入管収容者制圧の映像公開 「痛い」叫ぶクルド人https://youtu.be/sNGGRt_-_YE
ドキュメンタリー映画『牛久』予告編
2022年2月26日(土)より全国順次公開
「牛久」予告編 Ushiku (TRAILER)
比類なき不正義
an injustice of Olympic proportion
https://eiga.com/movie/96354/
茨城県牛久市にある東日本入国管理センターに収容された人々の証言を通し、日本の入管収容所の実態を捉えたドキュメンタリー。在留資格がない人や更新が認められず国外退去を命じられた外国人を「不法滞在者」として強制的に収容するため、全国に17カ所設けられている入国管理施設。そのひとつである東日本入国管理センターには、紛争などにより出身国に帰ることができず難民申請をしている人も多いが、彼らの声が施設の外に届けられる機会はほとんどない。日本でドキュメンタリー作品を撮り続けてきたアメリカ出身のトーマス・アッシュ監督が、施設の厳しい規制をくぐり抜け、当事者たちの了解を得て、面会室で驚きの実情を訴える9人の証言を隠し撮りの手法を用いて記録。長期の強制収容や非人間的な扱いで精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失っていく人々の姿を映し出す。
2021年製作/87分/G/日本
配給:太秦
https://eiga.com/news/20220105/3/
日本の入管収容所の実態を“隠し撮り”で記録 ドキュメンタリー映画「牛久」22年2月公開
公式サイト:https://www.ushikufilm.com
2022年2月26日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開!
“おもてなし”の国、日本――?
収容者たちから語られる胸を突く言葉の数々
この国の“偽りの共生”が暴かれる
作品解説
在留資格のない人、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を“不法滞在者”として強制的に収容している施設が全国に17カ所ある。
その一つが茨城県牛久市にある“東日本入国管理センター”、いわゆる『牛久』だ。
この施設内には、紛争などにより出身国に帰れず、難民申請をしている人も多くいる。しかし、彼らの声を施設の外に届ける機会はほとんどない。
本年3月の名古屋入国管理局におけるスリランカ出身女性・ウィシュマさんの死亡事件、“入管法”改正案の国会成立断念など、日本の入国管理行政を巡る闇は深まるばかりだ。
本作は、厳しい規制を切り抜け、当事者達の了解を得て、撮影されたものである。
トーマス・アッシュ監督は“隠し撮り”という手法で、面会室で訴える彼らの証言を、記録し続けた。命を守るために祖国を後にした者、家族への思いを馳せる者…。「帰れない」現実を抱えた一人一人の実像。
「まるで刑務所のよう」「これが『おもてなし』かよ」、口々に驚きの実情を面会室のアクリル板越しに訴える9人の肉声。長期の強制収容や非人間的な扱いで、精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失ってゆく多くの人々。論議を呼ぶ“隠し撮り”で撮影された本映画だが、ここに記録された証言と現実は、果たして無視できるものだろうか。
世界中から注目された華やかな東京オリンピック開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”。
「撮影の制約自体を映画的な形式に用い、観客をその現実に参加せざるをえなくすることで、ドキュメンタリーの力を示した」として、2021年9月の韓国DMZ映画祭でアジア部門最優秀賞を受賞した本作が、いよいよ劇場公開。
ディレクターズ・ステートメント
私はボランティアとして牛久の東日本入国管理センターを訪れ、収容されている人たちの話を聞いて強い影響を受けました。そのとき、映画の力によって、この話を、日本の市民や世界に伝えることができないだろうかと考えるようになりました。
私の動機は、映画を作ることではありませんでした。人権侵害の目撃者として、拘束されている人々の証言を撮影することにより、証拠を残し、彼らの真実を記録しなければならないという義務を感じたのです。
先日、名古屋の入国管理センターに7カ月間収容されていたウィシュマ・サンダマリ・ラスナヤケさんが亡くなりました。過去15年間に17人の方が亡くなりました。日本の無期限収容で苦しむ人々の健康状態に、多くの支援者が、心配し続けてきました。
この映画に登場する参加者の家族の名前や国籍、日本で難民申請をした理由などはほとんど明らかにされていません。これは、彼らを可能な限り保護するためです。
参加者の方々は、その顔を隠すことなく、音声を変えることなく、ストーリーを共有することに同意してくださいました。リスクがあるにもかかわらず、彼らが信頼して自分の真実を語ってくださったことに、心より感謝いたします。 参加者の勇気ある行動が、この作品を観てくださる方々の心に訴え、御自身をも取り巻く不正義と、向き合うきっかけになることを祈っています。
——トーマス・アッシュ
2021年6月9日 映画『牛久』出演者の同意に関する声明
映画『牛久』を制作しましたトーマス・アッシュと申します。クリスチャンの友人とボランティア活動の一環として牛久入管で面会活動を2019年から始めました。面会を重ねるうちに、この現状を変えるにはどうしたらいいのか、自分にできることはなにか、考えるようになりました。そして、変化をもたらすためには、多くの人々がこの現実を知ることが必要だという思いに至り、ドキュメンタリーの制作を決意しました。
