6.17(金)緊急公開!『ナワリヌイ』予告編
本年度サンダンス映画祭2部門受賞!(観客賞、フェスティバル・フェイバリット賞)
ロッテントマト驚異の100%フレッシュ(2022.5.9 現在)
”反体制のカリスマ”を襲った衝撃の毒殺未遂事件
ロシア政府の暗部に切り込む、緊迫のドキュメンタリー!
ロシアの弁護士で政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイは、インターネット上でのプーチン政権への批判で国内外の注目を集め、若者を中心とした反体制派から熱烈な支持を寄せられるカリスマだ。タイム誌の 2012 年版「世界で最も影響力のある 100 人」にも選出されたナワリヌイは、自らも政党を結成し、モスクワ市長選に出馬し大健闘。この選挙では政権側による開票の不正操作があったのではないかという疑惑が持ち上がるなどして大きな注目を集めたが、やがて政権の最大の敵となった彼は、不当な逮捕を繰り返され、徐々に見えない巨大な力に追い詰められてゆく。そして 2020 年8月、彼は移動中の飛行機内で毒物によって昏睡状態に陥った。機体は急遽緊急着陸し、搬送された病院でもナワリヌイは意識不明となっていたが、やがて病院側の反対を振り切ってドイツの病院へ移送され、そこで奇跡的に回復を遂げた。様々な憶測が飛び交う中、体調が戻り始めた彼は、自ら調査チームを結成。自分に毒を盛ったのは一体何者なのか?暗殺未遂事件の影に潜む勢力を、信じられない手法を用いて暴いていくのだった…。
【STORY】
2020年8月、シベリアからモスクワへ向かう飛行機が緊急着陸した。乗客の1人、プーチン政権への痛烈な批判で”反体制のカリスマ”として支持を集めるロシア人政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイが突然瀕死の状態に陥ったのだ。ナワリヌイはベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めるが、何者かによって彼の飲み物にロシアの毒物”ノビチョク”が混入された毒殺未遂事件であったことが発覚する。プーチン大統領は即座に一切の関与を否定するが、ナワリヌイは自身の命を狙う者の正体を暴くべく、チームと命がけの調査を開始。緊迫の調査現場に極秘密着したカメラは、ナワリヌイが切り込む政府の強大な闇を映し出していく…。
監督:ダニエル・ロアー(『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』)
出演:アレクセイ・ナワリヌイ、ユリヤ・ナワリヌイ、マリア・ペヴチク、クリスト・グロゼフ、レオニード・ボルコフほか
2022年/アメリカ/ロシア語、英語/98分/原題:NAVALNY
配給:トランスフォーマー
公式HP:https://transformer.co.jp/m/Navalny/
公式Twitter:@Navalny_movie
© 2022 Cable News Network, Inc. A WarnerMedia Company All Rights Reserved. Country of first publication United States of America.
『ナワリヌイ』予告編ロングバージョン
『ナワリヌイ』特報
https://eiga.com/movie/97181/
ロシア反体制派のカリスマ、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリー。プーチン政権への批判で国内外から注目を集め、若年層を中心とする反体制派から支持を集める政治活動家ナワリヌイ。政権にとって最大の敵と見なされた彼は不当な逮捕を繰り返され、巨大な力に追い詰められていく。そして2020年8月、ナワリヌイは移動中の飛行機内で何者かに毒物を盛られ、昏睡状態に陥る。ベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めた彼は、自ら調査チームを結成して真相究明に乗り出す。「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」のダニエル・ロアーが監督を務め、暗殺未遂事件直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着。事件の裏に潜む勢力を驚きの手法で暴いていくナワリヌイの姿を捉え、ロシア政府の暗部に切り込んでいく。サンダンス映画祭2022でシークレット作品として上映され、観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をダブル受賞した。
2022年製作/98分/G/アメリカ
原題:Navalny
配給:トランスフォーマー
2022年6月13日更新
【映画.com編集長がいま一番観てほしい1本】
「トップガン」の興奮を上回る衝撃。ロシアで、
モスクワで何が起きているのか?
