3.10公開『オマージュ』予告編<ロング>
映画を愛するすべての人へ。
かつて輝きながら消えていった者たちへ――。
ヒット作に恵まれずスランプ気味の映画監督ジワン。
彼女が引き受けたのは、かつての女性監督が残した映画の修復だった。
失われたフィルムをめぐって、夢と現実、現在と過去、映画と人生が交差する。
3月10日(金)ロードショー!
https://hommage-movie.com/
https://eiga.com/movie/95801/
映画の修復プロジェクトに携わることになった女性映画監督が、フィルムの修復作業を通して自分の人生と向き合い、新たな一歩を踏み出す姿を描いた韓国の人間ドラマ。
ヒット作に恵まれず、新作を撮る目処が立たない映画監督の女性ジワンは、60年代に活動した女性監督ホン・ジェウォンが残した映画「女判事」の修復プロジェクトの仕事を引き受ける。作業を進めているとフィルムの一部が失われていることがわかり、ジワンはホン監督の家族や関係者を訪ね、失われたフィルムの真相を探っていく。その過程で彼女は、今よりもずっと女性が活躍することが困難だった時代の真実を知り、フィルムの修復が進むにつれて自分自身の人生も見つめ直していくことになる。
主人公ジワン役は、「パラサイト 半地下の家族」で高台の豪邸に暮らす社長一家の家政婦を演じたイ・ジョンウン。共演に「あなたの顔の前に」のクォン・ヘヒョ、「愛の不時着」のタン・ジュンサンら。2021年・第34回東京国際映画祭コンペティション部門出品。
2021年製作/108分/G/韓国
原題:Hommage
配給:アルバトロス・フィルム
https://en.wikipedia.org/wiki/Hommage_(film)
公式サイト:https://hommage-movie.com


失われたフィルムをめぐって、夢と現実、現在と過去、映画と人生が交差する―。
ヒット作に恵まれず、新作を撮る目処が立たない映画監督のジワン。彼女が引き受けたのは、60年代に活動した韓国の女性監督、ホン・ジェウォンが残した映画『女判事』の欠落した音声を吹き込むという仕事だった。作業を進めながらフィルムの一部が失われていることに気づいたジワンは、ホン監督の家族や関係者のもとを訪ねながら真相を探っていく・・・。
映画を撮り続けたいという思いを抱きながらも、ジワンには母、妻としての日常生活がある。キャリアの曲がり角で立ち往生しそうになっている彼女がはじめた、失われたフィルムをめぐる旅。そこでジワンは女性が映画業界で活躍することが、今よりもずっと困難だった時代の真実を知る。夢と現実、現在と過去。その狭間を行きつ戻りつしながらも、ジワンはフィルムの修復とともに自分自身を回復させるようかのように人生を見つめ直し、新しい一歩を踏み出していく―。

主演は『パラサイト 半地下の家族』など韓国を代表するバイプレイヤーのイ・ジョンウン。年齢を重ねて感じる心と体のゆらぎを、きめ細やかな芝居で表現し、単独初主演にしてアジア太平洋映画賞最優秀演技賞を受賞した。夫を演じるのはホン・サンスの常連としても知られるクォン・ヘヒョ。息子役に『愛の不時着』のタン・ジュンサン。韓国映画、ドラマファンにお馴染みの幅広い年代の実力派俳優が集結した。監督はシン・スウォン。悩みながらも映画を撮ることを諦めないジワンに自身を投影させ、女性たちが時を超えて手をつなぎ、連帯していく物語に昇華させた。

私は2010年のデビュー以来、10年間小さな映画を撮り続けてきました。 『オマージュ』は私にとって6本目の長編映画です。これまで何度か成功し、何度か失敗してきました。2020年、撮り始めて10年、パンデミック宣言の直前、私の人生において映画とは何かと考えました。私はアニエス・ヴァルダのように映画を撮り続けることができるのか。映画を撮るときはいつも、これが私の最後の映画になるのではと緊張します。怖くなるたびに、私に勇気を与えてくれた人のことを思い出していました。
2011年、私は韓国初の女性映画監督パク・ナモクと2人目のホン・ウノンについてのテレビドキュメンタリーを撮影しました。そのとき、2人の女性監督と親交のあった80歳の女性編集者に出会いました。彼女は韓国映画を100本ほど編集したが、残りの人生を釜山で一人、孤独と貧しさを感じながら過ごしていました。撮影の最終日、彼女はしわくちゃの手で私の手を強く握り、最後まで映画監督として生き抜くようにと言ったのです。その手から伝わってくる熱い魂を、私は今でも鮮明に覚えています。
私は、彼女たちの物語を映画にしようと決意しました。この映画は、かつて輝きながら消えていったものたちへの、私のオマージュでもあるのです。