私個人やこのドキュメンタリーに対して、批判的な意見をお持ちの方がいらっしゃることについては、真摯に受け止めます。
しかし、5月11日『牛久』の予告篇が公開された後、5月20日にインターネット上で、「隠し撮り映像を同意なく公開した」。さらに、5月28日に「隠し撮り映像の使用について、一部の出演者は一度も同意していない」と、出演者Aさんの支援者から誤った情報が流されました。その誤った情報を、多くの人が信じてしまったために、この映画は大変困難な状況に置かれました。
今回、私はAさん本人からも彼の弁護士からも、映像の削除や『牛久』の上映中止を求める連絡は受けていません。私は、声を上げたい当事者たちの、その声を広げるために映画を作りました。直接会って話をし、Aさんを含め全出演者それぞれと映像を共に観て、何度も何度も同意を確認しました。その後も、映画の進展について報告し続け、公開に向かいました。
そうしたなか、Aさんが映画公開の6月1日、ホームページ上で、声明を出し、映画への出演に同意していることを、改めて表明してくれました。
経過は以下の通りです。
* 4月29日 Aさんと私はこれまでも頻繁に連絡を取り合ってきたが、この日もAさんに、ポスターや予告編の出演部分の確認をした。Aさんはこれを、喜んでくれた。
* 5月10日 予告編公開前日、Aさんに確認の連絡をした。
* 5月11日 予告編公開後、連絡をし、Aさんは喜んでくれた。
* 5月13日(昼)Aさんは私に「収容者がどういう状況におかれているのか、映画を通じて知らせたいという気持ちに変わりない」と、電話で話した。
* 5月13日(夜)Aさんの支援者から「トーマスさんからの電話にはしばらく答えない方が安全だと、Aさんに伝えてある」とのメッセージを受け取った。そのメッセージを受け取って以降、私はAさんへの連絡を試み続けたが、今に至るまで、Aさんとは連絡が取れていない状態である。
* 5月20日「隠し撮り映像を、同意なく公開した」という内容がネットに流れる。
* 5月27日の世界同時配信試写会(オンライン)以降、「登場人物の一人の同意を得ないままに、世界同時配信が行われた」との見解が、ネット上に上がる。
* 5月28日 「隠し撮り映像の使用について、一部の出演者は一度も同意していない」とAさんの支援者がネットに投稿。
* 6月1日(映画公開の日)Aさん自身が、声明を出し、映画への出演に同意することを改めて表明された。
5月13日以降、Aさんと話をすることができていない私としては、Aさんがなぜ上記の表明をしてくれたのかは推測するしかないのですが、“Aさんが同意をしていないのに映画を公開した” という事実に反する評判が立ち、映画の公表に支障をきたしていることにAさんが心を痛め、上記の表明をしてくれたのではないかと思っています。
私はAさんが世間の注目を浴びて、ストレスを抱えることには、加担したくなかったので、今までこの問題について、言及することは控えてきました。
しかし、6月1日、Aさんが、出演に同意していることを表明してくれたので、私もこの問題について、ここで詳しく説明することができるようになりました。
今回の彼の表明により、この映画が「同意なく公開された」という情報が、真実に反していることが明らかになりました。また、そのなかで彼は「問題は、私と監督との間の問題であり、我々の間のプライベートな問題」があったとしています。私としては彼の感じたことに、向き合いたいと願っています。
『牛久』を多くの方に見ていただき、彼らのおかれている立場を知り、国連の基準に沿った出入国管理法等の整備へと向かっていくためにも、力を合わせる、今こそ、その時だと思います。
最後に、この大きな問題に対する、多くの方々の素晴らしい支援活動、制度への英知を結集した行動に敬意を表します。そして私は、Aさんはじめ現状の入管法によって苦しんでいる皆様のことを思い、祈り続けます。彼らの声が世界に届き、人権が守られる日本社会となるよう願っております。
Thomas Ash
2021.06.09


あらすじ
東日本入国管理センター、いわゆる『牛久』は、茨城県牛久市にある大規模な入管施設の1つである。ここに、難民として保護されることを求めやってきた、多くの人々が収容されている。昨今、日本政府による入管法改正の動きは、様々な議論を巻き起こした。そのなか、制作者は1年と半年間、当事者たちの了解を得て、彼らの助けを求める声を記録し続けた。本作は施設が定めるメディアを含む訪問者への厳しい規制を切り抜け、制作された。収容者を犯罪者扱いし、長期拘束し、家族を分断し、心を蝕み、死に追いやる構造。この作品を通じ、観客は収容者と直接対面することになる。収束の兆しが見えない新型コロナによるパンデミック、東京オリンピック開催を前に、彼らは日本政府による無期限の拘束、暴力的な強制送還のなかにいた。
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日本政府の提出した、出入国管理及び難民認定法改正案の問題点
難民申請に新たな制限
難民認定を申請している間は強制送還が停止される現行法を変更し、申請回数を原則2回までとし、3回以上申請した人はいつでも強制送還できるようにする。さらにそれを拒否すれば、刑事罰を科す。難民や難民申請者を送還することは、国際的に禁止されている(ノン・ルフールマン原則)。日本も加入する難民条約は、人種や宗教、政治的な意見を理由に迫害される恐れがあり、国外に逃れた人を難民と定義し、加入国に保護を義務づけている。
新たな「監理措置」制度
長期収容に替えて、親族や支援者、弁護士など「監理人」の監理のもとで生活することを認める「監理措置」制度を新設する。しかし、これを認めるか否かは入管当局次第で、裁判所の審査はない。収容期限の上限も設けられておらず、長期収容の解決策となっていない。また、監理人は対象者の生活状況・許可条件の遵守状況を管理・監視し、入管当局への報告義務を負う。義務違反が生じれば、過料の制裁が科される。
