サンダンス映画祭で監督賞を受賞!
世界史を覆す衝撃の問題作
陰謀ドキュメンタリー『誰がハマーショルドを殺したか』
7月18日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監督・脚本:マッツ・ブリュガー
撮影:トーレ・ヴォーラン
音楽:ヨーン・エリック・コーダ
出演:マッツ・ブリュガー、ヨーラン・ビョークダール
原題:Cold Case Hammarskjold/ビスタサイズ/123分/5.1ch
公式サイト:whokilled-h.com
2019年/デンマーク=ノルウェー=スウェーデン=ベルギー
© 2019 Wingman Media ApS, Piraya Film AS and Laika Film & Television AB
1961年に起こった国連チャーター機墜落事故の真相に迫るドキュメンタリー。1961年9月、当時の国連事務総長ダグ・ハマーショルドはコンゴ動乱の停戦調停のため、チャーター機でコンゴへと向かった。しかし、ローデシア(現ザンビア)の上空でチャーター機は墜落事故を起こし、ハマーショルドを含むすべての乗員が死亡。この事故は暗殺説もありながら、くわしい調査が行われないまま原因不明の事故として処理された。これが墜落事故ではなく、ハマーショルドの命を狙った暗殺事件であったことを匂わす資料を発見したデンマーク人ジャーナリストで監督のマッツ・ブリュガ―と調査員のヨーラン・ビョークダールは、謎の解明のためアフリカ、ヨーロッパ各地へ飛ぶ。しかし、当時の関係者たちは誰もが事故について語ろうとはしなかった。そんな中、彼らはハマーショルド暗殺事件にとどまらない、秘密の組織による想像を絶する「ある絶滅計画」に遭遇する。
2019年製作/123分/G/デンマーク・ノルウェー・スウェーデン・ベルギー合作
原題:Cold Case Hammarskjold
配給:アンプラグド
公式サイト:http://whokilled-h.com
INTRODUCTION
1961年9月18日。第2代国連事務総長ダグ·ハマーショルドは、アフリカのコンゴ動乱における停戦調停のため、時の権力者モイーズ·チョンベ大統領に会うべくチャーター機でコンゴの空港を飛ぶ立った。しかし途中、ローデシア(現ザンビア)にて謎の墜落事故を起こし、ハマーショルドと15人の乗員は全員死亡。その後も詳しい調査が行われず、長らく原因不明の事故として扱われていた。この、「冷戦期最大の謎のひとつ」(米ワシントン·ポスト紙)とされてきた未解決事件にデンマーク人ジャーナリストで監督のマッツ·ブリュガーと調査員のヨーラン·ビョークダールは7年の歳月を費やして調査。当時の関係者たちは皆、口をつぐみ追跡取材は行き詰まりを見せる。しかしついに、彼らはハマーショルドの暗殺事件にとどまらない、世界史をひっくり返すような驚愕の”ある暗殺計画”に遭遇した――。
北朝鮮での撮影に成功した『ザ·レッド·チャペル』(09)で第26回サンダンス映画祭審査員賞を受賞し、その後もアフリカの政治汚職に切り込んだ 『アンバサダー』(11)と、常に潜入捜査で政治的秘密を暴いてきた監督マッツ・ブリュガー。ヨーラン・ビョークダールが長年調査をしているハマーショルド事件に触発され、彼の調査に参加する形で撮影を開始し、これまで以上に渾身の取材ルポをまとめた本作は、世界中の映画祭で高い評価を受けた。2019年の第35回サンダンス映画祭ワールドシネマ·ドキュメンタリー部門で監督賞を受賞。世界78もの映画祭で上映され、9つの受賞を果たした。1本の映画が歴史的な新事実を発表するということは珍しく、それゆえにワシントン·ポスト紙やニューヨーク·タイムズ紙でも評価を得るだけでなく、2019年映画祭での上映時には、日本でも読売新聞ほか、いくつかの新聞で「新証言により長年のハマーショルド事件の謎が解明した」というニュースが取り上げられた。
米ハリウッド·レポーターの年間ベスト映画ランキングでは10位、世界304人の批評家が選ぶ2019年のベストドキュメンタリーでも12位に選ばれ、Hollywoodnews.comが選ぶ2019年ベストドキュメンタリー2位を獲得するなど、小品ながら各地で評価を得ている。
