『GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生』予告編
『世界の果ての通学路』パスカル・プリッソン監督最新作。
94歳の通称”ゴゴ”(おばあちゃん)。
子供3人、孫22人、ひ孫52人、助産師歴75年の彼女がチャレンジするのは、小学校の卒業試験!
プリシラ・ステナイは、3人の子供、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から“ゴゴ”と呼ばれる人気者だ。ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。年下のクラスメートたちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。同年代の友人とお茶を飲んで一息ついたり、皆におとぎ話を聞かせてやることも。すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労…。それでも、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメートたちに応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!
【12月25日(金) シネスイッチ銀座ほか全国順次公開】
公式サイト:https://www.gogo-movie.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/GOGOMovieJP
『GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生』本編映像|リアル「イッテQ」!? ケニアの小学校の修学旅行
【BBC】 90歳の小学生 ケニアのひいおばあさんが教えること
ケニアの小学校で、90歳のおばあさんが、孫やひ孫たちと机を並べて勉強に励んでいます。
「世界最高齢の小学生」かもしれないプリシラ・シテナイさんを、ほかの子供たちは親しみを込めて「ゴゴ=おばあちゃん」と呼びます。自分が学校に通う姿を通じて、ほかの子供たちに大切なことを伝えたいと言う「ゴゴ」を、エド・トマス記者が取材しました。
BBC Newsサイトの記事(英語)はこちらです。http://www.bbc.com/news/world-africa-…
命がけで学校に通うケニアの子どもたちの姿を描いた「世界の果ての通学路」のパスカル・プリッソン監督が、同じケニアで今度は小学校に通う94歳のゴゴ(おばあちゃん)を追ったドキュメンタリー。3人の子ども、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきたプリシラ・ステナイ。幼少期に勉強を許されずに、教育の大切さを痛感していた彼女は、学齢期を迎えたひ孫たちが学校に通っていないことに気づき、周囲を説得して6人のひ孫たちとともに小学校に入学する。他の小学生たちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。耳はすっかり遠くなり、目の具合も悪い中での勉強一筋縄で行くものではなかった。しかし、苦労しながら勉強に励んだ彼女は、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメイトたちに応援されながら、念願の卒業試験に挑む。
2019年製作/84分/G/フランス
原題:Gogo
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://www.gogo-movie.jp
イントロダクション
ケニア在住の94歳、通称“ゴゴ(おばあちゃん)”。
彼女がチャレンジするのは小学校の卒業試験。
プリシラ・ステナイは、3人の子供、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から“ゴゴ”(カレンジン語で“おばあちゃん”)と呼ばれる人気者だ。ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。年下のクラスメートたちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。同年代の友人とお茶を飲んで一息ついたり、皆におとぎ話を聞かせてやることも。近頃は新しい寄宿舎の建設にも力を注いでいる。すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労…。それでも、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメートたちに応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!
なぜ彼女は小学校に通うのか?
世界最高齢小学生の奮闘記から見えてくるケニアの学校教育の現在──
危険な道のりを何時間もかけ通学する子供たちをとらえた『世界の果ての通学路』(12)で、世界中を感動で包んだパスカル・プリッソン監督。本作で追うのは、“ゴゴ”の愛称で親しまれる94歳の小学生。出演者と時間をかけて信頼関係を築きあげ、そのリアルな姿をカメラに収めていく撮影スタイルは本作でも健在。数学や英語の授業、修学旅行、誕生日会、新寄宿舎の竣工式…ケニアの美しい自然を背景に、数々の歌と仲間たちの笑顔に彩られたゴゴの学校生活がありのまま切り取られる。そこから浮かび上がってくるのは、貧困や慣習などの理由から未だアフリカに残る教育問題。ゴゴは映画というものを知らなかったが、プリッソンの熱心な説得を受け「世界中に教育の大切さを伝えられるなら」と撮影を許可した。94歳にしてなお信念のもとチャレンジを続けるゴゴの姿は、閉塞感ただよう現在を生きる我々に勇気と希望を与えてくれる。
監督
パスカル・プリッソン
PASCAL PLISSON
自然を題材に、ナショナル・ジオグラフィックやBBCのTVドキュメンタリーを制作。12年間ケニアのマサイ村に通いつめ、世界で初めて部族の映画撮影に成功した『マサイ』(03)で劇場デビュー。2作目となる『世界の果ての通学路』(12)では、教育を受けるための道程で様々な障害に立ち向かう4つの国の子供たちの勇気と苦難を語り、フランスで150万人以上の観客を動員する大ヒットを記録。2013年セザール賞最優秀ドキュメンタリー賞を受賞し、世界中の35カ国に配給された。その他監督作に『LE GRAND JOUR』(15)など。 世界中の教育支援団体と強い絆を築いており、ハンディキャップ・インターナショナルの大使も務め、世界中で開催される多くの会議や討論会に参加している。
