予告編
奈良県天理市を舞台に、名家の跡継ぎ問題に頭を抱える3世代の家族たちの愛と葛藤を描くヒューマンドラマ。二階堂家の長男である辰也はひとり息子を亡くし、さらに妻も家を出て行ってしまった。代々続く名家・二階堂家の跡継ぎ問題に気を揉んでいる辰也の母・ハルは、辰也に望まぬ相手との再婚を迫る。そんな辰也も娘の由子に婿養子を取るように過剰なまでの期待をかけていた。辰也役を加藤雅也、由子役を石橋静河が演じるほか、町田啓太、白川和子、田中要次、陽月華らが顔をそろえる。監督は長編1作目「NAHID」が2015年の仏カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で“期待すべき新人賞”を受賞し、なら国際映画祭2016では最高賞に輝き注目されたイランの女性監督アイダ・パナハンデ。河瀬直美がエグゼクティブプロデューサーを務める。
世界で活躍する期待の若手監督が奈良を舞台に映画を製作するプロジェクトNARAtiveとして誕生した『二階堂家物語』。
奈良県天理市を舞台に、跡継ぎ問題に悩む親子3世代の物語を描いた本作が、ついに2019年1月25日(金)に劇場公開を迎える。
伝統と威厳を保ってきた名家の存続を守ろうとする主人公の二階堂辰也を演じるのは、映画、ドラマ、舞台を国内外問わず活躍し、今年デビュー30周年を迎える日本を代表する名優・加藤雅也。監督は、イラン出身の女性監督アイダ・パナハンデ。中東の女性が、抱える問題に向き合った初の長編作「NAHID(ナヒード)」で2015年カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で「期待すべき新人賞」に輝いた。
エグゼクティブ・プロデューサーを務めるのは、映画作家・河瀨直美。家族を大切にする伝統的な価値観と、自由を求めて自分らしく生きたいと思う気持との間で葛藤する「家族の愛の形」を描いた、人間ドラマがここに誕生する。
公式サイト:https://ldhpictures.co.jp/movie/nikaido-ke-monogatari/
イランの女性監督:アイダ・パナハンデIDA PANAHANDEH
「NAHID」ナヒード:2015年の仏カンヌ国際映画祭「ある視点」部門“期待すべき新人賞”https://en.wikipedia.org/wiki/Nahid_(film)
1979年生まれ。テヘラン出身。テヘラン芸術大学在学中から映画製作を開始し、多くの短編映画を監督している。初長編作である『NAHID』は2015カンヌ国際映画祭にて「ある視点」部門・期待すべき新人賞(Prix de l’Avenir)を受賞。なら国際映画祭2016ではゴールデンSHIKA賞を受賞。「二階堂家物語」は長編第3作品目で、イラン国外で初めて撮影した作品となる。
1979年テヘラン出身。
フィルム・ディレクティング修士号とフィルム・フォトグラフィー学士号を持ち、テヘラン芸術大学在学中より映画製作を開始し、多くの短編映画を監督している。
監督としての才能を認められ、イラン国営テレビでTV映画を製作、様々な国内TV映画祭で受賞した。
2009年 短編映画『COCKCOMB FLOWER』でベルリン“タレント・キャンパス”に招待。
2016年 初長編作『NAHID』が2016カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門・期待すべき新人賞(Prix de l’Avenir)を受賞。
なら国際映画祭2016にてゴールデンSHIKA賞受賞。
2017年 長編2作品目となる「ISRAFIL」を発表。
2018年 長編3作品目となるNARAtive2018「二階堂家物語」をなら国際映画祭2018にてプレミア上映
なら国際映画祭2016にてゴールデンSHIKA賞受賞。
2017年 長編2作品目となる「ISRAFIL」を発表。
2018年 長編3作品目となるNARAtive2018「二階堂家物語」をなら国際映画祭2018にてプレミア上映
監督ステートメント
長編第3作目となる新しいストーリーを探し求めていた時に、馴染みのあるプロットがふと浮かびました。伝統や社会慣習に加え、先人たちが守り続けた生活や行動、そして信条というある種の“柵”に取り巻かれながらも情熱的に純粋な愛を生き求める主人公たち。イランで製作した私の過去の長編2作品でも、筋書きや雰囲気はそれぞれ違うものの、これらは主要なコンセプトでした。
このたび日本の文化やライフスタイルを深く理解しようと踏み込んだとき、日本で出会った友人から事実にほど近いストーリーを見いだしました。極東(日本)に暮らす人々の実生活から中東の視点で私が引き出したのは、このモダンな時代においても未だかつて存在する個人的自由と社会的義務の間にある試練です。
映画は世界共通言語であり、この言語で人々は感情や想いを正直に共有することができます。この私の第3作目ではこの世界共通言語で、私にとって地理的には遠くても文化的にはとても親しみを感じる、この「日出ずる国」で新しいストーリーを情熱的に描いてゆきます。
https://mubi.com/cast/ida-panahandeh
横浜シネマリン:15:15-17:05 (106分)
https://cinemarine.co.jp/nikaido/
なら国際映画祭の映画制作プロジェクトNARAtive(ナラティブ)として誕生した作品。
NARAtiveでは、今後の活躍が期待される若手の映画監督を招き、奈良を舞台に映画を制作。日本の第一線で活躍するスタッフが集結し、地域の人々の協力のもと映画をつくります。完成した映画は、国内外へ飛び出し、奈良の魅力を人々に届けます。
https://narative.jp/films/二階堂家物語/
天理市
天理市は奈良県の北中部に位置し、東西に西名阪自動車道と名阪国道、南北に国道24号・国道169号・京奈和自動車道の通る、交通の要地です。
鉄道は近鉄天理線·JR万葉まほろば線が走り、両路線が交わる天理駅からは大阪·京都などへのアクセスも便利です。
市西部は平坦な奈良盆地に含まれる住みよい地域である一方、東部の山間地では豊かな緑に囲まれながら人々が暮らしを営むこのまちでは、農業やスポーツ、音楽や文化活動が日々盛んに行われています。
NARAtiveは、興味ふかいプロジェクトだが、この作品は、あまりうまくいっていない。「婿養子」という概念を、日本人と同様に誤解したままで、イラン人監督にも映画にさせてしまうことに、この映画のつまらなさが表れているのではないか。