5月3日(金)公開 映画『青春18×2 君へと続く道』90秒予告
監督・脚本 #藤井道人 “日台合作”初の国際プロジェクト
台湾の超人気スター俳優 #シューグァンハン 、日本の実力派女優 #清原果耶 ダブル主演
『#余命10年』のスタッフが贈る、新たなラブストーリー
映画『青春18×2 君へと続く道』5月3日(金)全国ロードショー
公式サイト https://happinet-phantom.com/seishun18x2
始まりは18年前の台湾。
カラオケ店でバイトする高校生・ジミー(シュー・グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原果耶)と出会う。天真爛漫な彼女と過ごすうち、恋心を抱いていくジミー。しかし、突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する――。
時が経ち、現代。
人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いたハガキを再び手に取る。初恋の記憶が蘇り、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。東京から江の島・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう道中で、彼女とのひと夏の日々が心にあふれ出す――
【クレジット】
出演:シュー・グァンハン 清原果耶
ジョセフ・チャン 道枝駿佑 黒木華 松重豊 黒木瞳
監督・脚本:藤井道人
原作:ジミー・ライ「青春18×2 日本慢車流浪記」
主題歌:Mr.Children「記憶の旅人」(TOY’S FACTORY)
エグゼクティブプロデューサー:チャン・チェン
音楽:大間々昂
撮影:今村圭佑
製作幹事:JUMPBOYS FILMS/サイバーエージェント
制作プロダクション:JUMPBOYS FILMS/BABEL LABEL
配給:ハピネットファントム・スタジオ
©2024「青春18×2」Film Partners
5月3日(金)公開 映画『青春18×2 君へと続く道』主題歌 Mr.Children「記憶の旅人」スペシャル映像
監督・脚本 #藤井道人 “日台合作”初の国際プロジェクト
主題歌 Mr.Children「記憶の旅人」にのせたスペシャル映像
台湾の超人気スター俳優 #シューグァンハン 、日本の実力派女優 #清原果耶 ダブル主演
『#余命10年』のスタッフが贈る、新たなラブストーリー
映画『青春18×2 君へと続く道』5月3日(金)全国ロードショー
https://eiga.com/movie/100426/
「新聞記者」「余命10年」の藤井道人が監督・脚本を手がけた日台合作のラブストーリー。ジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本漫車流浪記」を映画化し、18年前の台湾と現在の日本を舞台に、国境と時を超えてつながる初恋の記憶をエモーショナルに描き出す。
18年前の台湾。高校3年生のジミーはアルバイト先で4歳上の日本人バックパッカー、アミと出会い、天真爛漫でどこかミステリアスな彼女に恋心を抱く。アミもまた、ある秘密を抱えながらもジミーにひかれていく。しかし突然アミの帰国が決まり、意気消沈するジミーにアミはある約束を提案する。
現在。人生につまずいて久々に帰郷した36歳のジミーは、かつてアミから届いたハガキを再び手に取り、あの日の約束を果たすべく日本へ向けて旅立つ。東京から鎌倉・長野・新潟、そしてアミの故郷・福島へと向かう道中で、彼女と過ごした日々の記憶がジミーの心によみがえる。
台湾の人気俳優シュー・グァンハンがジミー、清原果耶がアミ役でそれぞれ主演。「ブエノスアイレス」などの俳優チャン・チェンがエグゼクティブプロデューサーを務めた。
2024年製作/123分/G/日本・台湾合作
配給:ハピネットファントム・スタジオ
劇場公開日:2024年5月3日
https://ja.wikipedia.org/wiki/青春18×2_君へと続く道
公式サイト:https://happinet-phantom.com/seishun18x2/
INTRODUCTION
“初恋の記憶”をめぐり、18年前と現在の想いが切なく交錯する。
『余命10年』のスタッフが紡ぐ、
日本と台湾を舞台にした新たな傑作ラブストーリー。
このエモーショナルな物語でダブル主演を務めるのは、
アジア圏で今最も注目を集める台湾のスター俳優 シュー・グァンハンと、日本で若手屈指の実力を有する清原果耶。さらに、ジョセフ・チャン、道枝駿佑、黒木華、松重豊、黒木瞳といった日台の豪華キャストが勢揃い。
