東京都美術館「イサム・ノグチ 発見の道」
2021年4月24日(土)~8月29日(日)
https://www.museum.or.jp/report/102442
彫刻家、イサム・ノグチの国内外の大型作品をはじめとする90件が集結
会場入口の「あかり」を用いた光り輝くインスタレーションは撮影も可能
NYと香川県のイサム・ノグチ庭園美術館を体感できる“ノグチ”空間
取材 2021.4.16
https://www.museum.or.jp/report/102442
美術館・博物館の情報サイト、インターネットミュージアムによる取材記事内に掲載している動画です。
イサム・ノグチ 発見の道 – 東京都美術館
Isamu Noguchi: Wat of Discovery – Tokyo Metropolitan Art Museum
https://www.artarchi-japan.art
【イサム・ノグチ展】サカナクション・山口一郎、イサム・ノグチを語る【Vol.1/全6回】イサム・ノグチがアートへの初期衝動をもたらした。
https://isamunoguchi.exhibit.jp/special.html
公式サイト:https://www.tobikan.jp/exhibition/2021_isamunoguchi.html
特設WEBサイト:https://isamunoguchi.exhibit.jp
日本人を父に、米国人を母に生まれたイサム・ノグチ(1904-1988)は、東西の間でアイデンティティの葛藤に苦しみながら、独自の彫刻哲学を打ち立てた20世紀を代表するアーティストです。20代で彫刻家コンスタンティン・ブランクーシと出会い、そのヴィジョンに決定的な影響を受けたノグチは、自然と通底する抽象のフォルムが生み出す世界を、生涯を掛けて追い求めました。ノグチは戦争によって、両親の祖国が互いに敵国になるという痛恨事を経験しており、平和への強い願いを込めた作品も残しています。本展では、類例なきつくり手による「発見の道」を辿りながら、ノグチの日本文化への深い洞察や、その今日的な意味を明らかにし、彼の彫刻芸術の核心に触れる機会にしたいと考えています。
○みどころ
1. 彫刻家ノグチの精髄に迫る
国内外の多数の大型彫刻をはじめ、およそ90件の作品が集結。さまざまな発見の道を歩みながら、「彫刻とは何か」を追求したノグチ芸術の精髄に迫ります。
2. かつてない“ノグチ空間”の体感型展示
光の彫刻「あかり」150灯のインスタレーションなど、3つの特色ある展示構成を試みます。「第1章 彫刻の宇宙」、「第2章 かろみの世界」、「第3章 石の庭」とまったく異なる
空間の醍醐味をご堪能ください。
3. ノグチ芸術の到達点・牟礼の石彫群が初めて東京へ
香川県高松市牟礼町で制作された晩年の石彫群はノグチ芸術の到達点です。それらが牟礼のイサム・ノグチ庭園美術館の開館以降、同所以外でまとめて展示されるのは今回が初と
なります。
20世紀を代表する芸術家イサム・ノグチ(1904-1988)は、彫刻のみならず、舞台美術やプロダクトデザインなど様々な分野で大きな足跡を残しました。しかし、彼はその生涯を通じて一貫して彫刻家であり続けました。晩年に取り組んだ石彫は、ノグチ芸術の集大成というべき世界です。日本人の父とアメリカ人の母との間に生まれ、アイデンティティの葛藤に苦しみながら、独自の彫刻哲学を打ち立てたノグチ。その半世紀を超える道のりにおいて、重要な示唆を与え続けたのが、日本の伝統や文化の諸相でした。例えば、京都の枯山水の庭園や茶の湯の作法にふれたノグチは、そこから「彫刻の在り方」を看取することができたのです。本展では、晩年の独自の石彫に至るノグチの「発見の道」を様々な作品で辿りつつ、ノグチ芸術のエッセンスに迫ろうとするものです。そのため、彫刻と空間は一体であると考えていたノグチの作品に相応しい、特色ある3つの展示空間の構成を試みます。「価値あるものはすべて、最後には贈り物として残るというのはまったく本当です。芸術にとって他にどんな価値があるのでしょうか」と語っていたノグチ。本展覧会において、われわれが今、希求してやまない何かをその作品は示してくれるに違いありません。
国内外の多数の大型作品をはじめ、「あかり」を含めておよそ90件の作品が集結。
一つの素材や様式にとどまることなく、貪欲な造形的実験につながる「発見」を繰り返しながら「彫刻とは何か」を追求したノグチの前人未到といえる創造の軌跡を辿ります。
提灯にヒントを得て、30年以上に渡って取組み続けられた光の彫刻「あかり」を150灯も用いたインスタレーションや、折り紙などからインスピレーションを得た金属彫刻のシリーズと遊具彫刻を合わせて展示するなど、3つのフロアそれぞれに特色のある体感型展示を試みます。いずれも回遊型の鑑賞プランとし、かつてない“ノグチ空間”が誕生します。
ニューヨークと香川県高松市牟礼むれ
町にアトリエを構え、往還しながら制作に取り組んでいたノグチ。牟礼の野外アトリエで石匠の和泉正敏いずみまさとし
とともに作り上げた晩年の彫刻は、ノグチ芸術の到達点とされています。牟礼に残された作品が、同所以外でまとめて展示されるのは1999年のイサム・ノグチ庭園美術館開館以降、初めてとなります。