カンヌ国際映画祭審査員賞受賞ほか世界の映画祭を席巻!
謎の飛行物体、積み上がる死体、村の長老の死をきっかけに起こる不可解な出来事の数々・・・
『バクラウ 地図から消された村』
11月28日(土)シアター・イメージフォーラムにて公開
2020.11.28(土)公開『バクラウ 地図から消された村』特別映像
http://klockworx-v.com/bacurau/
【あらすじ】 村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
監督・脚本:クレベール・メンドンサ・フィリオ『アクエリアス』、ジュリアーノ・ドルネレス
出演:ソニア・ブラガ『蜘蛛女のキス』『アクエリアス』、ウド・キア『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ニンフォマニアック』、バルバラ・コーレン『アクエリアス』、トマス・アキーノ「マウス・トゥ・マウス -危険なゲーム-」
2019/ブラジル・フランス/5.1ch/131分/字幕翻訳:上田香子/原題:BACURAU/R15+/配給:クロックワークス
© 2019 CINEMASCÓPIO – SBS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINÉMA
「アクエリアス」で注目を集めたブラジルの新鋭クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が手がけ、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した作品。村の長老・老婆カルメリータが亡くなったことをきっかけに、テレサは故郷の村バクラウに戻ってきた。しかし、テレサが戻ったその日から、村で不可解な出来事が次々と発生。インターネットの地図上から村が突然姿を消し、村の上空には正体不明の飛行物体が現れる。さらに、村の生命線ともいえる給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは血まみれの死体が発見される。めったに訪れることのない他所者が村を訪れたことをきっかけに、暴力と惨劇が幕を開ける。「アクエリアス」から引き続きフィルオ作品への出演となる「蜘蛛女のキス」のソニア・ブラガ、ブラジルを代表する若手女優バルバラ・コーレンのほか、「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の怪優ウド・キアらが顔をそろえる。
2019年製作/131分/R15+/ブラジル・フランス合作
原題:Bacurau
配給:クロックワークス
謎の飛行物体、積み上がる死体… 片田舎で血で血を洗う暴力と惨劇の幕開け「バクラウ」11月28日公開
2020年10月29日 18:00
血と暴力に彩られたショッキングな現代の寓話
(C)2019 CINEMASCOPIO – SBS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINEMA
ブラジル片田舎の村で起こる不可解な出来事と貧困が引き起こした暴力、そして政治によって主導される人々の分断を描き、第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した怪作「バクラウ 地図から消された村」の公開日が11月28日に決定。日本版アートワークと予告映像がお披露目された。
前作「アクエリアス」がカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された、ブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が現代に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界を描く。再び挑んだカンヌ国際映画祭では、パルムドールこそポン・ジュノ監督「パラサイト 半地下の家族」に譲ったものの、審査員賞を受賞しブラジルに初めての栄冠をもたらした。また、ジャンル映画の祭典シッチェス・カタロニア国際映画祭でも監督賞を含む3冠を達成、フランスの映画誌「カイエ・デュ・シネマ」2019年ベスト10で外国映画としては「パラサイト」に次ぐ第4位に選ばれた。
アカデミー賞受賞作「蜘蛛女のキス」のソニア・ブラガ、アンディ・ウォーホールに見出されて以降「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」などラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られるウド・キアら国際色豊かな個性派が顔をそろえる。
予告編では、本編でも流れるジョン・カーペンター監督のトラック「NIGHT」も使用され、不可解な出来事と血と暴力に彩られたショッキングな現代の寓話を描いた本編を期待させる仕上がりだ。
村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
11月28日からシアター・イメージフォーラムで公開。
https://klockworx.com/bluraydvd/p-409214/
公式サイト:http://klockworx-v.com/bacurau/