世代を超えて愛され続ける唯一無二のバンドMr.Childrenが奏でる主題歌「記憶の旅人」が、ジミーとアミの青春と呼ぶにはあまりに切なく儚いふたりの恋模様を彩っている。
脚本・監督を務めた藤井道人、撮影監督・今村圭佑、作曲家・大間々昂ほか旬のクリエイターが集い、
日本と台湾の壮大で美しい風景と、18年前と現在という時代を鮮やかに映し出した本作は、観る者の心をどうしようもなく震わせる。
STORY
あの時、想いを伝えていたら
未来は変わっていただろうか。
始まりは18年前の台湾。カラオケ店でバイトする高校生・ジミー(シュー・グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原果耶)と出会う。天真爛漫な彼女と過ごすうち、恋心を抱いていくジミー。しかし、突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する。
時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いた絵ハガキを再び手に取る。初恋の記憶がよみがえり、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。東京から鎌倉・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう。
鈍行列車に揺られ、一期一会の出会いを繰り返しながら、ジミーはアミとのひと夏の日々に想いを馳せる。たどり着いた先で、ジミーが知った18年前のアミの本当の想いとは。
STAFF
監督・脚本 藤井道人
COMMENT
僕のルーツの一つである台湾との共同プロジェクトは、本当に幸せな時間でした。
プロデューサーのチャン・チェン、主演のシュー・グァンハンをはじめ、たくさんの大切な仲間たちが台湾で出来ました。
言語や文化を超えて、互いの敬意を忘れずに『映画』に向き合い続けた日々は、僕にとっての宝物です。
これは、18年前に置いてきた青春に、36歳になった主人公がサヨナラを告げる物語です。日本だけでなく、アジア、世界の人たちの心にしっかりと残る映画を目指しました。まさに、僕にとっての監督人生第二章のはじまりであると自負出来る作品になっています。
清原果耶さんをはじめとする素晴らしい日本キャストと台湾キャストのコラボレーションを是非楽しみにしていてください。
PROFILE
1986 年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。大学卒業後、2010年に映像集団「BABEL LABEL」を設立。2014年伊坂幸太郎原作『オー!ファーザー』で商業作品デビュー。第43回日本アカデミー賞にて映画『新聞記者』が最優秀作品賞含む6部門受賞、他にも多数映画賞を受賞する。『青の帰り道』(18)、『デイアンドナイト』(19)、『宇宙でいちばんあかるい屋根』(20)、 『ヤクザと家族 The Family』(21)、『余命10年』(22)など精力的に作品を発表しており、今年は『ヴィレッジ』、『最後まで行く』が続けて公開。今最も動向が注目されている映画監督の1人である。
大学在学中、入江悠監督や鈴木章浩監督の作品に助監督として参加する一方で、脚本家・青木研次に師事。19歳から映像ディレクターとしてCMやPVを手がける。大学卒業後はフリーランスとして活動し、オリジナルビデオ作品やインディーズ長編映画などで企画・脚本・監督を務める。大学時代に知り合ったプロデューサーの奥山和由の提案で伊坂幸太郎の小説「オー! ファーザー」の脚色を手がけ、数年後に監督を打診され承諾、14年に公開された同作で商業映画監督デビューを果たした。その後は、「TOKYO CITY GIRL」(15)、「全員、片想い」(16)、「青の帰り道」(18)、「デイアンドナイト」(19)などの作品を手がける。19年にメガホンを取った、東京新聞の記者・望月衣塑子の同名ノンフィクションが原案の社会派映画「新聞記者」は、現代の社会に斬り込んだ映画として口コミで評判が広まり、観客動員数33万人、興行収入4億円を突破する大ヒットを記録。同作で日本アカデミー賞の優秀監督賞を受賞した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/藤井道人
エグゼクティブ・プロデューサー チャン・チェン Chen Chang 張震
COMMENT