対象者に監理措置が認められれば、収容から解放されるが、そのためには最高300万円の保証金納付が必要となる。また、就労は禁止され、健康保険にも加入できず、国際的な「収容代替措置」が重視する、人権の尊重や生活の保障は満たされていない。
在留特別許可の条件
1年を超える実刑前科等を受けた者は原則、在留特別許可を認めない。これまで3年以上の懲役刑を受けた人でも、日本に育ったなどの事情を考慮して在特が認められたケースもあったが、今後は原則認められず、「家族が同じ場所でくらす権利」「子どもの最善の利益」は考慮されなくなってしまう。
プレスリリース:https://www.ushikufilm.com/press/
監督・撮影・編集:トーマス・アッシュ Thomas Ash Ian Thomas Ashイアン・トーマス・アッシュ
The Ballad of Vicki and Jake
https://www.theballadofvickiandjake.com
Director Ian Thomas Ash’s first feature documentary is the story of Vicki, a single mother struggling with addiction, and her young son, Jake. The film opens as Vicki and Jake are beginning a new chapter in their lives, moving from a homeless shelter into their own council house. But however hard Vicki tries create a home for herself and her son, she is unable to ignore old problems and avoid new ones that arise.
Shot with hard-headed honesty, Vicki and Jake combines uncompromising interviews, scenes of drug abuse and touching intimacy between mother and son. It is a film of extremes, and as Vicki finds herself losing control the story shifts to the relationship between Vicki and the film-maker, neither of whom will give up their quest for a happy ending without a fight.
https://www.imdb.com/title/tt1351627/
s the story of Vicki, a single mother struggling with addiction, and her young son, Jake. The film opens as Vicki and Jake are beginning a new chapter in their lives, moving from a homeless shelter into their own council house. But however hard Vicki tries create a home for herself and her son, she is unable to ignore old problems and avoid new ones that arise. Shot with hard-headed honesty, Vicki and Jake combines uncompromising interviews, scenes of drug abuse and touching intimacy between mother and son. It is a film of extremes, and as Vicki finds herself losing control the story shifts to the relationship between Vicki and the filmmakers, neither of whom will give up their quest for a happy ending without a fight.
https://help.imdb.com/article/contribution/titles/plots/G56STCKTK7ESG7CP#
Biography:
Born in America, Ian Thomas Ash earned an MA in Film and Television Production at the University of Bristol, UK, in 2005. His first feature documentary, ‘the ballad of vicki and jake’ (2006), received the Prix du Canton Vaud prize at the 2006 Visions du Reél International Documentary Film Festival in Nyon, Switzerland.