ブラジル片田舎の村バクラウで起こる不可解な出来事と暴力の災禍ーー貧困、格差、そして政治によって主導される同胞たちの分断。前作『アクエリアス』で世界最高峰のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、その年の映画界を席巻したブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が本作で描くのは、現代に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界。再び挑んだカンヌ国際映画祭では、パルムドールこそポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』に譲ったものの、審査員賞を受賞しブラジルに初めての栄冠をもたらした。更にはジャンル映画の祭典シッチェス・カタロニア国際映画祭でも監督賞を含む3冠を達成したほか世界各国の映画祭・映画賞で喝采を浴び、フランスの有名映画誌「カイエ・デュ・シネマ」2019年ベスト10で外国映画としては『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ第4位に選ばれるなど文字通り同年を代表する一本となった。また、映画史に燦然と輝くアカデミー賞受賞作『蜘蛛女のキス』でその名を国際的に知らしめた名優ソニア・ブラガ、アンディ・ウォーホールに見出されて以降『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』などラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られる怪優ウド・キアら国際色豊かな出演陣がエクストリームな物語に確かな説得力を持って彩っている。
STORY
村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
クレベール・メンドンサ・フィリオKleberMendonçaFilho
映画監督
https://en.wikipedia.org/wiki/Kleber_Mendonça_Filho
http://2016.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=123
1968年ブラジルのレシフェ生まれ。レシフェにあるペルナンブコ連邦大学でジャーナリズムの学位を取得し、映画評論家として活動を始める。これまでの監督作は短編“Vinil Verde”(04)“Eletrodoméstica”(05)“Recife Frio”(09)、長編ドキュメンタリー“Critico”、長編フィクション“Neighboring Sounds” (13)がある。
シアター・イメージフォーラム:13:10ー15:30 (131分)
http://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/3904/
上映日程: 11月28日~終了未定
血と暴力で彩られた現代の寓話。カンヌ国際映画祭コンペティション部門審査員特別賞受賞をはじめ、世界各国の映画祭・映画賞で57部門ノミネートうち25部門受賞の圧倒的評価!
ブラジルの片田舎で起こる不可解な出来事と暴力の災禍。貧困、格差、そして政治によって主導される同胞たちの分断。前作『アクエリアス』で世界最高峰のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、その年の映画界を席巻したブラジルの俊英クレベール・メンドンサ・フィリオ監督が本作で描くのは、この現代に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界。再び挑んだカンヌ国際映画祭では、パルムドールこそポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』に譲ったものの、審査員特別賞を受賞し、ブラジルに初めての栄冠をもたらした。更にはジャンル映画の祭典シッチェス・カタロニア国際映画祭でも監督賞ほか3冠を達成するなど世界各国の映画祭・映画賞で喝采を浴び、フランスの有名映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」2019年のベスト10で外国映画としては『パラサイト 半地下の家族』に次ぐ4位に選出され、文字通り同年を代表する一本となった。出演は、アカデミー賞受賞作『蜘蛛女のキス』でその名を国際的に知らしめた名優ソニア・ブラガ、アンディ・ウォーホルに見出されて以降『ダンサー・イン・ザ・ダーク』などラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られる怪優ウド・キアなど、国際色豊かな俳優陣がエクストリームな物語に確かな説得力をもって彩っている。
監督・脚本:クレベール・メンドンサ・フィリオ、ジュリアーノ・ドルネレス
出演:ソニア・ブラガ、ウド・キア、バルバラ・コーレン、トマス・アキーノ
2019年/ブラジル・フランス/131分/R-15+/原題:BACURAU/配給:クロックワークス
カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞
「パラサイト 半地下の家族」がパルムドールに輝いた2019年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞。2015年の前作「アクエリアス」(日本未公開/Netflixで配信中)で、すでに世界的な注目を集めていたクレベール・メンドンサ・フィリオ監督の長編第3作である。よくぞ配給に踏みきってくれたと、まずは関係者の英断を称えたい。
ブラジル北東部の港町に建つ古めかしいアパートを舞台にした「アクエリアス」を観れば、フィリオ監督がただならぬ才能の持ち主であることはひと目でわかるが、その凄さを簡潔に伝えるのは容易でない。全編にわたって謎めき続ける「アクエリアス」の映像世界は、主人公である音楽評論家の老女の現在と過去が重層的に絡み合いながら、彼女の静かな日常を浸蝕する得体の知れない脅威を描いていた。ブラジルの社会問題を取り込んだ人間ドラマであるにもかかわらず、奇妙なカメラワークや繊細な音響と相まって、映画体験としては濃密にして先鋭的なスリラーやホラーに触れた感覚が生々しく残る。鑑賞後しばらく経って知ったことだが、フィリオ監督は筋金入りのホラー好きだという。
「バクラウ 地図から消された村」もまた西部劇や辺境ホラーなど複数のジャンルの要素をはらむが、あらゆる先入観を排除して鑑賞すべき破格のサプライズに満ちあふれている。世界から見捨てられたかのように、ブラジルの広大な荒れ地にぽつんと位置するバクラウの村。その長老たる老女が息を引き取ったことをきっかけに、インターネット上の地図から村が消失し、給水車が銃撃を受けるなど、異様な出来事が続発していくという物語だ。序盤の展開はかなり意味不明で、「アクエリアス」同様、バクラウを脅かす何かは不気味で不可視な存在として表現されている。
ところが中盤、フィリオ監督は映画の視点をがらっと変える大胆な構成で、貧しい村人たち=虐げられた社会的弱者というこちらの予想を根こそぎひっくり返し、村に忍び寄る外敵との闘争を、予測不能のタイミングで炸裂するバイオレンス満載で映像化。さらにはブラジルという国を蝕む腐敗した政治家や先進国の傲慢さを痛烈に風刺しながら、インディオの亡霊をスクリーンに呼び覚まし、いくつもの棺桶や血みどろの生首をごろんと並べ立ててみせるのだ! トリッキーな視点の切り替えによってドローンを未確認飛行物体、すなわちUFOのように見せる奇抜なセンスにも舌を巻かずにいられない。
とてつもなく規格外で、もはや特定のジャンルの枠には収めようがない。そんな刺激的な快作/怪作を探し求めてやまない映画ファンは見逃し厳禁の一作だ。
(高橋諭治)
(映画.com速報
「パラサイト」とカンヌで競った“暴力×寓話的世界” 怪作「バクラウ」11月28日公開
2020年10月9日 17:00
第72回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した怪作が日本上陸!
(C)2019 CINEMASCOPIO – SBS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINEMA
第72回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した怪作「BACURAU(原題)」が、「バクラウ 地図から消された村」の邦題で、11月28日から公開されることが決定した。
メガホンをとったのは、「アクエリアス」で注目を集めたブラジルの新鋭クレベール・メンドンサ・フィリオ監督。本作で描くのは、現代社会に警鐘を鳴らす暴力に彩られた寓話的世界だ。カンヌ国際映画祭では「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)にパルムドールを譲ったものの、「レ・ミゼラブル」(ラジ・リ監督)とともに審査員賞を獲得。ブラジルに初の栄冠をもたらした。
さらに、ジャンル映画の祭典シッチェス・カタロニア国際映画祭では監督賞含めた3冠を達成。世界各国の映画祭・映画賞で57部門にノミネートし、そのうち25部門で受賞(10月6日時点 ※IMDb調べ)。フランスの映画誌「カイエ・デュ・シネマ」の“2019年ベスト10”では、外国映画として「パラサイト 半地下の家族」に次ぐ第4位に選ばれている。
ブラジル片田舎の村で起こる不可解な出来事と暴力の災禍
テレサは、村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに、故郷の村「バクラウ」に戻った。しかし、その日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が出現。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見された。滅多に現れないはずの他所者の来訪――それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
「アクエリアス」に続き、フィリオ監督とタッグを組むのは、オスカー受賞作「蜘蛛女のキス」でその名を国際的に知らしめた名優ソニア・ブラガと、ブラジルを代表する若手女優バルバラ・コーレン。アンディ・ウォーホールに見出され、「奇跡の海」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」といったラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られるウド・キアのほか、国際色豊かなキャストが出演。。さらに「ゼイリブ」「ニューヨーク1997」のジョン・カーペンター監督の楽曲を使用するなど、ジャンル映画の巨匠へオマージュが捧げられている。