『青春18×2 君へと続く道』は、親しい友人でありプロデューサーの黃江豐(ロジャー)さんが紀行エッセイを見たことから始まり、4年の時間をかけ脚本開発をしました。その後藤井監督が参加してくださり大きな力となりました。この映画の誕生は、天の時、地の利、人の和の様々なご縁が結びついた結果です。
長い間藤井監督の作品に注目しており、監督の映画の独特な魅力を高く評価していたため、撮影中は監督を深く信頼し、創作者としての監督の考えを尊重し支持をしました。シュー・グァンハンさんと清原果耶さんは非常に優秀な俳優です。二人の間で起こる化学反応を楽しみにしています。
今回初めてエグゼクティブ・プロデューサーを務めました。国際共同製作はある種の試練、学びの機会であり、そして異なる仕事や文化的背景を持つ映画人たちの交流が増え、作品に異なる魅力を与えてくれます。 青春の真っただ中にいる、又は嘗て青春を過ごした皆様に、この笑いあり涙ありのラブストーリーを是非ご覧いただきたいと心からお勧め致します。
PROFILE
1976年10月14日、台湾台北市生まれ。1991年、『牯嶺街少年殺人事件』(エドワード・ヤン監督)の主役で映画デビュー。主な映画出演作は『ブエノスアイレス』(97/ウォン・カーウァイ監督)、『グリーン・デスティニー』(00/アン・リー監督)、『百年恋歌』(05/ホウ・シャオシェン監督)、『ブレス』(07/キム・ギドク監督)、『レッド・クリフ Part I & PartⅡ』(08、09/ジョン・ウー監督)、『黒衣の刺客』(15/ホウ・シャオシェン監督)、『椿の庭』(21/上田義彦監督)、『DUNE/デューン 砂の惑星』(21/ドゥ二・ヴィルヌーヴ監督)など世界中の人気監督からオファーが舞い込む国際派俳優に成長。また、短編監督やプロデュース業へも進出すると、2018年にはカンヌ映画祭コンペ審査員に選出されるなど、中華圏を代表する国際映画人として活躍中。
台湾・台北出身。父は名優チャン・クオチュー。15歳の時にエドワード・ヤン監督の「クー嶺街少年殺人事件」(81)でスクリーンデビューを果たすが、学業に専念するため芸能活動を休止。96年にヤン監督の「カップルズ」で活動を再開し、続いてウォン・カーウァイ監督の「ブエノスアイレス」(97)に出演。アン・リー監督の「グリーン・デスティニー」(00)ではチャン・ツィイーの恋人役を演じ、世界的に注目を浴びた。その後もカーウァイ監督の「2046」「愛の神、エロス」(04)、ホウ・シャオシェン監督の「百年恋歌」(05)といった中華圏を代表する監督の作品で活躍。日本でも行定勲監督の「遠くの空に消えた」(07)やサントリー「烏龍茶」のCMに出演している。近年の出演作に「レッドクリフ」2部作(08、09)、「グランド・マスター」(13)など。
MUSIC
主題歌情報
Mr.Children
「記憶の旅人」
(TOY’S FACTORY)
COMMENT
かつて自分の中に「確かにあったもの」
そして今も自分の中に「あって欲しいと強く願うもの」が
この映画の冒頭から終わりまで、ずっと流れていて
その懐かしさ 奥ゆかしさ 温かさは
すぐ近くにあるのに、もう手が届かないようで
もどかしくて もどかしくて
たまらなく人恋しくなる
この映画に関わる上で
不純なものは極力取り除いて音楽として抽出したつもりです。
それだけが私たちに出来ることでした。
2024年に、
こんな素敵な映画が生まれてくれたこと、
そして、この映画に関われたことが、
有り難くて、嬉しくて
今はただ感謝でいっぱいです。
ありがとう
Mr.Children 桜井和寿
PROFILE
1992年ミニアルバム「EVERYTHING」でデビュー。
1994年シングル「innocent world」、2004年シングル「Sign」で日本レコード大賞を受賞。
「Tomorrow never knows」「名もなき詩」「HANABI」など数々の大ヒットシングルを世に送り出す。
2023年10月最新アルバム「miss you」をリリース。全国ツアー「Mr.Children tour 2024 miss you arena tour」を7月より開催。
INTERVIEW
監督インタビュー
(聞き手・文:SYO)
藤井監督はお祖父さまが台湾ご出身の方で、「自分のルーツのひとつ」と仰っていましたね。台湾への想いを、改めて教えて下さい。
自分が純粋な日本人ではないという想いがアイデンティティの根幹にあったからかもしれませんが、20代の頃に「日本には自分の居場所がないのではないか」と感じて、台湾に私費留学しました。海を渡ってこの日本に来た祖父のように、自分も恐れずに海外に行って、異なる文化をミックスさせたものづくりをしたいと思って。そこで本作にも出演してくれた北村豊晴さんと出会い、様々な台湾の映画人を紹介して下さったんです。