Ian’s two feature documentaries about children living in areas of Fukushima contaminated by the 2011 nuclear meltdown, ‘In the Grey Zone‘ (2012) and ‘A2-B-C‘ (2013), have been screened at festivals around the world where they have received multiple awards.
The World Premier of ‘-1287‘ (2014), Ian’s latest documentary, took place in the 2014 Raindance Film Festival (UK). It received the Audience Award for Best Feature at the 2015 Nippon Connection Film Festival in Germany, the First Prize in the Asian Competition at the 2015 DMZ Docs Film Festival in Korea and the People’s Choice (audience) Award at the 2015 Lake Champlain International Film Festival in New York. Ian has lived in Japan for a total of 13 years and currently lives in Tokyo. He is in production for two documentaries, one about terminal care in Japan and the other the third installment in his series about Fukushima.
A2-B-C
https://www.a2-b-c.com
‘A2-B-C’ (予告編 Japan Theatrical Trailer 2014)
5月10日(土)ロードショー
ポレポレ東中野
Opening May 10, 2014
PorePore Higashi Nakano, Tokyo
日本語ウェブサイト: http://www.a2-b-c.com
ENGLISH Website: http://www.a2documentary.com
シノプシス: 福島の子供達の多くは、メルトダウン後も避難させてもらえなかった。嚢胞としこりを持つ福島の子供達の数が増加してきている。このことが彼らの未来に対して意味するものは?
SYNOPSIS: Many children in Fukushima were never evacuated after the nuclear meltdown on March 11, 2011. Now the number of Fukushima children found to have thyroid cysts and nodules is increasing. What will this mean for their future?
https://news.yahoo.co.jp/articles/d4f117e5bbdb50a48ea7cabd5c63918c7c5e619f
映画『牛久』:入管潜入ルポを敢行、被収容者の明日なき現実を訴えるトーマス・アッシュ監督に聞く
トーマス・アッシュ Thomas ASH
1975年生まれ。米国出身。大学を卒業後、2000年にJETプログラムで来日し、3年間滞在。英国に渡って大学院で映像制作を専攻し、卒業後、日本での生活を開始。最初の長編ドキュメンタリー『the ballad of vicki and jake』(06)が、スイスのニヨン国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀新人監督賞を受賞。原発事故後の福島で取材し、『グレーゾーンの中』(12)、『A2-B-C』(13)などの作品を製作。『牛久』は、ドイツ2021ニッポン・コネクションで「ニッポン・ドックス賞(観客賞)」、韓国 DMZ 国際ドキュメンタリー映画祭アジア部門 「アジアの視点(最優秀賞)」、オランダカメラジャパンで「観客賞」を受賞している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/11bf15bf1a0712cfc9539b16a87369da2811fe24