「トップガン マーヴェリック」に興奮したかと思いきや、ある意味、その興奮を上回る衝撃を映画館で目撃することになりました。それが「ナワリヌイ」(6月17日公開)です。今年のサンダンス映画祭に出品されて、観客賞など2つの賞を受賞しています。……私も観客賞に1票入れたかった。
1991年のソ連崩壊以来、最大の事変が2022年の今、ロシアとウクライナの間で起こっています。それはヨーロッパ中に、そして世界中に少なからぬ影響を及ぼしています。ロシアがウクライナ領に侵攻したこの戦争は、国家や民族の大義など何もない「プーチンの戦争」と呼ばれています。
つまりこの映画は、最高のタイミングで公開される「今必見の1本」ということで間違いありません。(文/映画.com編集長 駒井尚文)
【予告編】批評サイト「Rotten Tomatoes」驚異の満足度100%
●ナワリヌイ氏とは? ロシア・プーチン政権を批判し、支持を集める政治活動家
そして今必見の映画が、ロシア国内で上映されることは絶対にないでしょう。なぜなら、本作は現ロシアを「プーチン皇帝と悪の帝国」のように描いているからです。
プーチンをダースベイダーに例えるならば、ナワリヌイの立場はジェダイ戦士。そして、その風貌はジェームズ・ボンドのようです。金髪に碧眼で、精悍な顔立ち。ダニエル・クレイグを彷彿とさせます。ルックスがいいので、大衆にも人気があります。
「プーチンがもっとも恐れる男」ことアレクセイ・ナワリヌイは、1976年生まれ。弁護士であり政治家であり、彼が繰り広げる反汚職キャンペーンはロシアで絶大な人気を誇ります。しかし、その評価は必ずしもポジティブなものだけではない。過去には極右と手を組んだり、ネオナチとも連携したこともある政治姿勢は反発も生んでいます。
●ひとつ目の衝撃――“毒殺”
いずれにせよ、プーチン政権からは完全に敵対視されており、2020年には毒殺されそうになりました。この映画における白眉は、ナワリヌイ暗殺未遂の顛末と、その真相を解明していくシークエンスです。
「死刑以外に、国家が殺人を企むことが本当にあるのか?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。しかし、プーチン政権には前歴があります。2018年に英国のソールズベリーで、元ロシア情報局の男性とその娘が「ノビチョク」という薬物を投与され、意識不明の状態で発見される暗殺未遂事件がありました。この事件でテリーザ・メイ首相(当時)が、ロシア当局を猛烈に批判し、外交問題にもなっています(ロシア当局は関与を否定)。
このノビチョクが、ナワリヌイにも投与されました。2020年の8月、彼が遊説で訪れたシベリアの都市からモスクワへ帰る航空機内で彼は苦痛にもだえ、機は最寄りの空港に緊急着陸。
やがて体内からノビチョクが検出されました。いつも彼はとても用心深く行動しているので、飲み物などから毒を摂取するはずがありません。では、一体どうやって?