北村さんのお陰で自分のネットワークが広がり、自分の大好きな映画『モンガに散る』(2010)を制作したプロダクションに「台湾で映画を撮らせてほしい」と営業に行きました。その場にたまたまいたのが、本作のプロデューサーであるロジャーでした。当時は20代の若造の僕にすぐ仕事が来るわけもなく何もなかったのですが、数年後に『新聞記者』(19)の試写会を台湾で行った際、ロジャーから連絡が来てミーティングの機会をもらい、その際に出たのが『青春18×2 君へと続く道』の話でした。
藤井監督は本作を「監督人生第二章のはじまり」と位置付けられていました。
20~30代前半を第1のフェーズとしたときに、何もないところからもがいてたくさん失敗もしたけどなんとか結果を出せて、仲間も増えてここまで来ましたが、「もっと広い世界を見たい、文化や言葉を越えて映画と繋がりたい」という想いがずっとありました。ずっと目標としてきたものが叶ったのが、本作です。奇をてらわずに自分が今までやってきたことに正直に向き合った作品になりました。
今回「映画の神様っているんだな」と感じたのが、僕はこの作品を主人公のジミーと同じ36歳で撮影しているんです。そういった意味ではどうしたって自分を投影した作品になりますし、映画を撮ることで36年分の人生と向き合う時期が来たんだと思いました。『青春18×2』との旅は、年を経るごとに増える「喪失」であったり、「大人としての振る舞い」をするために心の憶測に格納した感情と一つひとつ対話していく時間でもありました。
また、「今までのつくり方にみんな飽きてきたでしょ? 次に行こうよ」という意味でも、それを僕たち30代が率先して実行していくという意志表示としても「第二章」という言い方をしています。
PRODUCTION NOTE
これまでの日本映画とは異なるアプローチも多かった日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』。
藤井道人監督の語りと共に、制作の舞台裏を紐解いていく。
(聞き手・文:SYO)
恋愛映画であり、ロードムービーであり、成長物語でもある
『青春18×2 君へと続く道』は、台湾で話題を呼んだ紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」を読んだ国際派俳優チャン・チェンが映画化を企画したことで動き出した。監督に抜てきされたのは、台湾にルーツを持ち、20代の頃から台湾での映画制作を熱望し続けた藤井道人。自身初となる国際プロジェクトを「素晴らしい経験になりました」と振り返る。
「台湾の映画を僕たちが観ているように、彼らも日本の映画を観ていて、言葉も文化も越えていく映画という芸術の凄さを改めて感じました。同じ“映画人”として、相互にリスペクトしあって一緒にものを作っていく時間は、何物にも代えがたいものでしたね。より純粋に映画が好きになりましたし、もっといい映画を作りたい、もっと色々なプロジェクトをこういうチームでやりたいと素直に思えました。脚本づくりについても、台湾サイドから何かを言われた記憶はほぼありません。“台湾の文化ならこうだよ”という時代考証や言い回しの調整程度で、僕がこの映画の核としてやりたいものに関しては日台共に寛容でいてくれました。僕にとってこの映画の主軸は、全てを失った36歳のジミーが旅を経て何を得て、何を思い出して何と向き合うのか。だからこそ誰かにとっては恋愛映画で、また別の誰かにとってはロードムービーであり、成長物語でもあると思います」
言葉が通じない環境でこそ出合えた、人間の本質
日台チームが融合した撮影を振り返り、藤井は「言葉が通じないってこんなに凄いことなんだと肌で感じた」と語る。
「映画でいうところの“説明しないってこれだけ豊かなことなんだ”と似ていますが、言葉が通じないことでみんなが知ろうとするんです。“答えをください”じゃなくてみんなでどうすればいいかを考えたり、言葉が通じないからこそ能動的に動く瞬間が増えたように感じました。台湾の言葉でOKという意味の“ソーダォ”を日本のスタッフが言い、台湾の助監督が“本番行きます!よーいスタート”と日本語で言うようになったのはすごく嬉しい出来事でした。日本から来た僕たちは“謝謝”と言い、向こうの人たちは“ありがとう”と言うような交流――。この映画をやっていなければ、こうした人間の本質や在り方には出合えなかったと思います」
撮影時は、台湾の映画文化――その歴史の厚みに触れる時間も多かったという。