https://eiga.com/news/20201224/13/
94歳のおばあちゃんが小学校卒業に挑む理由 「GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生」監督に聞く
パスカル・プリッソン監督(右)とGOGO(ゴゴ)と呼ばれるプリシラさん
ケニアで小学校に通う94歳のおばあちゃんを追ったドキュメンタリー「GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生」が12月25日公開される。命がけで学校に通う子どもたちの姿を描いた「世界の果ての通学路」のパスカル・プリッソン監督が、再びケニアで“教育”をテーマに本作を撮り上げた理由、94歳のプリシラさんとの出会いを語った。
――現地でGOGO(ゴゴ)と呼ばれるおばあちゃんのプリシラさんを被写体とした理由、彼女との出会いについて教えてください。
私がプリシラさんを選んだのではなく、プリシラさんが私を選んだんですよ。私がフランスで映画の準備をしていた時に、ナイロビに住んでいる友人から「ンダラット」(フランス語式発音)という僻地に94歳で世界最高齢の小学生がいるという新聞記事を見つけたと連絡がありました。その話に惹かれて、すぐに飛行機でナイロビに向かい、ンダラットまで7時間車を飛ばして彼女の家に着くと―事前に知らせてあったのですが―とても素敵な女性が私を出迎えてくれました。それですぐフランスのプロデューサーに電話して、「素晴らしい人物に出会ったよ。ストーリーも素晴らしい。彼女は小学校の最終学年だから今年逃したら次はないかもしれない」と伝えました。
があり、この映画を見た観客はプリシラさんの挑戦に励まされます。彼女の長い人生で、94歳というタイミングで学校に行くことを決意した大きな理由は何だったのでしょうか。
一番大きな理由は、自分が前例となること、教育は生きていく上で必要不可欠ということを子供達に示すこと、90歳を超えても学ぶことに年齢は関係ないと示すことでした。高齢でも小学校に通えるんだと。それと、自分自身の孫や曾孫達、特に就学していない孫娘や曾孫娘にお手本を示し、学校に行きたいと思わせることでした。
――若い頃に教育の機会に恵まれなかった方々に門戸を開くことは素晴らしいことです。ケニアの学校制度について簡単に教えてください。
残念ながら、ゴゴの世代の人達の大半はもうこの世にはいません(苦笑)。イギリス植民地時代を生き、独立戦争で生き残った人達、90代の人はごく少数です。ゴゴ以前には、70歳で小学校に通い始めた男性がいて、当時は彼が最高齢の小学生でした。既に数年前に他界していますが。ケニアで小学校が義務教育になったのは2004年です。その前は義務教育ですらなかったんです。ゴゴのように90歳以上の人は稀ですし、増して小学校に通い始めるなどは、大変稀なケースでしょう。
――辺境の地での撮影は、困難と挑戦の連続かと思います。フランス人のあなたが、ケニアに惹かれるのはなぜですか?
始めてケニアに行った時は偶然からでした。ロシアで動物を撮影していた時に電話を受けて、ケニアで猿を撮影する予定だった監督の都合が悪くなったので代わりに来ないかと誘われ、その場で承諾してすぐケニアに飛びました。その時はまだケニアのことは全く知らなかったのですが、行ってみていっぺんで気に入りました。そこには人々、自然、動物など、私が好きなものが全て揃っていました。ケニアの人々の親切心や美しい景色にも惹かれました。自分の人生で一番好きなものが、そこには全て揃っていたんです。それで、そのまま留まることにしました。
――監督ご自身は15歳で学校を辞め、独学で映画監督としてユニークなキャリアを積んでこられています。あなたが敢えて高等教育を受けなかった理由、理想の学校教育のあり方についてお聞かせください。
私は幸いなことにパリのブルジョワ家庭の出身で、学校がすぐ近くにあり、衣食住に何の不自由もなく、両親は私のために何でもしてくれ、全てに恵まれていました。でも、理由はわかりませんが、学校も先生も好きになれなかったんです。自由が欲しかったんですね。自然が好きで旅行したかった。それで、早い時期に学校を辞めてしまったんです。ある意味間違いだったと思いますが、人生は人それぞれ、それが私の人生だったんです。人には高等教育を受けるべきだと勧めますけどね。今は厳しい競争社会で、生き抜くには競争力が必要ですから。子供達には学校に行かせるでしょう。
「GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生」は12月25日から東京・シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。
キャスト
ゴゴ GOGO
プリシラ・ステナイ Priscilla Sitienei
植民地時代の1923年に生まれた。他の少女たちと同様に学校に行くことを禁止され、若くして結婚。祖母の仕事を引き継いだ助産師は彼女の天職で、この地域の多くの住民の出産に関わる。1955年に亡くなった夫との間に3人の子供を授かり、さらに22人の孫と52人のひ孫に恵まれた。 2014年、学齢期のひ孫娘たちが不就学だと知ったことをきっかけに自身も聖書や憲法を読むため小学校に入学することを決意。当初は高齢すぎるため入学を拒まれるも、「自分が見本となることで、娘を学校に行かせない他の親たちを説得できるだろう」と、粘り強く校長に交渉し許可を得る。90歳にして6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。得意な科目は数学。彼女の寄宿舎のドアには「学ぶことに年齢は関係ない」という看板が掲げられている。
チェプコエチ
同じクラスで勉強するひ孫。
ゴゴの復習を手伝っている。
ディナ
学校の敷地内に住むゴゴの大親友。
自分も学校で勉強したいと夢を見ている。
リーダーズ・ビジョン小学校 校長
ゴゴの信念に感動し入学を許可。
彼女を誇りに思い、気にかけている。
シネスイッチ銀座:14:10-15:50 (84分)
https://www.nikkei.com/article/DGXM