……毒殺計画の想像を絶する驚きの手口は、是非映画をご覧になって確かめてみてください。「国家ぐるみの暗殺計画」がいかに周到に準備され、綿密に実行されているのかを思い知ることになるでしょう。これがひとつ目の衝撃。
●ふたつ目の衝撃――“調査報道”
また、この映画でナワリヌイの次に注目すべき重要人物は、クリスト・グロゼフというジャーナリストです。彼は「ベリングキャット」という組織の主任調査員。この組織は、公開されているデジタルデータを使って、犯罪や陰謀の捜査を行う調査報道ユニットです。
最近、この組織に関する書籍も出版され、結構話題になっています。なかなかの凄腕で、2014年にウクライナで起きた民間機撃墜事件にロシア軍が関与した証拠を突きとめたほか、先にふれた2018年のソールズベリーのノビチョク事件の実行犯を特定したのも彼らです。
クリストは、チーム・ナリヌワイの一員となって、暗殺計画の全貌を鮮やかな手口でつまびらかにしていきます。彼らは、メールの送受信履歴を手に入れ、病院の予約データにアクセスし、乗物やATMの利用歴をハックします。「スマホの履歴で何でも分かる」とクリストはうそぶきます。ベリングキャットの調査方法が、ふたつ目の衝撃です。
プーチン陣営が企む「周到で狡猾な暗殺計画」、その手口を巧みに暴き出す「スマートなハッキング」。このハイブローな攻防がこの映画の核心。とても知的でスリリングです。
是非、日本ではめったにお目にかかれない「最新の諜報活動」を目撃してみてください。心底から驚くこと請け合いです。そしてこの映画がフィクションではなく、ドキュメンタリーであるということが、3つ目の衝撃となることでしょう。
公式サイト:https://transformer.co.jp/m/Navalny/
ナワリヌイ
プーチンが最も恐れた男に緊急密着
“ロシア反体制派のカリスマ”を襲った衝撃の毒殺未遂事件。
奇跡的に一命を取り留めた男は自らの手でその真相を暴き出すーー
ロシア政府の暗部に切り込む、緊迫のドキュメンタリー!
INTRODUCTION
航空機内で“消されかけた男”
国家を揺るがす真相に迫る、
危険な独自調査に極秘密着!
ロシアの弁護士で政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイは、インターネット上でのプーチン政権への批判で国内外の注目を集め、若者を中心とした反体制派から熱烈な支持を寄せられるカリスマだ。タイム誌の2012年版「世界で最も影響力のある100人」にも選出されたナワリヌイは、自らも政党を結成し、モスクワ市長選に出馬し大健闘。やがて政権の最大の敵となった彼は、不当な逮捕を繰り返され、徐々に見えない巨大な力に追い詰められてゆく。そして2020年8月、彼は移動中の飛行機内で毒物によって昏睡状態に陥った。機体は急遽緊急着陸し、搬送された病院でもナワリヌイは意識不明となっていたが、やがて病院側の反対を振り切ってドイツの病院へ移送され、そこで奇跡的に回復を遂げた。様々な憶測が飛び交う中、体調が戻り始めた彼は、自ら調査チームを結成。自分に毒を盛ったのは一体何者なのか?暗殺未遂事件の影に潜む勢力を、信じられない手法を用いて暴いていくのだった…。
監督は、2019年トロント国際映画祭にて『ザ・バンドかつて僕らは兄弟だった』がカナダのドキュメンタリー映画として初めてオープニング上映され絶賛を集めた、ビジュアルアーティストとしても活躍するダニエル・ロアー。暗殺未遂事件の直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着し、本作を極秘裏に製作した。事件の背後に何があったのか、そしてその後ナワリヌイがどんな手段を用いて自分を抹殺しようとした力を暴いていくのか。その全てをカメラは克明に記録していた。
本年度サンダンス映画祭にてシークレット作品として上映され、あまりに衝撃的な内容で世界的な話題を集め観客賞とフェスティバル・フェイバリット賞をW受賞したドキュメンタリー映画『ナワリヌイ』。全米ではワーナー・ブラザース他が劇場公開、ヨーロッパ各地でも6月以降に上映が決定するなど大きな注目を浴び、早くも来年のオスカーへの期待も高まっている。5/9現在、全米批評サイト・ロッテントマトでは100%フレッシュという驚異の高評価を獲得している。