「台湾は日本よりも地域全体がケアをして映画監督たちを支えているとは思いますが、決して豊かな状況ではない。そんな中で、台湾の映画人が守り切ってきた“文化”が根づいていて、世代のバトンを受け継ぎながら今日まで来た、その歴史の一端を今回見られた気がしています。今回参加してくれたスタッフも、みんなすごく若くて女性が多く、かつアカデミックな作品へのリスペクトが強い。一度海外に行き、勉強して故郷に戻ってきたスタッフが圧倒的に多いんです。コミュニケーション理論やアカデミックな映画の在り方を素養として持っていて、それを現場に還元している人ばかりでした。合理的であり、活気があってフレンドリーな現場でしたね」
日本では、2023年4月より「映適」(日本映画制作適正化機構)が設立され、制作現場の労務環境改善が進められている。そうした“働き方改革”の波は、台湾でも感じたそう。
「労働問題やハラスメントをどう改善しようかという動きが台湾でも持ち上がっていて、それを実施した早期の作品が『青春18×2』でした。1日の撮影時間も12時間を超えることは一切なく、ご飯の時間も決まっていたし、何せ向こうは温かいご飯が8種類も出てくるんです。日本では肉か魚、かつ冷たいご飯が“普通”でしたから、逆に迷ってしまって(笑)。僕は常々日本映画の撮影現場のご飯事情が疑問だったので、この現場で学んだことを生かし、帰国後の現場ではご飯を4種類に増やしました」
ルーツに立ち戻った台湾、JR東日本全面協力で実現した日本のロケ地選定
『青春18×2 君へと続く道』は、18年前の台湾と現在の日本を舞台にした映画だ。しかもロケーションが多く、台湾と日本の各地で撮影が行われた。ロケハンや撮影は、どのように行われたのか。
「原作では台北の大学にジミーがいて、彼の故郷も嘉義(カギ)が舞台でした。ただ、実際に街を見て回ったら素敵ではあれど、あまり差を出せないんじゃないかと感じて。そこでまた自分の原点に立ち戻り、僕の祖父の出身地である台南エリアに変更できないかと相談しました。現地のプロデューサーが祖父が生まれ育った街に連れて行ってくれたとき、どこか懐かしさを感じて、文化や歴史が遺っていて人情味もあり、“きっとここに日本人が住んでいたんだろうな”という名残を見た気がしました。そこで台南をベースに再構築させてもらい、台湾中をぐるぐる回りながらロケ地を決めていきました。ランタンを飛ばすシーンだけでも、阿里山の方まで行ったり……ちょっとした秘境ツアーみたいなこともしたりして(笑)。台湾の人たちのオススメスポットと僕がやりたいことを混ぜて、出来上がっていきました」
日本での撮影も、大規模なものに。アミとの思い出を逆再生するかのように、ジミーは東京→鎌倉→長野→新潟→福島へと旅をしていく。藤井は「JR東日本さんの協力のお陰で、実現できました」と感謝を述べる。
「僕が“このタイミングで雪を見たくて、ここでランタン祭りを入れたい。湘南は『SLAM DUNK』の聖地だから入れたい”といったワガママを全部伝えたら、考えられるルートを全部作って下さったんです。それを基に、僕たちはジミーのように実際に電車に乗って旅をしました。乗り換えで40分待ちなんてざらですし、雪が降ったら電車も止まる。そうした体験を出来たことで、ドキュメンタリースタイルで日本パートを撮影できました」
日本パートのキーとなる「トンネルを抜けたら一面、雪景色だった」というシーンは、数十秒しかないトンネル内の撮影チャンスに対応するのに苦労したという。ただそこも、その画を映し取りたいというこだわりで撮り切った。「とにかくリアルにこだわったルートになっているので、公開後に“聖地巡礼”を楽しんでください」
藤井演出”を支え続けたシュー・グァンハンと清原果耶
藤井にとって初の国際プロジェクト、その“顔”となるのがシュー・グァンハンと清原果耶だ。大ヒットドラマ「時をかける愛」でブレイクしたシュー・グァンハンは、台湾はおろかアジア全域で高い人気を誇る旬のスターだが、藤井の第一印象は「本当にシャイで、でも温かい男の子」だったという。「シュー・グァンハン(グレッグ)とは撮影を通して兄弟のように仲良くなって、台湾に弟ができたようでした」とほほ笑む。
「今回の撮影は日本パート→台湾パートの順番でしたし、監督もまぁしつこい奴ですから(笑)、グレッグは慣れない環境下でいつもと違うストレスがかかったなかでのお芝居だったかと思います。でも本当におおらかに、かつ粘り強く付き合ってくれました。台湾パートでは朝起きるシーンが何回かあったのですが、僕の思っていたイメージと違っていて、何回もテイクを重ねてしまったんです。何がダメか自分でもわからず“どれかに良いものはあるだろう”とOKを出したらすぐにグレッグがやってきて“本当に良いと思ってOKを出した? 監督が本当に納得できるものを撮るまで何回でも付き合うから、僕に気を遣わないでほしい”と言ってくれて、本当に有り難かったです。そこで正直に“わからなくなっちゃったんだ”と言えました。彼とは建設的な話し合いができて、とてもやりやすかったです」
