~話す言葉の違いも、育った環境の違いも超えて―家族になる~1月6日(金)公開『ファミリア』予告篇<ロングVer.>
山里に一人暮らす陶器職人の神谷誠治(役所広司)のもとに、アルジェリアに仕事で赴任している学(吉沢亮)が婚約者ナディアを連れて一時帰国。結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に誠治は反対する。一方、誠治が住む隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。そんな中、アルジェリアに戻った学とナディアをある悲劇が襲い……
監督:成島出
出演:
役所広司
吉沢亮 / サガエルカス ワケドファジレ
中原丈雄 室井滋 アリまらい果 シマダアラン スミダグスタボ
松重豊 / MIYAVI
佐藤浩市
製作委員会:木下グループ フェローズ ディグ&フェローズ
制作プロダクション:ディグ&フェローズ
配給:キノフィルムズ
©2022「ファミリア」製作委員会 映倫:PG12
公式サイト:https://www.familiar-movie.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/familia_movie
https://eiga.com/movie/97731/
「八日目の蝉」「いのちの停車場」などの成島出監督が役所広司を主演に迎え、国籍・文化・境遇を超えて家族を作ろうとする人々の姿を描いたヒューマンドラマ。
山里でひとり孤独に暮らす陶器職人・神谷誠治のもとに、一流企業のプラントエンジニアとしてアルジェリアに赴任中の息子・学が婚約者ナディアを連れてやって来る。学は結婚を機に退職して焼き物を継ぎたいと話すが、誠治は反対する。一方、隣町の団地に住む在日ブラジル人の青年マルコスは、半グレ集団に追われていたところを助けてくれた誠治に亡き父の姿を重ね、焼き物の仕事に興味を持つように。そんな中、アルジェリアに戻った学とナディアを悲劇が襲う。
役所ふんする誠治の息子・学を吉沢亮が演じ、MIYAVI、佐藤浩市、松重豊が共演。
2022年製作/121分/PG12/日本
配給:キノフィルムズ
https://ja.wikipedia.org/wiki/ファミリア_(映画)
公式サイト:https://familiar-movie.jp
解説
陶器職人の主人公・誠治と、海外で活躍する彼の息子・学、そして主人公が知り合う在日ブラジル人青年・マルコス。リアルな今を生きる3人の関係を軸に、独自の視野から「家族」という普遍的なテーマに挑んだ感動作が誕生した。
主人公・神谷誠治を演じるのは日本を代表する名優、役所広司。焼き物を本格的に練習して撮影に臨んだ本作では、親の愛を知らずに育ち、不器用だが家族を深く愛する男の複雑な心情をまさに唯一無二の演技で表現している。息子の学には、NHK大河ドラマ「青天を衝け」に渋沢栄一役で主演した吉沢亮。マルコス役のサガエルカス、彼の恋人エリカ役のワケドファジレらオーディションで選ばれた、実際に日本で暮らすブラジル人の若者や、日系4世らのヒップホップグループGREEN KIDSの“当事者”による演技は、“演技”の域を超えた本物の煌めきを放つ。さらに“サムライギタリスト”として世界的に知られるMIYAVIが強烈な印象を残し、佐藤浩市、松重豊、中原丈雄、室井滋らベテラン俳優が絶妙なアンサンブルを見せる。
現在、約280万人の外国人が暮らしている日本。その中のブラジル人に光を当てた本作は、実際に起きた事件などをヒントにした、いながききよたかのオリジナル脚本の映画化。『八日目の蟬』『ソロモンの偽証』の名匠・成島出監督が、フィクションとノンフィクションの境界線上のリアリティーを鮮やかに描き出した。
誠治をはじめとする彼らの、国籍や育った環境、話す言葉などの違いを超えて家族を作ろうとする想い、大切な人と共に生きていきたいという願いは、どんな憎しみよりも強靭な無償の愛へと昇華し、殺伐としがちな現代に温かい希望の明かりをともしてくれるだろう。

物語
陶器職人の神谷誠治は妻を早くに亡くし、山里で独り暮らし。アルジェリアに赴任中の一人息子の学が、難民出身のナディアと結婚し、彼女を連れて一時帰国した。結婚を機に会社を辞め、焼き物を継ぐと宣言した学に反対する誠治。一方、隣町の団地に住む在日ブラジル人青年のマルコスは半グレに追われたときに助けてくれた誠治に亡き父の面影を重ね、焼き物の仕事に興味を持つ。そんなある日、アルジェリアに戻った学とナディアを悲劇が襲い……。
キャスト
役所広司
Koji Yakusho
「絶望に陥った者同士が偶然出会った時、生きてゆく希望を見つけるには何が必要なのか?