連日ロシアによるウクライナ侵攻の惨状が世界中で報じられる一方、戦争反対の立場を表明したロシアの国内メディアは政府の圧力により次々と活動停止に追い込まれている。政府に抗議の声を上げることがいかに危険かというアクチュアルな実態に切り込んでいく本作は、ナワリヌイを支持して抗議デモに参加する市民の姿も映し出し、ロシア国内にも平和と正義を求め行動を起こす人々が確かにいるのだということを我々に訴えかける。ナワリヌイは本作中で、「もし私が殺されることになったら、それは私達がそれほど彼らにとって脅威だということだ。諦めてはならない」とメッセージを発している。まるでスパイ映画を観ているかのようなスリリングで予測もつかない展開の連続。強大な権威主義国家に立ち向かう闘いを捉えた、絶対に今観るべきドキュメンタリーだ。
STORY
9年の禁固刑で投獄中、
プーチン最大の敵。
2020年8月、シベリアからモスクワへ向かう飛行機が緊急着陸した。乗客の1人、プーチン政権への痛烈な批判で”反体制のカリスマ”として支持を集めるロシア人政治活動家のアレクセイ・ナワリヌイが突然瀕死の状態に陥ったのだ。ナワリヌイはベルリンの病院に避難し奇跡的に一命を取り留めるが、何者かによってロシアの毒物”ノビチョク”が盛られた毒殺未遂事件であったことが発覚する。プーチン大統領は即座に一切の関与を否定するが、ナワリヌイは自身の命を狙う者の正体を暴くべく、チームと命がけの調査を開始。緊迫の調査現場に極秘密着したカメラは、ナワリヌイが切り込む政府の強大な闇を映し出していく…。
ナワリヌイ
製作:CNN Films、HBO Max 制作協力:Fishbowl Films、RaeFilm Studios、Cottage M
プロデューサー:オデッサ・レイ、ダイアン・ベッカー『BELUSHI ベルーシ』、メラニー・ミラー、シェーン・ボリス『ブラジル -消えゆく民主主義-』
製作総指揮:エイミー・エンテリス『アポロ11 完全版』、コートニー・セクストン『アポロ11 完全版』、マリア・ペヴチク
監督:ダニエル・ロアー『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』
音楽:マリウス・デ・ヴリーズ『コーダ あいのうた』『ラ・ラ・ランド』
出演:アレクセイ・ナワリヌイ、ユリヤ・ナワリヌイ、マリア・ペヴチク、クリスト・グローゼフ、レオニード・ボルコフほか
2022年/アメリカ/ロシア語、英語/98分/原題:NAVALNY/日本語字幕:額賀深雪/配給:トランスフォーマー
© 2022 Cable News Network, Inc. A WarnerMedia Company All Rights Reserved. Country of first publication United States of America.
ナワリヌイ
CREW&CAST
ダニエル・ロアー Daniel Roher
監督
2019年に長編デビュー作となったドキュメンタリー『ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった』がトロント国際映画祭のオープニングナイト作品に選出。カナダ人の女性が行方不明の旧友の謎を解くため日本を訪れる旅を追った『Finding Fukue(原題)』(15)や、2017年のリバーラン国際映画祭にて短編ドキュメンタリー映画部門の佳作を受賞した『Sourtoe: The Story of the Sorry Cannibal(原題)』(16)など短編ドキュメンタリー作品を多数制作。本作『ナワリヌイ』が長編ドキュメンタリー2作目となる。
ダイアン・ベッカー
プロデューサー
