予告編
公式サイト:http://the-art-theater.com
https://ja.wikipedia.org/wiki/動くな、死ね、甦れ!
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴィターリー・カネフスキー
動くな、死ね、甦れ! Zamri, umri, voskresni! 1989年 ソ連映画
ひとりで生きる Samostoyatelnaya zhizn 1992年 イギリス・フランス・ロシア合作 (第45回カンヌ映画祭審査員賞を受賞) ぼくら、20世紀の子供たち Nous, les enfants du xxème siècle 1993年 フランス映画 Kto Bolche 2000年 フランス・ベルギー合作 |
ヴィターリー・カネフスキー-DVD-BOX
【動くな、死ね、甦れ!】【ひとりで生きる】【ぼくら、20世紀の子供たち】
ガリーヤ:ディナーラ・ドルカーロワ(Dinara Drukarova)
ロシア出身の映画女優。1976/01/03サンクト・ペテルブルク生まれ。
14歳の時、アヤン・シャハマリェヴァ監督の「Eto bylo u morya(それは海辺で起こった)」で映画デビュー。続いてヴィータリー・カネフスキーの『動くな、死ね、蘇れ!』(89)のヒロイン、ガリア役を得て、これが90年カンヌ映画祭のカメラ・ドールを受賞したことにより、その存在を世界に知らしめる。以来、カネフスキーの『ひとりで生きる』(92)と『ぼくら、20世紀の子供たち』(94)、仏露合作によるエヴゲーニー・ルンギン?の「Des anges au paradis」などに出演。
1995年にフランスに移り住んで女優活動を続け、アレクセイ・バラバノフの『ロシアン・ブラザー』(97)で女優のアフレコを監修したのに続いて、『フリークスも人間も』(98)に出演した。
ジュリー・ベルトゥチェリ『やさしい嘘』(03)での好演が認められ、セザール賞の有望若手女優賞にノミネート。
あの頃エッフェル塔の下で (2015) | 出演 | イリーナ |
1001グラム ハカリしれない愛のこと (2014) | 出演 | |
愛、アムール (2012) | 出演 | 看護婦 |
360 (2011)<未> | 出演 | |
愛について、ある土曜日の面会室 (2009) | 出演 | エルザ |
やさしい嘘 (2003) | 出演 | 孫娘アダ |
フリークスも人間も (1998) | 出演 | |
ぼくら、20世紀の子供たち (1993) | 出演 | |
ひとりで生きる (1991) | 出演 | |
動くな、死ね、甦れ! (1989) | 出演 |
ユーロスペース:12:35-14:35 (105分)
本作で90年カンヌのカメラ・ドール(最優秀新人監督賞)を受賞した時、カネフスキーは54歳だった。それ以前に短篇一作と、押しつけられた企画の長篇一本をものにはしているが、無実の罪で映画学校在学中に逮捕され、8年を獄中に暮らしたこの男の実質的なデビューはやはり本作からなのだ。
第二次大戦直後のソ連極東の収容所スーチャン。12歳のワレルカは母親と二人バラック暮らし。近所の同い歳の少女ガリーヤが列車の到着に合わせ開かれる市でお茶を売るのを真似て、ワレルカも営業開始。貯めた金でスケート靴を買うが悪童たちに奪われる。雪の校庭で行進練習。と突然トイレが溢れ返り、悪臭が学校中に漂う。イースト菌を使ったワレルカの悪戯だった。その日帰宅すると母は愛人と情事に耽っており、彼女に片想いの隣人の炭坑夫はそれを覗いて憤然と立ち去る。言うなれば吹き溜まりのこの町。発狂した元学者は配給の小麦に泥を混ぜむさぼる。収容所では15歳の娘が特赦になろうと妊娠を望んで男に体を開く……。日本人捕虜も多く、ワレルカは彼らと親しい。連中が口ずさむ異国の童謡は少年の内なる主題歌だった。母に例の悪戯を白状させられたワレルカは学校を退学になった。腹立ちまぎれに以前殴られた機関士に復讐しようと、パチンコを持って出かけた彼。ふと、線路の連結を変えたのが大事故につながって、恐ろしさから貨車に飛び乗り祖母の家に赴けば、新しい愛人のいる彼女は彼をとことん疎んじた。やがて、ウラジオストックで強盗団の仲間入り。だが、夏になって“守護天使”ガリーヤが彼を探し出し連れ帰る。しかし、故郷を目の前にし、彼らは後を追う強盗団の姿に気づかずにいた……。
映画の枠が描かれる物語に呑み込まれるような強烈なラストは、それまでの映画の終焉すら意識させる。傷だらけの登場人物たち。色彩に溢れたモノクロの撮影。すべて真実以上の真実。誰だって少年のその後を知りたいと願うから、監督は同じナザーロフとドルカーロワの主演で続編「ひとりで生きる」を撮ることになる。
旧ソ連出身のビターリー・カネフスキー監督が自身の少年時代の記憶をもとに、収容所地帯の町で暮らす少年少女の過酷な運命を鮮烈かつ叙情あふれるタッチで描き、当時54歳にして第43回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞した青春ドラマ。第2次世界大戦直後のソ連。強制収容所地帯となった小さな炭鉱町スーチャンで暮らす12歳の少年ワレルカは、シングルマザーの母親への反抗心から悪戯を繰り返していた。同じ年の少女ガリーヤはいつもワレルカのことを気にかけており、彼が窮地に立たされると守護天使のように現われて助けてくれる。そんなある日、度を越した悪戯で機関車を転覆させてしまったワレルカは、逮捕を恐れて1人で町を飛び出す。2017年、世界の名作を上映する企画「the アートシアター」の第2弾作品としてリバイバル公開。