そして、映画『デイアンドナイト』『宇宙でいちばんあかるい屋根』等、藤井組の常連俳優であり、彼が「ミューズ」と呼んではばからない清原果耶。清原が15歳のときから共闘してきた藤井は、「年こそ離れていますが、果耶ちゃんの方が大人だと感じる瞬間も多い」といい、「彼女を俳優として大好きなところは、ちゃんと脚本に戻る姿勢」とその魅力を語る。
「彼女は常に脚本の中に何が書かれているか、その流れをとても大事にしてくれる俳優で、ものすごく尊敬しています。お芝居は言わずもがな素晴らしいですが、果耶ちゃんはものづくりをしている人たちを信じて、悩みぬいたことがちゃんと観客に届くことを諦めない。今回も、僕の演出と彼女の意見が食い違ったとき、果耶ちゃんの言ったことが正しくて恥を忍んで採用させてもらったことが2回ほどありました。この信頼はずっと揺らぎません」
清原果耶きよはらかや
2014年、中学1年生のときに「アミューズオーディションフェス2014」で3万2214人の応募者の中でグランプリを受賞し、芸能界入り。翌15年からティーン雑誌「nicola」の専属モデルとしての活動をはじめ、NHK連続テレビ小説「あさが来た」(15)で女優デビューし、注目を集める。16年には、NHK大河ファンタジー「精霊の守り人」や、連続ドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」「死幣 DEATH CASH」などに立て続けに出演。短編劇場アニメ「台風のノルダ」(15)でヒロインのノルダ役の声優を務め、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」(16)に出演し、本格映画デビューを果たす。その後も「3月のライオン」前・後編(17)、「ちはやふる 結び」(18)、「愛唄 約束のナクヒト」「デイアンドナイト」(19)などの話題作で次々とメインキャラクターのひとりを演じ、「宇宙でいちばんあかるい屋根」(20)で映画初主演と主題歌を担当した。その後の主な映画出演作に、「望み」(20)、「花束みたいな恋をした」「まともじゃないのは君も一緒」「夏への扉 キミのいる未来へ」(すべて21)など。「護られなかった者たちへ」(21)では、第45回日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞を獲得。21年には、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のヒロインに抜てきされ、さらなる注目を集めた。
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横浜ブルク13: 15:10-17:25 (123分)
https://tjoy.jp/yokohama_burg13/cinema_detail/C3773
https://hlo.tohotheater.jp/net/movie/TNPI3060J01.do?sakuhin_cd=023875
INTRODUCTION
“初恋の記憶”をめぐり、18年前と現在の想いが切なく交錯する。
『余命10年』のスタッフが紡ぐ、日本と台湾を舞台にした新たな傑作ラブストーリー。
【STORY】
始まりは18年前の台湾。カラオケ店でバイトする高校生・ジミー(シュー・グァンハン)は、日本から来たバックパッカー・アミ(清原果耶)と出会う。天真爛漫な彼女と過ごすうち、恋心を抱いていくジミー。しかし、突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する――。
時が経ち、現在。人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いた絵ハガキを再び手に取る。初恋の記憶がよみがえり、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。東京から鎌倉・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう。
鈍行列車に揺られ、一期一会の出会いを繰り返しながら、ジミーはアミとのひと夏の日々に想いを馳せる。たどり着いた先で、ジミーが知った18年前のアミの本当の想いとは――。
【日本・台湾を舞台とした旅感覚ラブストーリー!】初恋の記憶を辿るエモーショナルな純愛傑作『青春18×2 君へと続く道』を映画評論家 松崎健夫が解説!そえまつ映画館
映画評論家 添野知生と松崎健夫のYouTube番組「そえまつ映画館」!