エミー賞のノミネート、ピーボディ賞の受賞経験を持つプロデューサー。 アメリカン・フィルム・インスティチュート卒業。パッション・ピクチャーズとモットー・ピクチャーズとともに、2009年度アカデミー賞®のショートリストに入った『セルジオ テロに死す-イラク復興を託された男-』、2013年エミー賞受賞作『Manhunt: The Inside Story of the Hunt for Bin Laden(原題)』(13)、『LEGION OF BROTHERS(原題)』(17)、『THE FINAL YEAR(原題)』(17)などを製作。著名な音楽映画も数多く製作しており、X JAPANの歴史を追った『WE ARE X』(17)、レーナ―ド・スキナード『If I Leave Here Tomorrow: A Film About Lynyrd Skynyrd(原題)』(18)、ジュディ・ガーランドの死後50年に彼女の新たな一面を描いた『SID & JUDY(原題)』(19)、そしてティナ・ターナーの生涯を描きエミー賞にノミネートされた『TINA(原題)』(21)などを手掛けている。そのほか『BELUSHI ベル―シ』(21)、Netflixのシリーズ「伝説の映画監督 -ハリウッドと第二次世界大戦-」(17)や「裁判とメディア」(20)、HBO Maxのシリーズ「EQUAL」(20)などのドキュメンタリー・シリーズを製作。メラニー・ミラーとFishbowl Filmsを共同設立し、『INVENTING TOMORROW(原題)』(18)はサンダンス映画祭で初公開され、2019年にピーボディ賞を受賞した。『Whirlybird(原題)』(20)では2020年サンダンス・インスティテュート/アマゾンスタジオ・ノンフィクションプロデューサー賞を受賞し、2021年には国際ドキュメンタリー協会ABCニュース・ビデオソース賞を受賞。『On The Divide(原題)』(21)は2021年のトライベッカ映画祭でプレミア上映された。サンダンス・ドキュメンタリー・クリエイティブ・プロデュース・フェローであり、米国プロデューサー組合(PGA)、ドキュメンタリー製作者連盟(DPA)、テレビ・アカデミー(ATAS)、映画芸術科学アカデミー(AMPAS)のメンバーである。
シェーン・ボリス
プロデューサー
アカデミー賞ノミネート、ピーボディ賞受賞歴を持つプロデューサー。サンダンス映画祭など映画祭のプレミア上映作品や、MOMAなどの美術館での上映作品、Netflix、HBO、PBSなどのプラットフォームの作品を手掛けている。Netflixオリジナルの『ブラジル -消えゆく民主主義-』(19)がピーボディ賞とプラティノ賞を受賞し、放送映画批評家協会賞、ゴッサム・インディペンデント映画賞、IDAドキュメンタリー賞、アカデミー賞®にノミネートされた。また、ニューヨーク・タイムズ紙では、2019年のベスト10映画のひとつに挙げられた。その他、放送映画批評家賞にノミネートされた『ラスト・クルーズ』(21)、ニューヨーク・タイムズ紙の批評家推薦作品に選ばれた『ストレイ 犬が見た世界』(20)、ゴールデン・ゲート賞を受賞した『The Seer and the Unseen(原題)』(19)、『Walden: Life in the Woods(原題)』(17)など数々の受賞作の製作に携わっている。その他にサンダンス映画祭の最優秀監督賞受賞作『All These Sleepless Nights(原題)』(16)、ロカルノ映画祭の審査員賞受賞作『Olmo and the Seagull(原題)』(15)、ワルシャワ国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー賞受賞作『Fuck for Forest(原題)』(12)などがある。近年、インパクト・パートナーズ社のプロデューサー・フェローになり、DOC NYCからドキュメンタリー界で活躍する「40歳以下の40人」の一人に選出された。学際的なインキュベーターであるJoonの共同設立者でもある。
メラニー・ミラー
プロデューサー
ピーボディ賞受賞経験を持つプロデューサーで、30年の経験を持つ。Gravitas Venturesのアクイジション&マーケティング担当副社長、Samuel Goldwyn Filmsの取締役副社長として、独立配給の新しいパラダイムに貢献。ダイアン・ベッカーとFishbowl Filmsを共同設立。ウィリアム・ディッカーソン監督作『ハウ・トゥ・エスケイプ?』(13)、シャズ・ベネット監督作『Alaska Is a Drag(原題)』(17)などの製作を手がける。その他ピーボディ賞を受賞したローラ・ニックス監督作『INVENTING TOMORROW(原題)』(18)、マット・ヨカ監督作『Whirlybird(原題)』(20)、マヤ・クエバとリア・ギャラン監督作『On The Divide(原題)』(21)などがある。最近の作品には、Netflixのドキュメンタリー・シリーズ「裁判とメディア」(20)、HBO Maxのシリーズ「EQUAL」(20)、ディズニープラスのシリーズ「マーベル616」(20)など。全米プロデューサー組合(PGA)、テレビ芸術科学アカデミー(ATAS)、ドキュメンタリー製作者連盟(DPA)のメンバーであり、製作パートナーのダイアン・ベッカーとともに2020年にサンダンス・インスティテュート/アマゾンスタジオ・ノンフィクションプロデューサー賞を受賞している。
