予告編
「スタンド・バイ・ミー」の名匠ロブ・ライナーが、イラク戦争の大義名分となった大量破壊兵器の存在に疑問を持ち、真実を追い続けた記者たちの奮闘を描いた実録ドラマ。2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、サダム・フセイン政権を倒壊させるため「大量破壊兵器の保持」を理由にイラク侵攻に踏み切ることを宣言。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストといった大手新聞をはじめ、アメリカ中の記者たちが大統領の発言を信じて報道を続ける中、地方新聞社を傘下にもつナイト・リッダー社ワシントン支局の記者ジョナサン・ランデーとウォーレン・ストロベルは、大統領の発言に疑念を抱き、真実を報道するべく情報源をたどっていくが……。物語の中心となる記者役に「スリー・ビルボード」のウッディ・ハレルソン、「X-MEN」シリーズのジェームズ・マースデン。そのほかジェシカ・ビール、ミラ・ジョボビッチ、トミー・リー・ジョーンズが共演。
アメリカ政府の巨大な嘘にチアチ向かい、不屈の精神で真実を伝え続けた新聞記者たちの知られざる実話の映画化!
SNS 上に出所不明の悪質なデマが飛び交い、世界最大の権力者たるアメリカ合衆国大統領が都合の悪いメディアの報道を〝フェイクニュース〟などと公然とこき下ろす昨今。
これほどまでに世の中に嘘が蔓延し、真実というものが不確かになってしまった時代がかつてあっただろうか。
ところがアメリカでは過激な言動で物議を醸すドナルド・トランプ大統領の誕生よりも10 年以上前に、政府が自国民と世界中を欺く巨大な嘘をついていた。「イラクのサダム・フセインは大量破壊兵器を保有している」。これが2003 年におけるイラク戦争の開戦理由のひとつだったが、のちに大量破壊兵器は見つからず戦争の大義が失われ、情報の捏造だと明らかになった。しかも当時、大手メディアは軒並みこのジョージ・W・ブッシュ政権下の嘘に迎合し、権力の暴走を押しとどめる機能を果たせなかった。ただし、たったひとつの新聞社を除いては……。イラク侵攻の軍事作戦名〝衝撃と畏怖<いふ>〟を題名に掲げた本作は、世に真実を伝えることに並々ならぬ執念を燃やした記者たちの知られざる実話の映画化である。
本作が光をあてる中堅新聞社ナイト・リッダーの取材チームが置かれた立場は、まさに八方塞がり。傘下の新聞社からは記事の掲載を拒絶され、オフィスには匿名の脅迫メールが届き、身内からも裏切り者呼ばわりされる。そんな孤立無援の状況のもと、4人の記者は大手メディアが気に留めないような末端の政府職員へも地道な取材を実施。確かな証拠に裏打ちされた真実を探り当てていった彼らの不屈のジャーナリスト魂を、力強いタッチで描き出す。
また、モデルになった記者たちが撮影現場でアドバイザーを務めた本作は、4人の苦難に満ちた闘いの軌跡を事実に基づいて映像化。深い苦悩を抱え、時に怒りを露わにしながらも、職場ではジョークを言い、喜びを分かち合う。妻や恋人などの数少ない理解者に支えられ、大切な人たちの明日を守るために、敢然と逆境に立ち向かっていくその姿は心を揺さぶってやまない。決して浮世離れした美談ではなく、固い信念とプライドを胸に秘めて仕事をまっとうしていく男たちを等身大の視点で描き、あらゆる観客の熱い共感を誘うエモーショナルなドラマに仕上がった。
イラク戦争開戦時からの長い構想を経て、今こそ描くべき骨太な社会派ドラマに挑んだ名匠ロブ・ライナーのもとに豪華キャストが集結!