監督はデンマークで長年、ジャーナリストやテレビ司会者、タレント、ラジオ番組ディレクター、作家として多岐に渡り活躍しているドキュメンタリー映画作家マッツ·ブリュガー。
2017年に国連調査委員会の報告書で”ある文書“が発表された。これは単なる墜落事故ではなく、彼の命を狙った暗殺事件であったことを仄めかす資料の存在が明らかに。ブリュガー監督のリサーチを裏付けるものであった。国連職員である父の代からハマーショルド事件を追い続け、それを引き継いだヨーラン·ビョークダールと共に、封印された謎を解明すべく重要人物を追って南アフリカ、コンゴ、ザンビア、イギリス、ロシア、スペインなど、アフリカ、ヨーロッパ各地を旅する。自らを狂言回し的な役割に置き、観客を迷わせつつも真相に迫っていくサスペンスフルでコミカルな独特のリズム。ハマーショルドの飛行機事故を追って世界中でインタビューを敢行し、様々な証言を得ていく。そして、ついにアフリカの秘密組織サイマーの存在を探り当て、CIA、MI6などの関与まで明らかにしていく。アパルトヘイト政策の時代に実際に行われていた悪夢のような事実を暴き出す衝撃のドキュメンタリー映画が完成した。
WHO’S HAMMARSKJOLD
スウェーデンの貴族出身であり、生涯公務員として身を捧げ、1953年に国連事務総長に選出。反植民地を掲げて積極的に活動し、アフリカの人々が自分たちの国を支配国から取り戻す手助けをし、コンゴの内戦を終わらせようとした。
アフリカの国々は、次々に米国とその同盟国対ソビエト連邦の代理戦争の戦場と化していった。ハマーショルドの存在は、両国にとって、ますます厄介な存在になっていき、1961年9月、謎の飛行機墜落事故により帰らぬ人となるのだが…。
STORY
1961年9月、コンゴ動乱の停戦調停のため、当時の国連事務総長ダグ·ハマーショルドはコンゴに向かった。しかし途中、ローデシア(現ザンビア)にてチャーター機は謎の墜落事故を起こし、ハマーショルドを含む乗員すべて死亡。長らく原因不明の事故とされてきたこの未解決事件にデンマーク人ジャーナリストで監督のマッツ·ブリュガ―と調査員のヨーラン·ビョークダールは挑む。その後、これは単なる墜落事故ではなく、ハマーショルドの命を狙った暗殺事件であったことを仄めかす資料を発見。ブリュガー監督とビョークダールは謎を解明すべくアフリカ、ヨーロッパ各地を旅するが、当時の関係者たちは皆、口をつぐみ追跡取材は行き詰まりを見せる。しかし彼らは調査をすすめるうちに、ハマーショルド暗殺事件の真相だけでなく、想像を絶する驚愕の秘密組織サイマーによる陰謀にぶち当たる。
DIRECTOR’S PROFILE
1972年デンマーク生まれ。作家、監督。今までにいくつかの本を執筆し、雑誌や新聞にも寄稿しているジャーナリストであり、評価の高い深夜番組「The 11th Hour」や、ニュース番組「Deadline」の司会を務めたテレビ司会者である他、ラジオ番組のプロデュースを行い、賞も受賞。さらに、風刺的なTVドキュメンタリー·シリーズ「Danes for Bush」を考案した。長編ドキュメンタリー映画『ザ·レッド·チャペル』(09)で映画監督デビュー。同作にて2010年サンダンス映画祭ワールドシネマ·ドキュメンタリー部門の審査員賞を受賞した。また、2012年サンダンス映画祭出品作品『アンバサダー』(11)は、2014年のトーキョーノーザンライツフェスティバルでも上映され話題を呼んだ。
Filmography
『ザ·レッド·チャペル』(09)
『アンバサダー』(11)
『St. Bernard Syndicate』(18)
『誰がハマーショルドを殺したか』(19)
イメージフォーラム:13:00-15:10 (123分)
町山智浩『誰がハマーショルドを殺したか』を語る
https://miyearnzzlabo.com/archives/67190
そもそもハマーショルドって何者?映画『誰がハマーショルドを殺したか』本編映像