オデッサ・レイ
プロデューサー
大ヒットを記録した『クレイジー・リッチ!』(18)を製作したIvanhoe Picturesの設立に重要な役割を果たした。2019年初頭にIvanhoe Picturesでの複数年のファーストルック契約を終えて以来、独立して映画製作に携わる。日本で全国公開された長編映画『ジェニファ 涙石の恋』(04)の脚本、製作、出演を務め、キャリアをスタートさせた。2018年にはUNHCRに短編ドキュメンタリー『CLEAR BLUE SKIES(原題)』を製作・監督した。このプロジェクトは、彼女の初の長編ドキュメンタリー『The Story Won’t Die(原題)』(21)にインスピレーションを与え、同作はHot Docsカナダ国際ドキュメンタリー映画祭とAFI Docs映画祭でプレミア上映され、複数の賞を受賞した。オリジナルストーリーを求める彼女は、ベリングキャットの有名な調査ジャーナリストであるクリスト・グロゼフにたどり着き、クリストが関わる2本の長編ドキュメンタリーに取り組むことになった。そのうちの1本が本作『ナワリヌイ』である。2021年にRaeFilm Studiosを立ち上げた。
エイミー・エントリス
エグゼクティブプロデューサー
CNNワールドワイドのタレントおよびコンテンツ開発担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント。2012年にCNNに入社。CNNワールドワイドにおいて、CNN Films、CNN Original Series、CNN Original Studiosなどのプレミアム・コンテンツ・ブランドの立ち上げを指揮した。CNNにおける映画とシリーズ作品は、エミー賞100部門ノミネート、31部門受賞、アカデミー賞®4部門ノミネート、BAFTA映画賞3部門ノミネート、ジョージ・フォスター・ピーボディ賞2部門、アルフレッド・I・デュポン・コロンビア賞、グラミー賞映画部門の受賞といった栄誉に輝いている。これまでCNN Filmsで60本以上のドキュメンタリー長編・短編映画を委託、製作、購入している。ベッツィ・ウエストとジュリー・コーエンの共同監督作『RBG 最強の85才』(19)と『ジュリア アメリカの食卓を変えた伝説の料理研究家』(21)、サミュエル・ポラードとレックス・ミラーの共同監督作『CITIZEN ASHE(原題)』(21)、ティム・ワードル監督作『同じ遺伝子の3人の他人』(18)、トッド・ダグラス・ミラー監督作『アポロ11 完全版』(19)、歌手リンダ・ロンタッドの半生を描いたロブ・エプスタインとジェフリー・フリードマンの共同監督作「リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』(22)、メアリー・ウォートン監督作『JIMMY CARTER: ROCK AND ROLL PRESIDENT(原題)』(20)、サリマ・コロマ監督作『DREAMLAND.BURNING OF BLACK WALL STREET(原題)』(21)、ローラ・ファーリー監督作『Lady Boss: The Jackie Collins Story(原題)』(21)、モーガン・ネヴィル監督作『Roadrunner: A Film About Anthony Bourdain(原題)』(21)などを手掛けている。
コートニー・セクストン
エグゼクティブプロデューサー
