予告編
「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「ロッタちゃん」の作家、アストリッド・リンドグレーンの知られざる人生自由奔放な少女アストリッドが伝説の作家リンドグレーンになるまで
監督・脚本:ペアニレ・フィシャー・クリステンセン
出演:アルバ・アウグスト、マリア・ボネヴィー、マグヌス・クレッペル、ヘンリク・ラファエルセン、トリーネ・ディアホム
12/7(土)より岩波ホールほか全国順次ロードショー!
長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」など数々の名作児童文学を生んだスウェーデンの作家アストリッド・リンドグレーンの知られざる若き日々を描いた伝記ドラマ。スウェーデンのスモーランド地方。兄弟姉妹と自然の中で伸び伸びと育った少女アストリッドは思春期を迎え、より広い世界や社会に目を向けるように。率直で自由奔放な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女の扱いの違いに息苦しさを覚え始める。そんな中、文才を見込まれて地方新聞社で働くことになった彼女は、そこで才能を開花させるが……。デンマークの巨匠ビレ・アウグストの娘アルバ・アウグストが主演を務め、彼女の母親を「真夜中のゆりかご」のマリア・ボネビー、父親を「ミレニアム」シリーズのマグヌス・クレッペル、里親マリーを「未来を生きる君たちへ」のトリーヌ・ディルホムが演じた。監督・脚本は、長編監督デビュー作「A SOAP」がベルリン国際映画祭で銀熊賞・最優秀新人作品賞を受賞したペアニレ・フィシャー・クリステンセン。絵本「おじいちゃんがおばけになったわけ」で知られるデンマークの作家キム・フップス・オーカソンが共同脚本を手がけた。
公式サイト:http://lindgren-movie.com/
Introduction
母国スウェーデンのみならず日本を含め世界中で愛され、読み継がれている児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン。数々の著作は、全世界100か国以上で翻訳され、多くの子どもたちに本の世界への扉を開き、その後の人生や価値観に大いなる影響を与え続けてきた。「長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」「やかまし村の子どもたち」シリーズをはじめ、すべてが代表作と呼べるほど有名な作品ばかりだが、どの作品においても、やんちゃな子どもたちが本から飛び出さんばかりの勢いで暴れまわる、生命力に満ちた豊かな世界観に魅せられる。彼らはみな大人顔負けの意志の強さを持ち、子どもならではの自由な発想力で、世界中の読者を夢中にさせてきた。
リンドグレーンという名に、いつしか親しみを覚えてきた私たちは、著作に登場する元気いっぱいのキャラクターに、どこかで彼女自身を重ねてきた節もある。スウェーデンでは紙幣になるほどの存在だが、実のところこの作家が、どんな人物だったのか、どんな人生を送ったのか、その創造の源を、北欧圏以外で詳しく知る人は少ないだろう。
本作が描き出すのは、リンドグレーンの16歳から10年に満たない、だが彼女の人生で最も激動といえる若かりし日々。兄弟姉妹とスモーランド地方の自然の中で伸び伸びと育ったアストリッドは、思春期を迎え、より広い世界や社会へ目が向きはじめる。教会の土地で農業を営む信仰に厚い家庭で育ちながら、“率直で自由奔放”な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女の扱いの違いに、息苦しさを覚え始めていた。そんな折、文才を見込まれ、地方新聞社で働き始めた彼女は、才能を開花させはじめる。しかしその矢先、アストリッドの人生は、予期せぬ方向へと進んでいく――。
なぜ、アストリッドは最も革新的で影響力のある稀有な作家になり得たのか、なぜいつまでも子どもの心を忘れず、理解できるのか――そのすべての答えが、ここにある。
監督・脚本は、長編監督デビュー作『A SOAP』(06)が、いきなりベルリン国際映画祭で銀熊賞、及び最優秀新人作品賞に輝いた、ペアニレ・フィシャー・クリステンセン。監督と共同で脚本を手掛けたのは、絵本「おじいちゃんがおばけになったわけ」が有名なデンマークを代表する作家の一人、キム・フォップス・オーカソン。
アストリッド役を生き生きと演じるのは、巨匠ビレ・アウグスト監督の娘、新星アルバ・アウグスト。本作の演技が高く評価され、ヨーロピアン・フィルム・プロモーション審査員賞の新人賞にノミネートされ、一躍注目の女優になった。アストリッドの母親役には、『ヴェラの祈り』(14)や『真夜中のゆりかご』(15)などで日本でも馴染みの深いデンマーク出身の名女優マリア・ボネヴィー。そして、慈愛に満ちた里親マリーを演じるのは、スサンネ・ビアの『未来を生きる君たちへ』(11)などで日本でも知られるデンマーク出身のトリーネ・ディアホム。アストリッドの運命を大きく変えた編集長ブロムベルイには、数々の男優賞に輝き、近年では『テルマ』(18)などで存在感を示すヘンリク・ラファエルセン。その他、スウェーデン、デンマークを中心に北欧の才能が集まり、アストリッド・リンドグレーンの知られざる半生と名作誕生のルーツに迫った感動作が誕生した。