物議醸す「収容外国人の実名顔出し映画」が問う事
https://toyokeizai.net/articles/-/537976
物議醸す「収容外国人の実名顔出し映画」が問う事
日本社会が見過ごしてきた入管施設の深刻実態
イメージフォーラム:12:50-14:27
知られざる不都合な真実、入管収容所における人権侵害の実態
在留資格のない人、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を“不法滞在者”として強制的に収容している施設が全国に17カ所ある。その一つが茨城県牛久市にある“東日本入国管理センター”、いわゆる『牛久』だ。 この施設内には、紛争などにより出身国に帰れず、難民申請をしている人も多くいる。しかし、彼らの声を施設の外に届ける機会はほとんどない。本年3月の名古屋入国管理局におけるスリランカ出身女性・ウィシュマさんの死亡事件、“入管法”改正案の国会成立断念など、日本の入国管理行政を巡る闇は深まるばかりだ。
本作は、厳しい規制を切り抜け、当事者達の了解を得て、撮影されたものである。 トーマス・アッシュ監督は“隠し撮り”という手法で、面会室で訴える彼らの証言を、記録し続けた。命を守るために祖国を後にした者、家族への思いを馳せる者…。「帰れない」現実を抱えた一人一人の実像。「まるで刑務所のよう」「体じゅう殴られた」、口々に驚きの実情を面会室のアクリル板越しに訴える9人の肉声。長期の強制収容や非人間的な扱いで、精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失ってゆく多くの人々。論議を呼ぶ“隠し撮り”で撮影された本映画だが、ここに記録された証言と現実は、果たして無視できるものだろうか。
世界中から注目された華やかな東京オリンピック開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”。「撮影の制約自体を映画的な形式に用い、観客をその現実に参加せざるをえなくすることで、ドキュメンタリーの力を示した」として、2021年9月の韓国DMZ映画祭でアジア部門最優秀賞を受賞した本作が、いよいよ劇場公開。
監督・撮影・編集:トーマス・アッシュ
2021年/日本/87分/ドキュメンタリー/配給:太秦
▶︎2022年2月26日より公開
▶︎上映時間はこちら
▶︎オンラインチケットのご購入はこちら
《当日料金》一般:1,800円/大学・専門学生:1,300円(学生証の提示が必要)/シニア:(60歳以上)1,300円/会員:1,200円(会員証の提示が必要・同伴1名まで同額割引)/障がい者割引:1,200円(手帳の提示が必要・付添いの方1名まで同額割引)
毎月1日映画サービスデー:一律1,200円/毎週月曜日サービスデー:一律1,200円
▶︎3/10(木) 12:50の回上映後 トーマス・アッシュ監督による舞台挨拶
コメント
彼らに言いたい。
あなたたちは最初の判断を間違えた。
こんな国に来るべきではなかったのだ。
次に詫びたい。
だって僕もこの制度とシステムを黙認しながら下支えする国民の一人だ。
だからこそ多くの人に観てほしい。
観て気づいてほしい。
森達也(映画監督・作家)
「もしこれが自分の家族だったら?」と想像しながら観た。難民を助けるどころか、拘束し、殺す国。アクリル板越しに様々な国籍の人々が登場するが、カメラが映し出すのは欺瞞に満ちた我々日本人の表情でもある。
七尾旅人(シンガーソングライター)
入管というブラックボックスに閉じ込められた難民申請者たちの「人間として対応してほしい」「日本で妻と暮らしたい」という切実な思いを世界に届けるドキュメンタリー。USHIKUを通して入管の現状に興味を持ち、声なき難民のために声をあげるきっかけになればと強く願う。
宮島ヨハナ(人権アクティビスト)
面会室のアクリル板越しに重ねられた手と手。
あちらとこちらで、かすかに体温を伝え合う。
どんな言葉で被収容者を罵ろうとも、彼らが「人間」であるという事実は消しされない。
日向史有(ドキュメンタリー監督)
映画を見て、立ち上がれない衝撃をうけた。
難民として故国に帰れなくなった人が日本に来て、入国管理センターという釈放時期不明の拘留所に何年も拘束され、精神と肉体が壊れてゆく。日本国内に釈放されても、法律によって、仕事と収入が禁止され、自活する術はない。日本国家自身が、「自分がその立場におかれたらこの不条理がいかにすさまじいか」について想像力を持ち、制度自体を変えない限りこの不条理はなくならない。そういう自浄力を失った国に日本がなっているなら、日本国家に大きな未来は無いと思う。