「バクラウ 地図から消された村」は、11月28日から東京のシアター・イメージフォーラムで公開。R15+指定。
(映画.com速報)
https://www.fashion-press.net/news/65579
映画『バクラウ 地図から消された村』地図上から消えた村で起こる不可解な物語
映画『バクラウ 地図から消された村』が、2020年11月28日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開。
カンヌ国際映画祭審査員受賞作、ついに日本へ
映画『バクラウ 地図から消された村』は、『パラサイト 半地下の家族』がパルムドールを受賞した第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を獲得。シッチェス・カタロニア国際映画祭では、監督賞含め3冠を達成し、フランスの名映画誌「カイエ・デュ・シネマ」では、2019年ベスト10に選ばれるなど、世界で注目を集めた作品だ。
地図上から消えた村「バクラウ」
物語の舞台は、ブラジルの片田舎の村「バクラウ」。主人公のテレサは、村の老婆・カルメリータの死をきっかけに、久しぶりに故郷へ帰省する。その日を境に、村では血まみれの死体が発見されたり、給水車のタンクに銃が撃ち込まれるなど、不可解なことが起こり始める。インターネット上の地図から「バクラウ」村は姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れるように。しかし、これらの出来事は、暴力と惨劇に満ちた世界の幕開けでしかなかった…。
ブラジルの名優ソニア・ブラガが主演
主人公のテレサを演じるのは、アカデミー賞受賞作『蜘蛛女のキス』のソニア・ブラガ。ブラジルの若手女優バルバラ・コーレン、『奇跡の海』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』などラース・フォン・トリアー作品の常連としても知られるドイツ出身の俳優ウド・キアなど、国際色豊かな俳優が脇を固める。
監督は、前作『アクエリアス』でカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された、クレベール・メンドンサ・フィリオ。前作に引き続き、ソニア・ブラガと再びタッグを組む。
あらすじ
村の長老である老婆カルメリータの死をきっかけに故郷の村バクラウに戻ったテレサ。しかしその日から村では不可解なことが次々に起こり始める。突然、村はインターネットの地図上から姿を消し、上空には正体不明の飛行物体が現れる。村の生命線である給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは村人が血まみれの死体で発見される。めったに現れないはずの他所者の来訪、それは血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった。
【作品情報】
映画『バクラウ 地図から消された村』
公開日:2020年11月28日(土)シアター・イメージフォーラムにて公開
監督:クレベール・メンドンサ・フィリオ
脚本:クレベール・メンドンサ・フィリオ
出演:ソニア・ブラガ、ウド・キア、バルバラ・コーレン、トマス・アキーノ
<img src=”/img/movies/23886/hao.jpg”> © 2019 CINEMASCÓPIO – SBS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINÉMA
https://mainichi.jp/articles/20201127/dde/018/070/010000c
今年意外なヒットを飛ばした洋画の異色作といえば「ミッドサマー」が思い出されるが、このブラジル発の怪作にもびっくり仰天。しかも底知れない奥深さを感じさせ、2019年のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した。
片田舎の村バクラウで最長老の女性が息を引き取る。それをきっかけに給水車が何者かに銃撃され、インターネット上の地図から村が消失。さらに住民の惨殺、謎のバイカーの出現が相次ぐ。誰が何のために村を脅かしているのか?
正体不明の外敵と村人たちの闘争が勃発するストーリー展開や状況設定は西部劇風。ところが未確認飛行物体が出没するなど、序盤から不条理なムードが匂い立つ映像世界は予測不能で、特定のジャンルには到底収まらない。その先は見てのお楽しみだが、あっけにとられるようなユーモア、壮絶なバイオレンスが炸裂(さくれつ)するこの映画、腐敗した権力への痛烈な風刺なども盛り込まれ、ひと筋縄ではいかない。そしてバクラウに隠された秘密の歴史がスクリーンを血に染めるクライマックスに、またもや愕然(がくぜん)。とてつもなく奔放で刺激的作風に降参するほかはない。クレベール・メンドンサ・フィリオ、ジュリアーノ・ドルネレス監督。2時間11分。東京・シアター・イメージフォーラム。(諭)