TV番組から飛び出しYouTube版として、おススメの新作映画・配信情報をお届けします!
今回は…
5月3日(金)公開の『青春18×2 君へと続く道』をご紹介!
“初恋の記憶”をめぐり、18年前と現在の想いが切なく交錯する。
アジア圏で今最も注目を集める台湾のスター俳優 シュー・グァンハンと、日本で若手屈指の実力を有する清原果耶がダブル主演。
監督・脚本は「新聞記者」「余命10年」、台湾出身の祖父を持つ藤井道人監督。
ジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本漫車流浪記」を映画化し、18年前の台湾と現在の
日本を舞台に、国境と時を超えてつながる初恋の記憶をエモーショナルに描き出す。
★ストーリー
始まりは18年前の台湾。カラオケ店でバイトする高校生・ジミー(シュー・グァンハン)は、
日本から来たバックパッカー・アミ(清原果耶)と出会う。
天真爛漫な彼女と過ごすうち、恋心を抱いていくジミー。
しかし、突然アミが帰国することに。意気消沈するジミーに、アミはある約束を提案する。
時が経ち、現在。
人生につまずき故郷に戻ってきたジミーは、かつてアミから届いた絵ハガキを再び手に取る。
初恋の記憶がよみがえり、あの日の約束を果たそうと彼女が生まれ育った日本への旅を決意するジミー。
東京から鎌倉・長野・新潟・そしてアミの故郷・福島へと向かう。
鈍行列車に揺られ、一期一会の出会いを繰り返しながら、ジミーはアミとのひと夏の日々に想いを馳せる。
たどり着いた先で、ジミーが知った18年前のアミの本当の想いとは・・・。
アミのルーツを旅で辿った新しいタイプのラブストーリー!
さらに、ジミーの旅中に出会う日台豪華キャストにも注目。
ジミーが旅の途中で立ち寄る長野県松本の居酒屋の店主リュウにはジョセフ・チャン。
長野県飯山線でジミーと出会う18歳のバックパッカー幸次にはなにわ男子の道枝駿佑。
ジミーから岩井俊二監督の映画『Love Letter』の思い出を聞く。ちなみに我が松崎は岩井俊二の『Love Letter』が大好き過ぎて本編中に熱弁を振るう。
ジミーが立ち寄る新潟県長岡にあるネットカフェのアルバイト店員 由紀子役で黒木華。
アミを幼少期からよく知る隣人の中里役 松重豊。アミが生まれ育った町に降り立ったジミーを生家まで送り届ける。
アミの母親 裕子役を黒木瞳が演じる。
そして、世代を超えて愛され続ける唯一無二のバンドMr.Childrenが奏でる主題歌「記憶の旅人」が、ジミーとアミの青春と呼ぶにはあまりに切なく儚いふたりの恋模様を彩る。
日本と台湾の壮大で美しい風景と、18年前と現在という時代を鮮やかに映し出した映像は必見!
『青春18×2 君へと続く道』公式HP
https://happinet-phantom.com/seishun1…
中華圏&韓国で大人気の台湾俳優、シュー・グァンハンってどんな人?グレッグ&清原果耶主演の台湾映画「青春18×2 君へと続く道」5月3日公開 【2024年見たい映画】
【映画紹介】
3月にひと足早く公開された台湾で初登場1位のヒットを記録するなど、好成績を収めた日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』。日本でもいよいよ5月3日(金・祝)に公開を迎えます。
🎬「青春18×2 君へと続く道」 🎬は、台湾で始まった18年前の初恋を追い求めるジミーさんとアミさんの感動的な物語。彼らの再会と未来への想いが、観る人の心をときめかせます。映画は台湾の人気旅行エッセイを原作とし、日本映画の名匠藤井道人監督の手により、深い愛と感動が詰まった作品となっています。主演のグレッグ・ハンさんと清原果耶さんの演技も必見です。
公開情報:5月3日に公開予定!
https://ja.wikipedia.org/wiki/許光漢