東郷和彦(元外務省欧州局長)
「ここは 、刑務所みたい。でも刑務所の方がまし。刑務所では刑期が決まっている 。でもここは、いつ出られるか分からない...」。
在留資格のない外国人を収容する施設。法律によればその期限は退去するまで、無期限だ 。「帰れ、帰れ」という。何処に?帰れば迫害されるという難民申請者の訴えもほとんど受け入れない日本。閉じ込められた一人一人の絶望にカメラが迫る。
申 惠丰(青山学院大学教授(国際人権法))
裁判官の審査もなく人間を無期限に収容する入管施設の闇は、途方もなく深い。難民申請を拒絶し、人権を踏みしだくその蛮性は、社会の無関心にも支えられて増殖してきた。被収容者がアクリル板越しに発する衝迫の訴えは、私たち一人ひとりに向けられている。現代日本に巣食う、暗澹たるこの不正義を正視しなくてはならない。
阿部浩己(明治学院大学国際学部教授)
入管所での暴行のビデオに何度も目をおおった。
これが「おもてなしの国」日本だ。
他国の人権問題をとやかく言う前に自分たちが住む日本で起きている人種差別と人権侵害に目を向けよ。
菱山南帆子(市民運動家)
とにかく“打ちのめされた”。このドキュメンタリーを制作した監督が日本人ではなく、外国人だったことも私の衝撃をいっそう大きくした。「なぜこんな自国の重大なテーマを私たち日本人ドキュメンタリスト自身が向き合い、きちんと映像化できなかったのか」という恥ずかしさと悔しさである。2021年山形国際ドキュメンタリー映画祭で私が観たなかで、最高の作品である。
土井敏邦(ドキュメンタリスト)
映画「牛久」には、異なったカメラによる二種の映像が組み込まれている。ひとつはもちろん、証言者たちが顔を出し、名前を明かして語る面会室の映像だ。隠しカメラで撮られたこの映像は、理不尽な状況に置かれ、証言が招く更なる危険を覚悟の上で語る言葉の重さを伝える。そしてもう一種の記録映像は、証言者が起こしている訴訟のために弁護士が「召喚」(subpoenaed ) し、裁判所が命じてもたらされたものだ。これはこの施設、牛久の「東日本入国管理センター」が常時、記録して保管している「資料」だろう。抵抗する証言者を係員が大声で威嚇しながら数人がかりで拘束しようとする長い時間。怒声の中に「制圧 ! 」という大声がある。この「業務用語」。この場面に、「個人」を消した係員の身体と言葉に、システムと強圧によって「他者」を排除しようとする「国家」が現われる。これがニッポンなのだ。
大久保賢一(映画評論家)
日本が難民条約に加入して40年間で、難民として認められたのは、わずか900人弱。国連から人権条約違反、国連憲章違反との批判に耳を貸さず、今も難民を長期収容し、強制送還し続けているニッポン。国際社会から日本人の人権感覚が問われている。20年以上も難民認定を待ち続けている人々がいる。迫害から逃れて希望をもって来日した難民を友人として受け入れる用意は、市民社会はできている。次は、政治が変わる時だ。
有川憲治(NPO法人アルペなんみんセンター 事務局長)
隠し撮りと、収容された外国人たちが受けた数々の人権侵害の告白という緊張感の連続の中で、ようやく「仮放免」が認められ、迎えに来た家族と抱き合うシーンが表れる。観ている私たちも、思わずフーッと息を吐き、肩の力が抜ける。自由と人権の大切さを、身体で覚える。無関心と差別が蔓延る日本に、素晴らしい「知る権利」の教材をつくってくれた監督に感謝したい。
高橋清貴(恵泉女学園大学教授)
日本政府は、国内における高度な人権規準の実現を宣誓して、国連人権理事会の理事国となった。 もちろん、これは管轄権の及ぶ地域に住むあらゆる人を対象にすることが国際的な常識である。 しかし「牛久」が明らかにしたことは、日本における人権保障の目もくらむような「落差」だ。 こうした難民申請者や外国人の処遇の現実に私たちはしっかりと目を凝らすべき時である。
上村英明(市民外交センター共同代表、恵泉女学園大学教授)
牛久に収容された人々の証言はその過酷な状況を物語る。「母国で死んだほうが良かった」「毎日自殺を考える」。
日本の入管の問題を、このままにするのも、変えていくのも、私たち市民の意思と声にかかっています。
入管で起きていることをまずは知り、私たちの問題として、どう捉え行動するのか、一緒に考えませんか。
中村絵乃(認定NPO法人開発教育協会 事務局長)
外国人収容所では、暴力・自殺・放置死・難民の強制送還が起きている。だが、収容所では写真などがいっさい禁止され、情報公開を請求しても、黒塗りの紙でしかかえってこない。無法かつ暗黒の世界で、収容者はもがき続けている。そこにひとすじの光をあてたのが、『牛久』である。
