変わりゆく故郷、忘れ去った母国語、ここではないどこかへ—
悩みながら今を生きる全ての人へ贈る物語。
映画『MONSOON/モンスーン』本予告。
2022年1月14日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。
ヘンリー・ゴールディング主演!映画『MONSOON/モンスーン』予告編
変わりゆく故郷、忘れ去った母国語、ここではないどこかへ—
悩みながら今を生きる全ての人へ贈る物語。
映画『MONSOON/モンスーン』本予告。
2022年1月14日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。
難民としてイギリスに渡った男性が、久しぶりに故郷のベトナムに戻る旅路を描く人間ドラマ。様変わりしたかつてのサイゴンで、主人公が過去の面影を探し求める。
映画『MONSOON/モンスーン』キャストインタビュー映像
この動画の音楽
曲
An Epic Light
アーティスト
X-Ray Dog
アルバム
XRCD078 St. Bernard
YouTube に使用を許可しているライセンス所持者
Adrev for Rights Holder(BMG Production Music|X-Ray Dog (BMG Production Music) の代理); ARESA, BMG Rights Management (US), LLC, MINT_BMG、その他 7 件の楽曲著作権管理団体
https://eiga.com/movie/95923/
「G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ」「クレイジー・リッチ!」のヘンリー・ゴールディング主演作で、難民として家族でイギリスに亡命した青年が、30年ぶりに訪れた故郷のサイゴン(現ホーチミン)で自身のアイデンティティを探す姿を、「追憶と、踊りながら」のホン・カウ監督が描いた。6歳の時に家族とともにベトナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡ったボート難⺠のキットは、両親の遺灰埋葬のため、30年ぶりに祖国のサイゴンを訪れる。そこは経済成長を遂げ、かつての姿は見る影もない場所だった。ベトナム語すらままならないキットは、英語の話せる従兄弟のリーの助けを借りながら、自身の大事な場所を探し始める。そんな旅の中で、キットは自分たちの家族の亡命にまつわる、ある真実を聞くこととなる。
2019年製作/85分/G/イギリス・香港合作
原題:Monsoon
配給:イオンエンターテイメント
公式サイト:https://monsoon-movie.com/#modal
INTRODUCTION
30年ぶりに生まれ故郷であるベトナムを訪れた主人公が、旅路の過程で自身の人生を見つめ直す――。内省的なロードムービーである本作が静謐に描くのは、そんなアイデンティティの物語に他ならない。
監督を務めたのは、『追憶と、踊りながら』(14)のホン・カウ。主人公キットの設定はカウ自身の経験に由来する。カンボジア系中国人の両親のもとに生まれ、クメール・ルージュ政権下のカンボジアから逃れて、ベトナムに渡った。その後、8歳まで同国で過ごし、ベトナム再統一後に“ボート難民”として渡英したという。「文化的アイデンティティの問題は、私が創作する上での共通したテーマです。難民として国を離れると、決して帰属意識を得られない場所で、絶え間ない苦難を味わうことになります。問題は、そのテーマをどういった形式や構造で表現するか選択することでした」とカウは語る。
そのキットを演じたのは、『クレイジー・リッチ!』(18)に起用されて以来、ハリウッドでの活躍が目覚ましいヘンリー・ゴールディング。イギリス人の父とマレーシア人の母を持つ彼にとって、キットの持つ複雑なアイデンティティは、強い共感を抱けるものだったのだろう。役柄と自身の実体験に共通点を見出している俳優は、ゴールディングだけではない。キットと淡い恋に落ちるアメリカ人ルイスを演じたパーカー・ソーヤーズの父は、ベトナム戦争で従軍しており、帰還後はPTSDに苦しんでいたという。本作の登場人物たちは自分たちの経験について言葉少なにしか語らないものの、それでもなお説得力のある物語として伝わってくるのは、監督や俳優たちが抱えるこのような事情に起因するのかもしれない。
自分とは何者か?――本作はこうした普遍的な問いを静かに投げかけながら、わかりやすい答えを用意しているわけではない。しかし、であるからこそ、観る者の心を深く刺さり、さまざまな思考へといざなう作品になっている。
STORY
舞台は現代のベトナム。キット(ヘンリー・ゴールディング)は、両親の遺灰を埋葬すべく、30年ぶりに祖国であるサイゴン(現ホーチミン)に足を踏み入れる。
キットは6歳のとき、家族とともにベトナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡った、“ボート難民”だ。以来、これが初めての帰郷だった。もはやベトナム語すらままならない彼は、英語が話せる従兄弟のリー(デヴィッド・トラン)の助けを借りながら、どこか大事な場所を探し始めるが、思うようには進まない。サイゴンは今やすっかり経済成長を遂げ、かつての姿は見る影もなかったからだ。そんな中、ネットで知り合ったアフリカ系アメリカ人のルイス(パーカー・ソーヤーズ)と一夜をともにするキット。ルイスの父親はベトナム戦争に従軍したという過去を持ち、そのことを隠してこの国で暮らしていた。
その後、両親の故郷ハノイへ向かったキットは、サイゴンで知り合ったアートツアーを主催する学生リン(モリー・ハリス)を訪ね、彼女の実家が営む伝統的な蓮茶の工房見学をする。それはキットの知る“古き良きベトナム”の姿にようやく触れられた時間でもあったが、リンにとっては時代遅れなものらしい。
埋葬場所探しに関しては、ハノイでも芳しい成果がなく、サイゴンに戻ったキット。そこで彼は、リーから自分たちの家族の亡命にまつわる“ある真実”を聞かされることになる――。
CASY & STAFF
ヘンリー・ゴールディング
1987年2月5日、マレーシア生まれ。
アクション大作シリーズ『GIジョー: 漆黒のスネークアイズ』(21)の主演など、アジア人俳優としてハリウッドで大活躍中。
父はイギリス人で母はマレーシア人。7歳からイギリスで育ち、2008年、21歳の時に自身のルーツを探すためマレーシアに帰国。TVタレントや司会、モデルとしてマレーシアやシンガポールで活動。2018年『クレイジー・リッチ!』の主人公の恋人役に抜擢されスクリーンデビュー。『シンプル・フェイバー』(18)の主要キャストとして、ブレイク・ライブリーとアナ・ケンドリックと共演。ワム!の代表曲「ラスト・クリスマス」をモチーフにした『ラスト・クリスマス』(19)、ガイ・リッチー監督『ジェントルメン』(19)に出演。ダコタ・ジョンソン共演の『Persuasion(原題)』の公開がひかえている。
ホン・カウ (監督・脚本)Hong Khaou
1975年10月22日、カンボジア・プノンペン生まれ。
2014年、サンダンス映画祭で上映され、撮影賞を受賞したベン・ウィショー主演の『追憶と、踊りながら』で長編映画デビュー。ベトナムで育ち、8歳の時にイギリス・ロンドンへ移住。1997年にUCA芸術大学を卒業。BBCとロイヤル・コート劇場の「50人の新進作家」に選出され、多くの企画の脚本に関わる。映画制作を学びながら、独立系映画配給会社のホームエンターテインメント部門で7年間勤務。2006年のベルリン国際映画祭で上映された『Summer』、2011年のサンダンス国際映画祭で上映された『Spring』の2本の短編作品で注目され、2013年にスクリーン・デイリー紙が選ぶ「明日のスター」に選ばれる。2014年には、英国インディペンデント映画賞の最優秀新人監督賞にノミネート。また、BAFTAロサンゼルスの注目すべき英国人の1人に選出された。
https://ginzamag.com/interview/hongkhaou/
kino cinéma 横浜みなとみらい:12:30-14:00 (85分)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15172223.html