監督/曲本
1969年12月24日、デンマーク、コペンハーゲン生まれ。デンマークで最も成功した監督の1人。長編監督デビュー作の『A SOAP』(2006)は、第56回ベルリン国際映画祭でプレミア上映され、銀熊賞と最優秀新人作品賞に輝いた。その他にも『A FAMILY』(2010)では第60回ベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞し、『愛する人へ』(トーキョーノーザンライツフェスティバル2016)は同映画祭のベルリナーレ・スペシャル・ガラで上映された。本作が5本目の長編監督作となる。
脚本
キム・フォッブス・オーカソン
1958年9月12日、デンマーク、コペンハーゲン生まれ。デンマークを代表する作家の1人で、これまでにも数多くの賞に輝いている。手掛けた作品はコミックや絵本、短編のシリーズから小説までと幅広く、その数は100作以上に上り、日本でも絵本「おじいちゃんがおばけになったわけ」など翻訳が出版されている。90年代半ば以降は長編映画の脚本執筆に注力し、ペアニレ・フィシャー・クリステンセン監督作の『A SOAP』(2006)、オーレ・クリスチャン・マセン監督作『プラハ』(トーキョーノーザンライツフェスティバル2018)などの脚本を手掛けた。
岩波ホール:10:30- 12:40 (123分)
https://www.iwanami-hall.com/movie/リンドグレーン
世界中で愛される児童文学作家アストリッド・リンドグレーン
母国スウェーデンのみならず、日本を含め世界中で愛され、読み継がれている児童文学作家、アストリッド・リンドグレーン。数々の著作は、世界70か国語以上に翻訳、100以上の国で出版され、多くの子どもたちに本の世界への扉を開き、その後の人生や価値観に大いなる影響を与え続けてきた。「長くつ下のピッピ」「ロッタちゃん」「やかまし村の子どもたち」シリーズをはじめ、すべてが代表作と呼べるほど有名な作品ばかりだが、どの作品においても、やんちゃな子どもたちの生命力や豊かな世界観、大人顔負けの意志の強さ、子どもならではの自由な発想力に満ち溢れている。
自由奔放な少女アストリッドが、伝説の作家リンドグレーンになるまで
リンドグレーンという名に、いつしか親しみを覚えてきた私たちは、著作に登場する元気いっぱいのキャラクターに、どこかで彼女自身を重ねてきた節もある。スウェーデンでは紙幣になるほどの存在だが、実のところこの作家が、どんな人物だったのか、どんな人生を送ったのか、その創造の源を、北欧圏以外で詳しく知る人は少ないだろう。
本作が描き出すのは、リンドグレーンの16歳から10年に満たない、だが彼女の人生で最も激動といえる若かりし日々。兄弟姉妹とスモーランド地方の自然の中で伸び伸びと育ったアストリッドは、思春期を迎え、より広い世界や社会へ目が向きはじめる。教会の土地で農業を営む信仰に厚い家庭で育ちながら、“率直で自由奔放”な彼女は、次第に教会の教えや倫理観、保守的な田舎のしきたりや男女の扱いの違いに、息苦しさを覚え始めていた。そんな折、文才を見込まれ、地方新聞社で働き始めた彼女は、才能を開花させはじめる。しかしその矢先、アストリッドの人生は、予期せぬ方向へと進んでいく――。
なぜ、アストリッドは最も革新的で影響力のある稀有な作家になり得たのか、なぜいつまでも子どもの心を忘れず、理解できるのか――そのすべての答えが、ここにある。
監督・脚本は、長編監督デビュー作『A SOAP』(06)が、いきなりベルリン国際映画祭で銀熊賞、及び最優秀新人作品賞に輝いた、ペアニレ・フィシャー・クリステンセン。監督と共同で脚本を手掛けたのは、絵本「おじいちゃんがおばけになったわけ」が有名なデンマークを代表する作家の一人、キム・フォップス・オーカソン。
アストリッド役を生き生きと演じるのは、巨匠ビレ・アウグスト監督の娘、新星アルバ・アウグスト。本作の演技が高く評価され、ヨーロピアン・フィルム・プロモーション審査委員賞の新人賞にノミネートされ、一躍注目の女優になった。アストリッドの母親役に、名女優マリア・ボネヴィー。アストリッドの父親には、『ドラゴン・タトゥーの女』(10)など「ミレニアム」シリーズ3部作などのマグヌス・クレッペル。そして慈愛に満ちた里親マリーを演じるのは、スサンネ・ビアの『未来を生きる君たちへ』(10)などで日本でも顔を知られるデンマークのトリーネ・ディアホム。その他、スウェーデン、デンマークを中心に北欧の才能が集まり、アストリッド・リンドグレーンの知られざる半生と名作誕生のルーツに迫った感動作が誕生した。