アメリカ合衆国は、すぐれたドキュメンタリーを数おおくうみだしてきた。映像作家がタブーに挑戦しつつ、社会の暗部をえがきだしているからである。その伝統をうけついだ作品が、日本にあらわれた。日本の土壌に伝統の種がまかれ、花をさかせたのである。
山村淳平(医師、外国人収容所面会支援者)
知ることがどれほど大切か、知らなければならない現実があるのだと思い知らされました。私たちは「法の支配」の枠外に置かれた人たちの声を真摯に聞かなければならないのです。
阿古智子(東京大学大学院 総合文化研究科教授)
スクリーンの前に座れば、我々は、「牛久」の、あの狭い面会室のアクリル板の前に連れていかれる。そして人間が絶望の淵に立ったときの、作り物ではない眼差しを、息遣いを、深い沈黙を知るだろう。思想信条にかかわらず、すべての日本人が目を逸らさずに見るべきだ。世界はすでに「牛久」を目撃している
佐々涼子(ノンフィクション作家)
『牛久』を観ると、日本政府が難民申請者に対して、どんな「おもてなし」をしているのか、じっくりと考えてしまう。作品に登場する人々は、紛争や迫害から逃れ、命の安全を確保しようと日本にやってきたのだ。しかしいざ日本に来てみると、罪を犯したわけでもないのに、無期限で拘留される。たとえ「仮放免」となり、外に出られても、働くことも許されず、「国に帰れ」と言われ続ける。日本政府の難民申請者に対する対応は、精神的拷問と言っても過言ではない。多くの人が本作品を観て、この問題について議論が活発になることで、一刻も早くこの状況が変わることを願う。
ジョン・ウイリアムズ(上智大学外国語教授、映画監督)
この国で何が起こっているのか? これは、どこか遠く離れた国のできごとではない。私たちの隣 人に向けられた不当な人権侵害の記録なのだ。カメラを武器に変えた映画監督と、命をかけて告 発する入管の収容者たちの声にすべての日本人は耳を傾けなければならない。ぜひ多くの人に、 痛みと悲しみと、そして怒りを共有してほしい。
毛利嘉孝(東京藝術大学教授、社会学者)
これだけ言っているのに、まだ目が覚めないのか。難民申請者は犯罪者ではない。密室で行われてきた行為が、覚悟の上、映像で白日の元に晒された。これをみてもまだ見て見ぬふりをするのか。民主主義を標榜する日本。もうこれ以上沈黙してはならない。彼らに全てを負わせて、本当に良いのか。禁じ手を犯してまでも伝えなくてはならなかった現実から目を背けるな。
堀 潤(ジャーナリスト)
日本社会で「入管」の人権侵害によって苦しめられている人たちがいることをどれほどの人が知っているだろうか。本作では日本の入管収容の実態が克明に描かれている。国家が難民申請者など当事者の事情を棚に上げ、外国人の命と人権を顧みずに強制送還することだけを重視している現実と、「帰れ」と迫られても帰ることのできない彼らの切実な声を。
鎌田和俊(BOND〜外国人労働者・難民と共に歩む会〜事務局長)
映画『牛久』は、茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」に収容されている難民申請者の外国人を通じて、法務省・入管庁の管理、監督下にある入管施設における民族差別、人権侵害の実態を赤裸々に告発している。2021年3月6日、DV被害からの救済を求めて自ら出頭し、名古屋入管に収容されていたスリランカ人女性が「詐病」扱いされ病死した。日本に救済を求める外国人を虐待する入管行政、それを許している日本社会に真の民主主義はない。映画『牛久』は、被収容者の吶喊をもって、鋭く日本社会を切開した傑作である。
松井保憲(START~外国人労働者・難民と共に歩む会)
1980年後半頃に、東南アジア・中東から来日した外国人が日本で生活している人と知り合いました。土木・建築現場での作業員と多く出会い共に同じ作業をし仲間と思っていたのですが、突然現場に現れなくなっていた。バプル後期で90年代にバブルが崩壊し外国人が帰国・収容された。その事を後で知り不法滞在者、オーパステイ状態で働いていた事は入管も分かっていましたが、外国人を労働者でなく日本は彼等を使い捨てにして安く労働者不足を補うために利用した。急激なバブル崩壊により外国人が先に解雇され邪魔者とし収容・強制送還して出国を促している、日本は外国人に対して優位な立場を利用し経済の調整弁としての存在であり人権を認めない姿勢が統いています。それがこの映画ドキュメンタリーとしてリアルに表現されています。81年難民条約批准も難民としてよりも労働者不足対策の一環として利用されている事が根底にある悲劇が繰返される現実がリアルな表現で収容者面会での体験が鮮やかに蘇る。
