映画『英雄の証明』予告編
Bunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか4月1日(金)より全国順次ロードショー!
『英雄の証明』
【STORY】
2度のアカデミー賞受賞監督アスガー・ファルハディが
ソーシャルメディアの功罪を問う、全世代必見の問題作
イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され服役している。そんな彼の婚約者が偶然にも大量の金貨を拾う。借金を返済すれば出所できる彼にとって、まさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感に苛まれたラヒムは落とし主に返すことを決意。そのささやかな善行は、メディアで大々的に報じられ、”正直者の囚人”と英雄に祭り上げられる。ところが、SNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変。周囲の狂騒に翻弄され、父親を信じる無垢な吃音症の幼い息子をも残酷に巻き込んだ大事件へと発展していく・・・。
監督:アスガー・ファルハディ
キャスト:アミル・ジャディディ/モーセン・タナバンデ/サハル・ゴルデュースト/サリナ・ファルハディ
配給:シンカ
提供:シンカ、スカーレット、シャ・ラ・ラ・カンパニー、Filmarks
公式サイト:synca.jp/ahero/
Twitter:@SYNCACreations/Instagram:@synca_creations
#英雄の証明 #アスガーファルハディ
© 2021 Memento Production – Asghar Farhadi Production – ARTE France Cinéma
映画『英雄の証明』本編冒頭映像
映画『英雄の証明』本編映像解禁第一弾<「正直者の囚人」チャリティ協会の舞台に息子と登壇>
『英雄の証明』本編映像解禁第二弾<SNSで拡散されたウワサで人生が一変!>
https://eiga.com/movie/95186/
「別離」「セールスマン」でアカデミー外国語映画賞を2度受賞するなど世界的に高い評価を受けるイランの名匠アスガー・ファルハディーが手がけ、2021年・第74回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したヒューマンサスペンス。SNSやメディアの歪んだ正義と不条理によって、人生を根底から揺るがす事態に巻き込まれていく男の姿を描く。イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され、服役している。そんなある時、婚約者が偶然17枚の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できるラヒムにとって、それはまさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感にさいなまれたラヒムは、金貨を落とし主に返すことを決意する。そのささやかな善行がメディアに報じられると大きな反響を呼び、ラヒムは「正直者の囚人」という美談とともに祭り上げられていく。ところが、 SNSを介して広まったある噂をきっかけに、状況は一変。罪のない吃音症の幼い息子をも巻き込んだ、大きな事件へと発展していく。
2021年製作/127分/G/イラン・フランス合作
原題:A Hero
配給:シンカ
https://ja.wikipedia.org/wiki/英雄の証明_(2021年の映画)
公式サイト:https://synca.jp/ahero/
INTRODUCTION
2度の米アカデミー賞受賞監督アスガー・ファルハディ。
社会に渦巻く歪んだ正義と不条理を、現代に生きる私たちに突きつけてくる
極上のヒューマン・サスペンス。
2011年の『別離』でベルリン国際映画祭にて3冠に輝き、2016年の『セールスマン』ではカンヌ国際映画祭の男優賞、脚本賞をダブル受賞。この2作品で米アカデミー賞外国語映画賞も制したアスガー・ファルハディ監督は、今や誰もが認める世界的な巨匠である。母国イランとヨーロッパを股にかけて活躍するファルハディ監督は、人間と社会の本質に鋭く切り込む傑作を世に送り出してきたが、緻密な脚本や演出力に裏打ちされたその作風は、このうえなく濃密なサスペンスの要素をはらんでいる。ごく穏やかな日常の中に生じた小さなひび割れのような出来事が、登場人物の人生を根底から揺るがす事態に発展していく様を、張り詰めた緊張感を持ちつつ情感豊かに描出。その比類なきストーリーテリングの妙技が世界中の観客を魅了してきた。
ファルハディ監督の長編第9作『英雄の証明』は、数多くの古代遺跡が現存する南西部の古都シラーズを舞台に、借金苦にあえぐ男に突然舞い込んだ苦境打開のチャンスを描くサスペンスフルな物語。手にした金貨は、幸運な奇跡か、それとも神が与えた試練なのか。主人公の何気ない“選択”が思いもよらない社会現象を起こし、父親を信じる無垢な子供をも残酷に巻き込んだ大事件を招き寄せてしまう予測不可能なストーリー展開からひとときも目が離せない。
第74回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、2021年度の米アカデミー賞国際長編映画賞・ショートリストにも選定されている本作は、まぎれもなくファルハディ監督の新たな代表作となるだろう。

STORY
大きな正義感と小さな嘘。
「賞賛」と「疑惑」が交錯するソーシャルメディアの光と闇。
汚された名誉、狂わされた人生の行方は-