そして本作は、ハリウッドで華々しいキャリアを築き上げてきたロブ・ライナー監督の新たな挑戦でもある。『スタンド・バイ・ミー』『恋人たちの予感』『最高の人生の見つけ方』など幾多の大ヒット作で知られるハリウッドの名匠が、リンドン・B・ジョンソン大統領の伝記映画『LBJ ケネディの意志を継いだ男』を経て、本格的な社会派ドラマを完成させた。監督、製作のみならずワシントン支局長役を自ら演じ、2003 年のイラク戦争開戦時から構想していたという念願の企画を実現させた。記者たちのストーリーと並行して語られる、ある若き黒人兵士の悲痛なドラマにも、ライナー監督の深い思い入れがこめられている。
ライナー監督のもとに結集したキャストの豪華さも特筆ものだ。『スリー・ビルボード』の名演技でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたウディ・ハレルソン、『X-MEN』シリーズやTV ドラマ「ウエストワールド」のジェームズ・マースデン、唯一無二の重厚な存在感を誇る名優トミー・リー・ジョーンズが、ナイト・リッダーの個性豊かな記者たちを熱 演。さらに美しさと聡明さを兼ね備えたスター女優ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジェシカ・ビールが、記者たちのプライベートを描いたパートに登場し、極上のアンサンブル・ドラマに厚みを与えている。
STORY
2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は「大量破壊兵器保持」を理由に、イラク侵攻に踏み切ろうとしていた。新聞社ナイト・リッダーのワシントン支局長ジョン・ウォルコット(ロブ・ライナー)は部下のジョナサン・ランデー(ウディ・ハレルソン)、ウォーレン・ストロベル(ジェームズ・マースデン)、そして元従軍記者でジャーナリストのジョー・ギャロウェイ(トミー・リー・ジョーンズ)に取材を指示、しかし破壊兵器の証拠は見つからず、やがて政府の捏造、情報操作である事を突き止めた。真実を伝えるために批判記事を世に送り出していく4人だが、NYタイムズ、ワシントン・ポストなどの大手新聞社は政府の方針を追認、ナイト・リッダーはかつてないほど愛国心が高まった世間の潮流の中で孤立していく。それでも記者たちは大儀なき戦争を止めようと、米兵、イラク市民、家族や恋人の命を危険にさらす政府の嘘を暴こうと奮闘する…
公式サイト:http://reporters-movie.jp
https://ja.wikipedia.org/wiki/記者たち_衝撃と畏怖の真実
https://en.wikipedia.org/wiki/Shock_and_Awe_(film)
https://en.wikipedia.org/wiki/Shock_and_awe
監督・製作・出演ロブ・ライナー Rob Reiner
ライナーは約30 年前から現在まで、多彩なスタイルやジャンルの映画作品を次々と生みだし、その作品の数々は世界中の映画ファンに愛されてきた。架空のメタルバンドを追いかけたモキュメンタリ―『スパイナル・タップ』(84)、ロマンティックコメディ『恋人たちの予感』(89)、ミステリードラマ『ア・フュー・グッドメン』(92) では登場人物の心情や成長を巧みに描いた。また、スティーヴン・キング原作の少年たちの青春を描いたヒューマンドラマ『スタンド・バイ・ミー』(86)、サスペンス『ミザリー』(90) の監督を手掛け、『スタンド・バイ・ミー』では全米監督協会賞の3 部門、ゴールデングローブ賞、インディペンデント・スピリット賞にノミネートされた。以降、様々な作品で名誉ある賞にノミネートされる。注目を浴びた監督作品に、『プリンセス・ブライド・ストーリー』(87)、『ノース/ちいさな旅人』(94)、『アメリカン・プレジデント』(95)、『ストーリー・オブ・ラブ』(99)、『あなたにも書ける恋愛小説』(03)、『最高の人生の見つけ方』(07)などがある。また監督や製作を手がけるだけでなく、俳優としても活躍している。俳優として参加した作品には、『めぐり逢えたら』(93)、『パーフェクト・カップル』(98)、『エドtv』(99)、マーティン・スコセッシ監督の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(13)、『ブロードウェイと銃弾』(94)、『ハリウッド・ミューズ』(99)などがある。
https://screenonline.jp/_ct/17261350
https://ja.wikipedia.org/wiki/ロブ・ライナー
TOHOシネマズシャンテ:14:45-16:30(91分)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190325-00010000-otocoto-movi
https://www.asahi.com/articles/DA3S13945458.html
http://www.nhk.or.jp/radio/magazine/detail/nhkjournal20190301.html
https://otocoto.jp/interview/reporters-movie/
https://otocoto.jp/interview/reporters-movie2/
ナイト・リッダー(2006年に「マクラッチー」に買収)
Knight Ridder
https://en.wikipedia.org/wiki/Knight_Ridder
https://eiga.com/movie/90232/review/02053442/
ナイト リッダーは、この後、売却されて、更に理由は不明だが間もなく解体されてしまった。この踏み込んだ取材が原因だったのだろうかと強く疑念を持ってしまう。
ナイト リッダーは、日本ではあまり知る人のいないニュース配信会社だった。
90年代半ば過ぎまで、僕は、石油関連の情報が欲しくて、会社に頼んで毎週郵便で送られてくるナイト リッダーのニュースレターを読んでいた。
石油関連の情報はまあまあ充実していて、日本でもそういう関連の仕事をしてる人は読んでいたように思う。
ただ、あんな会社が(ごめんなさい)、この真実に一番近いところにいたとは!という感想を持ったことも事実だ。
つまり、政治的に踏み込んだニュースに肉薄するような配信会社というイメージはなくて、エンディングに二人の記者のテレビのインタビューシーンが出てくるが、あの受け答えの感じだけだと、それ程エスタブリッシュメントな会社じゃないよね(言葉足らずで申し訳ない)という印象なのだ。
(ワンコさん / 2019年3月30日 / iPhoneアプリから投稿)
https://www.nytimes.com/2006/03/12/archives/knight-ridder-newspaper-chain-agrees-to-sale.html
http://www.jca.apc.org/mihama/d_uran/moret030310.htm