自主制作映画『虹』(09)で監督デビュー。教師を辞め30歳を過ぎた女性として映画監督を目指した自身を投影し、第11回全州国際映画祭でJJスター賞、第23回東京国際映画祭で最優秀アジア・中東映画賞を受賞。その後、短編映画『Circle Line』で第65回カンヌ国際映画祭批評家週間最優秀短編映画賞(Canal+賞)を受賞。韓国の教育システムの競争原理を描いたスリラー作品で長編2作目となる『冥王星』(12)は、第17回釜山国際映画祭でプレミア上映され、第63回ベルリン国際映画祭のジェネレーション部門で特別賞を受賞した。3作目の長編『マドンナ』(15)が第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門に選出、4作目の『ガラスの庭園』(16)は第22回釜山国際映画祭のオープニング作品として上映された。5作目の『LIGHT FOR THE YOUTH』(19)が第24回釜山国際映画祭のパノラマ部門に招待、フィレンツェ韓国映画祭で観客賞を受賞。本作は第34回東京国際映画祭コンペ部門に選出され、第15回アジア太平洋映画賞ではイ・ジョンウンに最優秀演技賞をもたらした。

* 2021年『オマージュ』
* 第34回東京国際映画祭コンペティション部門選出
* 第15回アジア太平洋映画賞最優秀演技賞受賞・監督賞選出
* 第30回プイル映画祭 主演女優賞・助演男優賞・新人俳優賞選出
* 第22回カルガリー国際映画祭国際映画祭国際長編映画部門選出
* 第27回春史映画芸術祭 監督賞・主演女優賞・新人俳優賞選出
* 2019年『LIGHT FOR THE YOUTH』
* 第24回釜山国際映画祭パノラマ部門受賞
* 第18回フローレンス韓国映画祭 観客賞
* 第44回香港国際映画祭Global Vision受賞
* 2018年 MULBINEUL(tvNドラマステージ)
* 第52回ワールドフェスト・ヒューストン国際映画祭 長編部門ゴールデンレミー賞受賞
* 2016年 『ガラスの庭園』
* 第22回釜山国際映画祭オープニング作品
* 第38回ポルト国際映画祭ファンタジー部門最優秀脚本賞受賞
* 2015年 『マドンナ』
* 第65回カンヌ国際映画祭ある視点賞選出
* 第35回ハワイ国際映画祭最優秀長編映画賞
* 第11回フィレンツェ韓国映画祭 最優秀賞・観客賞
* 2012年 『冥王星』
* 第63回ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門特別賞受賞
* 2010年 『虹』
* 第11回全州国際映画祭 韓国コンペティション部門 最優秀賞
* 第23回東京国際映画祭 最優秀アジア映画賞受賞
https://eiga.com/news/20211105/16/
【シン・スウォン監督「オマージュ」インタビュー】この映画は、過去の自分を振り返る、日記帳のような作品
https://www.cinemart.co.jp/article/news/20211115005087.html

イ・ジョンウン (ジワン役)Lee Jeong-eun
1970年1月23日ソウル生まれ。漢陽大学校演劇映画学科卒業。1991年に舞台『真夏の夜の夢』でデビュー以来、韓国を代表する名バイプレイヤーとして活躍。代表作にはポン・ジュノ監督の『母なる証明』(09)ほか、『哭声 コクソン』(16)、『タクシー運転手 約束は海を越えて』(17)、『焼肉ドラゴン』(18)、TVドラマ『椿の花咲く頃』(19)、『私たちのブルース』(22)など。、韓国映画初のアカデミー賞受賞作品『パラサイト 半地下の家族』(19)では物語のキーマンとなる家政婦を演じ、数々の助演女優賞を受賞した。本作が初の単独主演映画にして、第15回アジア太平洋映画賞最優秀演技賞を受賞した。
漢陽大学校演劇映画科卒業後、舞台「真夏の夜の夢」(91)で女優デビュー。演劇はもちろんドラマや映画など映像作品にも出演し、幅広いジャンルで名バイプレーヤーとして活躍する。近年の映画出演作にはポン・ジュノ監督の「母なる証明」(09)ほか、「哭声 コクソン」(16)、「タクシー運転手 約束は海を越えて」(17)などがあり、ポン監督のNetflixオリジナル映画「オクジャ okja」(17)では、オクジャの鳴き声を担当した。鄭義信が長編映画初メガホンをとった「焼肉ドラゴン」(18)では、真木よう子、井上真央、桜庭ななみ演じる3姉妹の母親役を務め、ポン監督と3度目のタッグとなった「パラサイト 半地下の家族」(19)では、高台の豪邸で暮らすパク一家の家政婦を演じた。
kino cinema 横浜みなとみらい:12:25-14:15 (110分)
https://2021.tiff-jp.net/ja/lineup/film/3401CMP07
東京国際映画祭2021
https://globe.asahi.com/article/14865301
「オマージュ」で振り返る、韓国女性映画監督たちの系譜 映画史を超えた女性史の復元
https://shinjuku.musashino-k.jp/movies/30917/