元看板職人のラヒムは借金を返せなかった罪で投獄されている服役囚だ。そんな彼の婚約者が、偶然にも17枚の金貨が入ったバッグを拾う。それは将来を誓い合った恋人たちにとって、まさしく神からの贈り物のように思えた。借金を返済さえすれば、その日にでも出所できるラヒムは、金貨を元手にして訴訟を取り下げてもらおうと奔走するも示談交渉は失敗。いつしか罪悪感を持ち始め、金貨を落とし主に返すことを決意する。するとそのささやかな善行は、メディアに報じられ大反響を呼び“正直者の囚人”という美談の英雄に祭り上げられていく。吃音症の幼い息子もそんな父の姿を誇らしく感じていた。借金返済のための寄付金が殺到し、出所後の就職先も斡旋されたラヒムは、未来への希望に胸をふくらませる。ところがSNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変し、周囲の狂騒に翻弄され、汚された名誉を挽回するためラヒムは悪意のない嘘をついてしまう……。
“英雄”ラヒムをめぐって、彼の行いを褒め称える者、利用しようとする者、疑惑の眼差しを向ける者たちの思惑が絡み合う本作は、人間の倫理観を問うサスペンス劇である。ファルハディ監督はそうした普遍的なテーマを追求するにあたって、いまや世界中で絶大となったSNSやメディアの影響力に着目。英雄として持ち上げられ、一方で詐欺師と呼ばれるラヒムのとてつもなく振れ幅の大きな運命を通して、真実というものの曖昧さや、社会に潜む欲望とエゴを現代的な切り口であぶり出す。
監督・製作・脚本
アスガー・ファルハディ Asghar Farhadi
1972年、イラン・ホメイニーシャフル生まれ。十代前半の頃に青少年映画協会で映画作りに親しむ。テヘラン大学で演劇を学んだのち、タルビヤテ・モダレッス大学で舞台演出の修士号を取得した。その後、TVシリーズの監督を務め、『フライト・パニック ~ペルシア湾上空強行脱出~』(02・未)に共同脚本で携わった。『砂塵にさまよう』(03・未)で長編映画監督デビューし、モスクワ国際映画祭で俳優賞を、アジア太平洋映画祭で脚本賞、監督賞、助演俳優賞などを受賞した。『美しい都市』(04・未)、『火祭り』(06・未)を経て、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞した『彼女が消えた浜辺』(09)が初めて日本で公開された。続く『別離』(11)は、離婚しようとしている夫婦を中心としたスリリングな家族ドラマ。同作品でベルリン国際映画祭にて金熊賞(作品賞)と二つの銀熊賞(男優賞・女優賞)を受賞、米アカデミー賞外国語映画賞、ゴールデングローブ賞外国語映画賞など90以上の数多くの賞に輝き、国際的な名声を一躍高めた。フランスで撮影を行った『ある過去の行方』(13)はベレニス・ベジョにカンヌ国際映画祭女優賞をもたらし、ゴールデングローブ賞とセザール賞にもノミネートされた。『セールスマン』(16)ではカンヌ国際映画祭脚本賞と男優賞、2度目となる米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した。ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルスというスター俳優たちと組んだ『誰もがそれを知っている』(18)は、少女誘拐事件が起こった村の愛憎渦巻く人間模様を描き上げたサスペンス映画で、第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門のオープニングに選ばれ、スペインのゴヤ賞で8部門にノミネートされた。
イラン・イスファハン出身。10代の頃から自主映画を撮り始め、テヘラン大学芸術学部で舞台演出の博士号を取得。イランの国営放送でラジオやTVドラマの脚本・演出を手がけ、2002年のエブラヒム・ハタミキア監督作「フライト・パニック ペルシア湾上空強行脱出」(日本劇場未公開)の共同脚本家として映画界でのキャリアをスタートさせた。翌03年、「Raghs dar Ghobar(英題:Dancing in the Dust)」で長編監督デビューを果たし、監督第4作「彼女が消えた浜辺」(09)でベルリン国際映画祭の銀熊賞(最優秀監督賞)に輝く。続く「別離」(11)は同映画祭の最高賞である金熊賞に加え、銀熊賞の最優秀男優賞と最優秀女優賞も受賞。アカデミー賞では外国語映画賞にノミネートされ、イラン映画として史上初のオスカー獲得を果たした。16年の「セールスマン」ではカンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞。さらに2度目のアカデミー外国語映画賞を受賞したが、トランプ政権の移民政策等への反対を表明するため授賞式をボイコットした。
製作
アレクサンドル・マレ=ギィ
アスガー・ファルハディ監督の『ある過去の行方』(13)、『セールスマン』(16)、『誰もがそれを知っている』(18)の製作を務めたプロデューサー。そのほかに製作を手がけた主な作品にはヨアキム・トリアー監督の『母の残像』(15)がある。
編集
ハイデー・サフィヤリ
イランの映画編集者として25年のキャリアを重ね、同国のファジル映画祭で最優秀編集賞を4度受賞した実績を持つ。アスガー・ファルハディ監督との長い共同作業で知られ、『火祭り』(06・未)『彼女が消えた浜辺』(09)、『別離』(11)、『セールスマン』(16)の編集を担当。『誰もがそれを知っている』(18)ではゴヤ賞の編集賞にノミネートされた。

シネスイッチ銀座:13:10-15:32 (127分)
https://www.bunkamura.co.jp/cinema/lineup/22_hero.html
http://qualite.musashino-k.jp/movies/15268/