8/28公開「シチリアーノ 裏切りの美学」予告編
『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』などのマルコ・ベロッキオ監督が、実在の大物イタリアンマフィアを描くミステリー。マフィアの抗争が激化していた1980年代初頭、堕落した組織に幻滅したマフィアが組織のおきてを破り、マフィアの捜査に心血を注ぐ判事に罪の告白を行う。出演は『家族にサルーテ!イスキア島は大騒動』などのピエルフランチェスコ・ファヴィーノとベロッキオ監督作『夜よ、こんにちは』などのルイジ・ロ・カーショら。音楽を『ライフ・イズ・ビューティフル』などのニコラ・ピオヴァーニが担当する。
作品情報:https://www.cinematoday.jp/movie/T002…
配給: アルバトロス・フィルム
配給: クロックワークス
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劇場公開:2020年8月28日
「夜よ、こんにちは」「肉体の悪魔」などで知られるイタリアの巨匠マルコ・ベロッキオがイタリアマフィア史上最大のミステリーを映画化。1980年代初頭、マフィア間の抗争が激化の一途をたどるシチリア。パレルモ派の大物ブシェッタは抗争の仲裁に失敗しブラジルへ逃れるが、残された家族や仲間たちはコルレオーネ派の報復により次々と殺害されてしまう。ブラジルで逮捕されイタリアに引き渡されたブシェッタは、マフィア撲滅に執念を燃やす判事ファルコーネから捜査への協力を求められる。麻薬と殺人に明け暮れる犯罪組織コーザ・ノストラに失望していたブシェッタは、組織の罪を告白することを決意。それはコーザ・ノストラの「血の掟」に背く行為だった。出演は「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」のピエルフランチェスコ・ファビーノ、「輝ける青春」のルイジ・ロ・カーショ。2019年・第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
2019年製作/152分/R15+/イタリア・フランス・ブラジル・ドイツ合作
原題:Il traditore
配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス
公式サイト:https://siciliano-movie.com
https://www.cinematoday.jp/movie/T0025349
1980年代初頭、シチリアではマフィアの全面戦争が激化していた。パレルモ派の大物トンマーゾ・ブシェッタは抗争の仲裁に失敗しブラジルに逃れるが、残された家族や仲間達はコルレオーネ派の報復によって次々と抹殺されていった。ブラジルで逮捕されイタリアに引き渡されたブシェッタは、マフィア撲滅に執念を燃やすファルコーネ判事から捜査への協力を求められる。麻薬と殺人に明け暮れ堕落したコーザ・ノストラに失望していたブシェッタは、固い信頼関係で結ばれたファルコーネに組織の情報を提供することを決意するが、それはコーザ・ノストラの ”血の掟” に背く行為だった……
監督はイタリア最後の巨匠とも呼ばれる81歳のマルコ・ベロッキオ。本作では2019年カンヌ国際映画祭コンペティション部門や米アカデミー賞国際長編映画賞のイタリア代表に選出、イタリアのアカデミー賞たるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で最多6部門を受賞ほか数々の賞に輝いている。主人公ブシェッタを入念な役作りで演じきったのは『フォンターナ広場 イタリアの陰謀』のピエルフランチェスコ・ファヴィーノ。『輝ける青春』『夜よ、こんにちは』のルイジ・ロ・カーショらの実力派キャストが脇を固め、重厚にして緊張感みなぎるアンサンブルを披露する。そして『ライフ・イズ・ビューティフル』でアカデミー賞を受賞したニコラ・ビオヴァーにが音楽を手がけるなど、ベロッキオを支えるスタッフの確かな仕事ぶりも見逃せない。
マルコ・ベロッキオ(監督|共同脚本)
1939年11月9日、エミリア=ロマーニャ州ピチェンツァ生まれ。ミラノのカトリック大学で哲学を学んでいたが中断し、59年にローマ国立映実験センターで映画を学ぶ。ロンドンのスレイド美術学校で学び短編をいくつか制作、65年に『ポケットの中の握り拳』で監督デビュー。67年『中国は近い』でヴェネチア国際映画祭の審査員特別賞、国際映画批評家連盟賞を受賞。70年代まで政治的な作品を発表するが、80年以降は個人的あるいは精神分析的なものに作風が変化、『肉体の悪魔』(86)、『蝶の夢』(94)などの作品を制作。その後、『夜よ、こんにちは』(03)でヴェネチア国際映画祭の個人貢献賞を受賞、『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』(09)がカンヌ国際映画祭コンペ部門に選出、さらに2011年にはヴェネチア国際映画祭で名誉金獅子賞を受賞。その後、トニ・セルヴィッロとイザベル・ユペールを主演に迎えた『眠れる美女』(12)、ベレニス・ベジョを起用した『甘き人生』(16)などがある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/マルコ・ベロッキオ
インタビュー
マルコ・ベロッキオ監督
Q:マフィアのキーパーソンが多く存在する中で、トンマーゾ・ブシェッタという人物を選んだのはな ぜですか。
A:まずブシェッタはマフィアの歴史においてはかなり知られた人物だということ。だが、過去に映画の主人公として扱われず、常に二次的な登場人物として描かれてきた。だからだよ。ブシェッタはマフィアの歴史の中で、とても重要な人物なのでね。初めて悔悛したのが彼だったと言われているからね。でも実際は二人目だったんだ。まずヴィターレという悔悛者がいたが、精神科的な問題があって彼の証言は採用されなかったんだ。ブシェッタは明晰で知的な男だった。それに勇敢でもあった。捜査当局に協力すると決めたからには、マフィアの組織図までをも提供したんだ。つまり、マフィア構成員のピラミッドをだよ。そして、構成員たちの実名も挙げた。それは、コーザ・ノストラと呼ばれるマフィアの全体構造が遂に解明されるのだから、ファルコーネ判事にとっては、とてつもなく重要なことだ。ファルコーネはブシェッタを正す。ジャーナリストたちはマフィアについて伝える。マフィアたちの実名は彼らの私的なことだ。だから、ある者たちから見れば彼は英雄ではないだろう。だが他方で、彼は卑劣でもないし厄介者でもない。そこで、私は彼が辿った道を追おうと考えたんだ。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63142440X20C20A8BE0P00/
みなとみらい:15:00-17:35 (152分)
- 2019年 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式出品
- 2020年 アカデミー賞 国際映画賞イタリア代表
- 2020年 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞 6部門(作品・監督・脚本・主演男優・助演男優・編集)受賞
- 2019年 イタリア・ゴールデングローブ賞 監督賞・オリジナル楽曲賞受賞
- 2019年 イタリア映画ジャーナリスト協会賞 7部門(作品・監督・主演男優・助演男優・編集・録音)賞受賞
- 2019年 国際シネフィル協会賞 ICS Cannes Award グランプリ受賞
- 2019年 セビリアヨーロッパ映画祭 主演男優賞受賞
- 2020年 セザール賞 最優秀外国語映画賞ノミネート
- 2020年 パームスプリングス国際映画祭 外国語映画賞ノミネート
- 2020年 グローブ・ドゥ・クリスタル賞ノミネート
- 2019年 ヨーロッパ映画賞 4部門(作品・監督・主演男優・脚本)ノミネート
- 2019年 ケルン映画祭 ハリウッドレポーター賞ノミネート
- 2019年 ミュンヘン映画祭 CineCoPro賞ノミネート
コーザ・ノストラ 組織図