あるテロ事件をヒントに作り上げたこの物語で、成島監督が静と動を織り交ぜ問いかける人間ドラマです。
オーディションで出演が決まった演技経験のない若い俳優たちがとてもフレッシュで魅力的です。」
1956年、長崎県出身。 95年に『KAMIKAZE TAXI』で毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。96年『Shall we ダンス?』、『眠る男』、『シャブ極道』で国内主演男優賞を独占。東京国際映画祭主演男優賞を受賞した『CURE キュア』(97)、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『うなぎ』(97)など、国際映画祭への出品作多数。12年、紫綬褒章を受章。 近年では『三度目の殺人』(17)、『孤狼の血』(18)、『すばらしき世界』(21)、『峠 最後のサムライ』(22)などに出演。 『すばらしき世界』では、シカゴ国際映画祭最優秀演技賞、キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞を受賞。 今後は、『銀河鉄道の父』が23年GW全国公開、Netflixシリーズ「THE DAYS」が23年配信予定。また、ヴィム・ヴェンダース監督によるプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の映画にも出演予定。 日本を代表する俳優として活躍している。
長崎県出身。1979年にデビューし、伊丹十三監督の「タンポポ」(85)などを経て、西村京太郎原作の「アナザー・ウェイ D機関情報」(88)で映画初主演を務める。96年、後にハリウッドでもリメイクされる「Shall we ダンス?」がヒット。翌年は「失楽園」も成功し、「うなぎ」がカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。以降、カンヌ映画祭の国際批評家連盟賞とエキュメニカル賞受賞作「EUREKA(ユリイカ)」(00)をはじめ青山真治、黒沢清らの作品に欠かせない存在に。ほかにもアカデミー作品賞ノミネート作「バベル」(06)、モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリ受賞作「わが母の記」(12)などで国際的にも高い評価を得る、名実ともに日本を代表する俳優となった。主演作「ガマの油」(09)で監督にも初挑戦した。19年には「孤狼の血」(18)で、「Shall We ダンス?」「うなぎ」に続く、3度目の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得した。

スタッフ
監督
成島出
1961年生まれ、山梨県出身。学生時代から自主映画を撮り、『みどり女』でぴあフィルムフェスティバルに入選する。94年から脚本家として活躍した後、役所広司を主演に迎えた初監督作『油断大敵』(03)で藤本賞新人賞とヨコハマ映画祭新人監督賞を受賞。以降、『フライ,ダディ,フライ』(05)、『孤高のメス』(10)、役所広司主演『聯合艦隊司令長官 山本五十六』(11)など数々の話題作を手がける。『八日目の蟬』(11)は第35回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞など10部門を受賞する。本作の後、役所広司主演『銀河鉄道の父』が2023年公開予定。
【その他の作品】ソロモンの偽証 前篇・事件、ソロモンの偽証 後篇・裁判(15)、ちょっと今から仕事やめてくる(17)、グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~(19)、いのちの停車場(21)
山梨県出身。上京してから頻繁に映画を鑑賞するようになり、大学時代は映画研究会に所属。1986年、「みどり女」が第9回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)に入選。その後、森崎東や長谷川和彦に師事しシナリオ執筆を学び、相米慎二作品などで助監督を務める。初監督作品「油断大敵」(04)で藤本賞新人賞やヨコハマ映画祭新人監督賞を受賞。以降、「フライ,ダディ,フライ」(05)、「ミッドナイトイーグル」(07)、「孤高のメス」(10)などの話題作を手がけ、「八日目の蝉」(11)が第35回日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞など10部門を受賞する。そのほか脚本作品に「T.R.Y. トライ」(02)、「クライマーズ・ハイ」(08)、監督作品に「ソロモンの偽証」2部作(15)、「ちょっと今から仕事やめてくる」(17)、「グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇」(19)、「いのちの停車場」(21)などがある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/成島出
T・ジョイPRINCE品川 :15:50-18:00(122分)
デモクラシータイムズdemocracy times (Youtube)
移民と作る”シン日本”というファミリアを安田浩一さんと探る 池田香代子の世界を変える100人の働き人76人目 2022.12.28
日系ブラジル人初め、外国にルーツを持つ人びとが登場する映画、最近は増えてきたとはいえ、まだ少数です。テレビドラマとなるとさらに少ない。しかし映画「ファミリア」は、外国ルーツの人びとが日本社会に生きる姿を前面に押し出すと同時に、彼らと共に生きる道を模索するこの社会を描きます。オーディションで選ばれた、映画初体験の当事者たちが、役所広司、吉沢亮、室井滋、松重豊、MIYAVIなど、日本映画を代表する名優たちに立ち混ざって、みごとな演技を見せます。この社会派エンタテインメントが生まれるに至った日本における移民の歴史、現在地、そして国籍を超えた”ファミリア”とは何かという普遍的な問いについて、長年移民を取材してきた安田浩一さんにお話を伺いました。 マイクの不調で音声が不安定な部分があります。申し訳ありませんが、ご了承ください。
「安田浩一」さんの解説が聞きやすいです。
安田浩一「団地と移民」角川新書 2022