予告編
沖縄の日本返還にあたりアメリカとの交渉にあたった外交官・千葉一夫を主人公に、沖縄返還の知られざる歴史を骨太に描いたNHKドラマの再編集劇場版。「鬼の千葉なくして沖縄返還なし」とも言われ、アメリカと激しい交渉を繰り広げた千葉の存在を掘り起こしたノンフィクション「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」を原案に、2017年8月にNHK BSプレミアムで放送されたドラマに、新たな映像を加えた。
公式サイト:http://www.henkan-movie.com
監督:柳川強
https://ja.wikipedia.org/wiki/柳川強
原案:宮川徹志「僕は沖縄を取り戻したい異色の外交官・千葉一夫」(岩波書店)2017
http://www.tokyo-np.co.jp/article/book/shohyo/list/CK2017120302000181.html
NHKBSプレミアムスペシャルドラマ「返還交渉人」8月12日(土)午後9時
2017年
https://www6.nhk.or.jp/drama/pastprog/detail.html?i=4487
https://見逃したテレビドラマを見る方法.xyz/nhkドラマ/返還交渉人_映画_再放送/
ポレポレ東中野:14:30-16:20 (100分)
解説
1972年5月15日、沖縄返還。
日本のプライドをかけアメリカと闘った外交官、
“千葉一夫”を知っていますか?
沖縄返還で外交交渉の最前線にいた実在の人物、千葉一夫。戦後、外交官となった千葉は、本土から切り離され、アメリカの統治下にあった沖縄から核兵器を撤去させ、ベトナム戦争の出撃拠点としないよう、アメリカと激しい外交交渉を重ねた。さらに何度も沖縄に足を運んでは、人々の苦悩に真摯に耳を傾けた。立ちはだかる本土の思惑に挫折しかけながらも、妻・惠子に支えられ、「鬼の千葉なくして沖縄返還なし」と称された伝説の外交官が生涯をかけて貫いたものとは― 。
沖縄に人生をかけた男の生き様を知れば、本当の戦後史が見えてくる。
主人公の千葉を演じるのは、40代に入り益々活躍の場を広げる井浦新。“鬼の交渉人”を見事に演じきり、新境地を見せている。戸田菜穂は、妻・惠子の知的で上品な美貌に隠された”情熱”を体現した。又、当時の外務官僚、沖縄主席を演じる尾美としのり、佐野史郎、大杉漣、石橋蓮司といった映画界の名優たちの演技合戦は本作に重厚感とリアリティーを与えている。音楽は「あまちゃん」などの大友良英、語りは日本映画界の至宝である、名優・仲代達矢が担当する。
2010年の外務省の”密約問題”調査により、今までは見ることのできなかった返還当時の外交資料がほぼ全て公開された。資料を読み解くと、対米交渉・対沖縄折衝の両面で1人の外交官が大きな役割を担ってきたことが初めて判った。本作は、アメリカの理不尽な圧政に”怒り”、沖縄の現状に”泣いた”、黒衣の外交官である千葉の存在を非公開資料や遺族への丹念な取材から掘り起こした、宮川徹志の「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」を原案にして、沖縄返還交渉の裏面史を骨太に描いたNHKドラマに、新たな映像を加え再編集した劇場版として上映が実現しました。
米軍基地の現状
沖縄県には、31の米軍専用施設があり、その総面積は1万8,609ヘクタール、本県の総面積の約8%、人口の9割以上が居住する沖縄本島では約15%の面積を占めています。その規模は東京23区のうち13区を覆ってしまうほどの広大な面積です。沖縄が本土に復帰した昭和47年(1972年)当時、全国の米軍専用施設面積に占める沖縄県の割合は約58.7%でしたが、本土では米軍基地の整理・縮小が沖縄県よりも進んだ結果、現在では、国土面積の約0.6%しかない沖縄県に、全国の米軍専用施設面積の約70.6%が集中しています。(平成29年1月1日現在)また、陸上だけではなく、沖縄県及びその周辺には、水域27カ所と空域20カ所が訓練区域として米軍管理下に置かれ、漁業への制限や航空経路への制限等があります。また、その規模は、水域が約54,938㎢で九州の約1.3倍、空域が約95,416㎢で北海道の約1.1倍の広大なものとなっています。(平成28年3月31日現在)
米軍基地の現状
沖縄県を除く全国の米軍施設・区域では、約87%が国有地ですが、
沖縄県では、約23%が国有地、残り約77%が県有地、市町村有地、民有地となっています。
これは、県外の米軍基地の大半が戦前の旧日本軍の基地をそのまま使用しているのに対し、沖縄県では、旧日本軍が使用した区域にとどまらず、沖縄戦後も米軍による公・民有地の強制接収が行われたことが背景にあります。特に、本県の人口の8割以上が居住している沖縄本島中南部の嘉手納飛行場より南の米軍施設・区域では、民有地が約88%を占めている状況です。本県の米軍基地は、ただ単に面積が広大であるばかりでなく、その所有形態においても他の都道府県の米軍基地とは経緯を異にしているのが特徴です。公有地が民有地に比べて極端に少ないため、基地返還跡地におけるまちづくりを円滑に推進するためには、返還前の早い段階から道路や公園等の公共施設用地を確保する必要があります。このことからも、沖縄の米軍基地問題は整理縮小だけではなく、返還跡地の利用促進を図る上でも解決しなければならない多くの課題を抱えていることが分かります。
沖縄県公式サイト「沖縄から伝えたい。米軍基地の話。」