CNN Filmsのシニア・バイス・プレジデント。2013年にCNNに入社。映画監督たちと日々仕事し、CNNおよびCNN+のドキュメンタリー長編映画の開発・製作を指揮している。CNNフィルムズ入社以来、同チームは60本以上のオリジナル長編・短編映画を獲得・製作・委託し、エミー賞30回ノミネートおよび5回受賞、テレビ・アカデミー賞2回ノミネート、BAFTA3回ノミネート、アカデミー賞4回ノミネート、アルフレッド I. デュポン賞とグラミー賞映画部門の受賞を果たしている。
『The Last Movie Stars(原題)』(17)、『Roadrunner: A Film About Anthony Bourdain(原題)』(21)、『CITIZEN ASHE(原題)』(21)、『ジュリア アメリカの食卓を変えた伝説の料理研究家』(21)、『Lady Boss: The Jackie Collins Story(原題)』(21)、『John Lewis: Good Trouble(原題)』(20)、『Carole King & James Taylor: Just Call Out My Name(原題)』(22)などの製作に携わった。その他、セクストンがエグゼクティブプロデューサーを務めた映画には、『アポロ11 完全版』(19)、『RBG 最強の85才』(19)、『同じ遺伝子の3人の他人』(18)などがある。
J&B: 17:25-19:05 (98分)
https://ja.wikipedia.org/wiki/アレクセイ・ナワリヌイ
https://www.yomiuri.co.jp/culture/cinema/20220615-OYT1T50205/
ー「ナワリヌイ」…プーチン大統領がその名を口にしない男の肖像 [映画評]
2022/06/17 11:00
ロシアのプーチン大統領は、少なくともこのドキュメンタリーで使われている映像の中では、タイトルにもなっている主人公の名を口にしようとしない。「あなたが話題にした、その反体制派」などと、もって回った言い換えをしている様子が繰り返し映し出される。
[映画評]「裸足で鳴らしてみせろ」…格闘シーンはラブシーン、痛々しくきらめく青年2人の「旅」
プーチン大統領言うところの「その人物」であるアレクセイ・ナワリヌイは、現在同国で収監中の反政権運動指導者。収監前の彼の闘いを記録した本作は、絶対権力者がその名を避ける理由を浮かび上がらせる。2020年のナワリヌイ毒殺未遂事件の真相を、ナワリヌイ自身が暴き出していく様子を追いながら。監督は、カナダのダニエル・ロアー。
アレクセイ・ナワリヌイ (C)2022 Cable News Network,Inc.A WarnerMediaCompany All Rights Reserved.Country of first publication United States of America
プーチン政権への痛烈な批判で反体制のカリスマとして支持を集めてきたナワリヌイは、TikTokやYouTubeなども活用し、「普通の人」の抗議活動を促してきた。ロシアのテレビは「出入り禁止」、新聞は「載せてくれない」。信用できる少人数のチームと共に「ゼロ・マネー」で「ハードワークとインターネット」を武器に闘ってきたと自ら明かす。
毒殺未遂事件は、20年8月に起きた。ナワリヌイは、シベリアからモスクワへ向かう飛行機の中で突然 瀕死ひんしの状態に陥った。ロシアの病院から、ドイツのベルリンの病院に移送され、一命を取り留めるが、体内からは、1970~80年代に旧ソ連で開発された猛毒ノビチョク系の神経剤が検出された。国の関与を疑ったナワリヌイ氏は、インターネット上のデジタルデータをフル活用して世界的スクープをものにしてきた民間調査報道集団「べリングキャット」のジャーナリストと組み、真相に迫っていく。
この調査報道の結果を含め、ナワリヌイをめぐるニュースは、日本でも報じられてきたが、数々の決定的瞬間に至るまでを映し出す本作の生々しさは、「百聞は一見にしかず」を地でいくものだ。べリングキャット流の調査によって特定された「実行犯」たちに、ナワリヌイ自身が電話を入れて、直接真実を聞き出そうとするシーンのスリルといったら、へたなフィクションなど、およびではない。ナワリヌイとそのチームの闘いっぷりは、まさに今日的だし、見た目にもクールだ。