松澤秀延(在日クルド人と共に)
このドキュメンタリー映画は面会・差し入れなどのボランティア活動をしているわたしたちにとってもショッキングで、被収容者たちの置かれている状況がいかに厳しいものであるかがなおさら感じられました。かれらの人権や自由の不在を訴えるために、一生懸命に取材した製作者に心から敬意を表したいと思います。そして、わたしたちには理不尽な試練に苦しんでいるかれらのために手を差し伸べることが求められていると思います。
加藤健司(牛久の友の会)
入管施設に収容された非正規滞在外国人が、顔も人格も個性もある個人として、収容所の中から抗議する姿を、この作品は描いている。理不尽な扱いに抗う者を再収容する、入管の「報復」を阻止するには、この作品を観た人たちが、彼らの声に応答し、日本政府に対して声をあげる必要がある。「これ以上、国家は人を殺すな」と。
稲葉奈々子(上智大学教員)
牛久市にある東日本入国管理センター
収容された難民申請者が隠しカメラに向けてその実態を語る。
この国の“偽りの共生”が暴かれる
在留資格のない人、更新が認められず国外退去を命じられた外国人を“不法滞在者”として強制的に収容している施設が全国に17カ所ある。
その一つが茨城県牛久市にある“東日本入国管理センター”、いわゆる『牛久』だ。
この施設内には、紛争などにより出身国に帰れず、難民申請をしている人も多くいる。しかし、彼らの声を施設の外に届ける機会はほとんどない。
昨年3月の名古屋入国管理局におけるスリランカ出身女性・ウィシュマさんの死亡事件、“入管法”改正案の国会成立断念など、日本の入国管理行政を巡る闇は深まるばかりだ。
知られざる不都合な真実
入管収容所における 人権侵害の実態
本作は、厳しい規制を切り抜け、当事者達の了解を得て撮影された。
トーマス・アッシュ監督は“隠し撮り”という手法で、面会室で訴える彼らの証言を記録し続けた。命を守るために祖国を後にした者、家族への思いを馳せる者…。「帰れない」現実を抱えた一人一人の実像。
「まるで刑務所のよう」「これが『おもてなし』かよ」、口々に驚きの実情を面会室のアクリル板越しに訴える9人の肉声。長期の強制収容や非人間的な扱いで、精神や肉体を蝕まれ、日本という国への信頼や希望を失ってゆく多くの人々。論議を呼ぶ“隠し撮り”で撮影された本映画だが、ここに記録された証言と現実は、果たして無視できるものだろうか。
世界中から注目された華やかな東京オリンピック開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”。
「撮影の制約自体を映画的な形式に用い、観客をその現実に参加せざるをえなくすることで、ドキュメンタリーの力を示した」として、2021年9月の韓国DMZ映画祭でアジア部門最優秀賞を受賞した。
https://www.moj.go.jp/isa/about/region/higashi/index.html
出入国在留管理庁
外国人在留支援センター(FRESC):https://www.moj.go.jp/isa/support/fresc/fresc01.html
外国人生活支援ポータルサイト:https://www.moj.go.jp/isa/support/portal/index.html
NGO「牛久入管収容所問題を考える会」(田中喜美子代表):http://ushikunokai.org
https://mainichi.jp/articles/20220211/k00/00m/040/249000c
「うるさい、静かにしろ!」 入管施設「制圧」の実態 映像入手
https://mainichi.jp/articles/20220211/k00/00m/040/260000c
「痛くてもやむを得ない」 収容者「制圧」の入管職員の証言
https://news.yahoo.co.jp/byline/shivarei/20191224-00156130
【衝撃映像】入管施設での集団暴行ー「痛い!」「殺さないで!」難民男性が絶叫の地獄絵図
入管収容者制圧の映像公開 「痛い」叫ぶクルド人
東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で1月、職員に取り押さえられた際に暴行を受けたとしてトルコ出身のクルド人デニズさん(40)が国に損害賠償を求めた訴訟で、国側は19日、取り押さえる様子を録画した映像を証拠として東京地裁に提出した。デニズさん側は同日の口頭弁論終了後、映像を公開した。