予告編
フィリピン映画
第73回ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞
各国の映画祭で高い評価を受けるフィリピンの鬼才ラブ・ディアス監督が第73回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞した、上映時間3時間48分に及ぶ人間ドラマ。殺人の罪で30年間投獄されていた無実の女ホラシアが出所した。事件の真の黒幕で、彼女を陥れたかつての恋人ロドリゴに復讐するため、ホラシアは孤独な旅に出る。そんな彼女の前に、困っている者、弱い者たちが現れる。貧しい卵売りの男、物乞いの女、心と身体に傷を抱えた謎の女、彼らに手を差し伸べ、惜しみなく愛を注ぐホラシア。そんな彼女を慕う者たちの助けにより、ホラシアは復讐のターゲットとの距離を次第に縮めていく。
公式サイト:http://www.magichour.co.jp/thewoman/
http://www.imageforum.co.jp/theatre/movies/991/
ラヴ・ディアス監督・脚本・撮影・編集
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラヴ・ディアス
「魂の救済」「歴史の再構築」
1958年12月30日生まれ。フィリピンミンダナオ島コタバトで育つ。本名ラヴレンテ・インディコ・ディアス。監督、脚本、プロデュース、編集、撮影、詩作、作曲、プロダクションデザイナー、そして演技を全てこなす。彼の映画で特徴的なのは「尺の長さ」であり、11時間に及ぶものもある。それだけ長尺なのは、彼の映画が時間ではなく空間や自然の影響を受けているからであろう。彼は映画で、母国の社会的闘争や政治紛争をテーマとして取り上げ、様々な国際的映画祭で称賛を集めている。1998年以降、計12作品の映画を監督し、40以上の賞を受賞。2013年、カンヌ国際映画祭ある視点部門にて『北(ノルテ)―歴史の終わり』が上映され、“カンヌで上映された最も美しい映画のうちの1作”と絶賛される。これ以降、マルセイユ国際映画祭コンペティション部門の審査員、ロカルノ国際映画祭で審査委員長を務めるなど、国際的な認知度がさらに高まった。2014年『昔のはじまり』にてロカルノ国際映画祭金豹賞を受賞。2016年2月、8時間の大作『痛ましき謎への子守唄』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞、同年9月、『立ち去った女』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。1年のうちに世界3大映画祭の2つで金と銀を獲る快挙を成し遂げた。いまや世界中がその動向を注目する突出した存在である。
チャロ・サントス・コンシオ(Charo Santos Conio)
1955年10月27日、フィリピンアルバイ州レガスピ生まれ。1976年にマイク・デ・レオン監督の『Itim』でデビューし、アジアン映画祭にて最優秀女優賞を受賞。以降、フィリピン国内で高評価を得ている映画監督の作品に次々と出演。主な作品に、リノ・ブロッカ監督『Kontrobersyal』、『泥の中を泳げ』、イシュマエル・バーナル監督『Tisoy』、『Boy Kodyak』、マイク・デ・レオン監督『カカバカバ・カ・バ?』、『Kisapmata』、マリオ・J・デ・ロス・レイエス監督『High School Circa ’65』、『Apat na Maria』、『Hindi Mo Ako Kayang Tapakan』、エディ・ロメロ監督『Aguila』、セルソ・アド・カスティロ監督『Ang Alamat ni Julian Makabayan』、マリルー・ディアス=アバヤ監督『ブルータル/暴行』、ローリス・ギリエン監督『Kapag Langit ang Humatol』、そしてエルウッド・ペレス監督『Ms. Dolora X』がある。本作にて17年ぶりに映画界に復帰した。フィリピンを代表する放送局ABS-CBNの元会長兼CEOであり、300作を超える数々のヒット映画のエグゼクティブプロデューサーとしてもよく知られている。
イメージ・フォーラム:10:30-14:25 (228分)
レフ・トルストイ・短編小説「God Sees the Truth But Waits」(神は真実を見給ふ、されど待ち給う)
バロット:アヒルの卵(アヒルの受精卵のゆで玉子)
スロー・シネマ
https://en.wikipedia.org/wiki/Slow_cinema
「スロー・シネマ」方式
(ひとつひとつの市・町・村その他の地域などで実行委員会を立ち上げ、丁寧に時間をかけながら全国各地のホールや公共施設で上映会を行い、その上映を通じて「地域コミュニティの再生」を願おうとする上映運動です。)