一方、このドキュメンタリーに映る体制側の所業は、まるで異常なコントだ。プーチン大統領の言い換え、ロシア最大のテレビ局の番組で出演者たちがこぞって繰り出すナワリヌイへの 誹謗ひぼう中傷、そして、電話口で犯行に関与した男が語った毒殺計画の手法のいじましさ。もし、これがフィクションだったら、滑稽の一言で済ませることができるのだが、これは現実を追いかけたドキュメンタリー。 慄然りつぜんとさせられる。
(C)2022 Cable News Network,Inc.A WarnerMediaCompany All Rights Reserved.Country of first publication United States of America
凡人にはすぐにはのみこめないことが、ひとつ。それは、ドイツで体調を整え、調査報告を公表したナワリヌイが、帰国することだ。なぜ、また危険を冒すのか。この映画は、その理由を、毒殺未遂の調査の過程と共に、彼と家族、そして共闘する人々のインタビューや、資料映像を見せながらあぶり出していくのだが、もうひとつ目に焼き付いて離れなくなるものがある。それは、声をあげる一般の人々の姿だ。逃げ出さず、闘うナワリヌイを支持して行動する人々の姿、姿、姿。それを見た瞬間、すとんと胸に落ちるものがある。なぜ、大統領が彼の名を口にしたくないのか、ということも含めて。
民主主義。この映画は、それを実践しようとする男の肖像だ。ナワリヌイ、そして、べリングキャットのジャーナリストによる、斬新な戦法の根底にあるシンプルな理念を、監督のロアーは見据えている。映画の続きはぜひ、ニュースやSNSで……などと言わずとも、この映画を見た後は、きっと追いかけたくなるだろう。(編集委員 恩田泰子)
■ ナワリヌイ (原題:NAVALNY)=アメリカ/ロシア語、英語/1時間38分/製作:CNN Films, HBO Max
*6月17日から東京・新宿ピカデリーなどで公開。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15327296.html
(評・映画)「ナワリヌイ」 狙われた命、驚きの暴き方
2020年8月、シベリアからモスクワへ向かう旅客機で、一乗客が毒物により昏睡(こんすい)状態に陥った。ロシアの政治活動家、アレクセイ・ナワリヌイである。
この映画は事件直後から彼に密着したドキュメンタリーで、搬送先のドイツで奇跡的に回復した後の不屈の闘いを詳細に伝える。
自分の命を狙った者の正体を暴く。それを目的にナワリヌイは仲間と調査を始める。チームを率いるブルガリア人は、多種多様の公開映像を収集し、犯罪を解決に導く国際的非営利組織に属する。そこで画面にはSNSを含む各種メディアの映像が飛び交う。事件当時の機内の混乱を撮ったスマホ映像も出てくる。
調査の結果、ナワリヌイに毒物を飲ませた一味が判明する。そこで終わると思いきや、なんと彼は一人ずつに電話を掛け、数人目の相手から暗殺を命じた政府組織の名を聞き出す。その瞬間、やったあとガッツポーズの彼と、周りで喜ぶ仲間たち。嘘(うそ)みたいな光景という以外ない。しかもその後、電話のやりとりをネット上に公開し、全員で反響をわいわい語り合う。
やがてナワリヌイはロシアに帰国する。空港では彼を支持する声を上げた人々が次々逮捕され、彼はその渦の中、入国審査所で当局に拘束されるが、一部始終が撮られ、仲間がその映像をオフィスで見ている。空港の出来事がネット上に中継されているのである。
映像を駆使した闘いの映画で、全てが白日の下に晒(さら)される。それでもロシアの最高権力者は公然と白を切り、その会見映像もちゃんと引用される。
ダニエル・ロアー監督の手腕は鮮やかである。(山根貞男・映画評論家)
◇東京や大阪などで17日公開。順次各地で
町山智浩 映画『ナワリヌイ』2022.05.31
『ナワリヌイ』(原題:Navalny)
劇場公開日 2022年6月17日
・プーチン政権への批判で国内外から注目を集めるロシア反体制派のカリスマ、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリー。
監督 ダニエル・ロアー
主演 アレクセイ・ナワリヌイ
#町山智浩 #たまむすび #アメリカ流れ者
https://miyearnzzlabo.com/archives/81845
https://ja.wikipedia.org/wiki/ベリングキャット