『ジェーンとシャルロット』
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジェーン・バーキン
シャルロット・ゲンズブール
Charlotte Gainsbourg
1971年7月21日、母の生誕の地と同じロンドン・メリルボーンで生まれた。俳優・アーティスト・映画監督。父はフランスを代表する伝説的ポップスター、セルジュ・ゲンズブール。母も60 – 70年代のファッションアイコンとして一世を風靡したスター俳優・シンガーのジェーン・バーキン。
1984年にカトリーヌ・ドヌーブ主演『残火』で映画デビュー。1985年には、彼女にとって義父に当たるジャック・ドワイヨン監督の『イザベルの誘惑』にも出演。
特に1986年に初主演したクロード・ミレール監督の『なまいきシャルロット』は、等身大の少女を実名で演じて大ヒットを記録、社会現象となった。彼女が映画の中で着たオーシバルのバスクシャツは飛ぶように売れ、街にはシャルロットに影響された少女が溢れ、翌年にはシャルロットの誘拐未遂事件にまで発展した。
日本では1988年に『シャルロット・フォー・エヴァー』の公開で初めて彼女の存在が知られるようになり、当時日本で大流行していたフランスのファッションブランド、レノマのキャンペーンモデルに、父セルジュと共に起用された。
その後1989年に『なまいきシャルロット』がようやく日本でも初公開。一気にシャルロット人気が加速していった。
映画のプロモーションとしては、1990年に『小さな泥棒』、2003年に『ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール』でと、少なくとも2回の来日を果たしている。
1991年にエリック・ロシャンの『愛を止めないで』で共演したイヴァン・アタルと、その後事実婚関係になり、一男二女をもうけた。
音楽家としては、1984年のセルジュ・ゲンズブール プロデュースによる『レモン・インセスト(Lemon Incest)』でデビュー。1986年にはアルバムもリリースしている。
2006年にはナイジェル・ゴッドリッチプロデュースによる『5:55』が世界的にヒット、本格的にアーティストとして評価されることになった。
2009年にベックのプロデュースによる『IRM』をリリース。このアルバムも高く評価され、彼女の音楽家としてのポジションは決定的となった。
2007年には休暇中に頭部に大怪我を負い、『アイム・ノット・ゼア』のプロモーションで来日予定だったが、急遽訪日を中止した。
主な出演作品
1984 『残火』
1985 『イザベルの誘惑』
『なまいきシャルロット』
1986 『シャルロット・フォー・エヴァー』
1987 『アニエス・V.によるジェーン・B.』
『カンフー・マスター!』
1988 『小さな泥棒』
1990 『太陽は夜も輝く』
1991 『メルシー・ラ・ヴィ!』
1992 『愛されすぎて』
1996 『ラブetc』
1999 『ブッシュ・ド・ノエル』
2000 『フェリックスとローラ』
2001 『ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール』
2003 『21g』
2006 『恋愛睡眠のすすめ』
2007 『アイム・ノット・ゼア』
2009 『アンチクリスト』
2011 『メランコリア』
2013 『ニンフォマニアック』
2014 『サンバ』
2015 『誰のせいでもない』
2021 『ジェーンとシャルロット』
2022 『午前4時にパリの夜は明ける』
https://ja.wikipedia.org/wiki/シャルロット・ゲンズブール
ヒューマントラストシネマ有楽町:14:45-16:25 (92分)
https://ttcg.jp/human_yurakucho/movie/0980900.html
稀代のシネマ&ファッションアイコンである母と娘。これまで向き合うことのなかった二人の間に、静かで激しい感情が満ちてくる。
スノッブでアヴァンギャルド、フレンチポップのレジェンド、セルジュ・ゲンズブールのパートナー、娘という特異な環境下で家族の形を築いてきたふたりの女性。
彼女たちはセレブリティの母と娘ということ以上に、1960-70年代と1980-90年代、ふたつの時代をセンセーショナルに彩ったシネマ&ファッションアイコンでもあった。
シャルロットが監督デビューを果たした『ジェーンとシャルロット』は、母ジェーンがこれまで誰にも語ることのなかった娘たちへの想い、パブリックイメージとの狭間で感じた苦悩や後悔、最愛の娘ケイトを自死で失って以降の深い哀しみを、ふたりの間に流れる優しい時間の中に紡ぎ出した貴重なドキュメンタリー。誰にも踏み込めなかった母と娘の真実の姿が、感動的に綴られている。
2018年、京都。シャルロット・ゲンズブールは、母であるジェーン・バーキンを見つめる撮影を開始した。これまで他者を前にしたときに付き纏う遠慮の様な感情が、母と娘の関係を歪なものにしてきた。自分たちの意思とは関係ないところで、距離を感じていた母娘。ジェーンがセルジュの元を離れ家を出て行った後、父の元で成長したシャルロットには、ジェーンに聞いておきたいことがあったのだ。3人の異父姉妹のこと、次女である自分より長女ケイトを愛していたのではという疑念、公人であり母であり女である彼女の半生とは一体どんなものだったのか。シャルロットはカメラのレンズを通して、初めて母親の真実と向き合うことになる。
監督・脚本
:シャルロット・ゲンズブール
出演
:ジェーン・バーキン、シャルロット・ゲンズブール、イヴアン・アタル
https://www.jackandbetty.net/cinema/detail/3255/
https://screenonline.jp/_ct/17645606
【追悼】ジェーン・バーキン逝く。次女のシャルロットが撮った母としてのバーキン。
映画『ジェーンとシャルロット』に遺された言葉が宝石のように煌めく。【髙野てるみの「シネマという生き方」VOL36】